詩 の 原 故 郷 を 求 め て
ごあいさつ・会社概要  「コールサック」最新号  「コールサック」の歴史  「コールサック」日本の詩人  韓国・アジア・世界の詩人
株式会社コールサック社のグラデーション
「コールサック」最新号
株式会社コールサック社の役立つスペーサー
NEW
「COALSACK」(石炭袋)61号 2008年8月
COAL SACK社発行の詩誌です
株式会社コールサック社の役立つスペーサー
定価1,000円(送料込)
株式会社コールサック社の役立つスペーサー
【61号目次】
詩う理由 上田 由美子
1
<特集1 「浜田知章さんを偲ぶ会」全記録>  
5
咆哮を聴け 吉川 仁
26
浜田知章という人 内田 聖子
28
あえかなの紅の一瞥を 大掛 史子
29
私の義父・知章さんが教えてくれたもの 緒方 哲也
30
リアリズム詩壇の巨星落つ 御庄 博美
32
浜田知章さん たかとう 匡子
34
浜田知章さんを悼む 中岡 淳一
36
浜田知章さんの思い出 蓼原 百合子
38
平和へのふるまい 原田 道子
39
巨星墜つ 長津 功三良
42
浜田知章氏の講演から(要点)
46
浜田知章詩集『海のスフィンクス』書評 森 徳治
48
浜田知章 海嘯記

51
「広島に行くべきだ」と浜田知章さんは語った 鈴木 比佐雄
54
<詩>  
八月 江口 節
56
誰 か 崔 龍源
58

車前草の花/柊

山本 十四尾
60
拝み箸 壷阪 輝代
61
聖火護送 西村 啓子
62
空の道 酒井 力
63
ミセスエリザベスグリーンの庭に 淺山 泰美
64
時には空を飛んで 杉本 友政
65
切 開 山本 聖子
66
繋がり 星野 典比古
67
玉/闇の音 村永 美和子
68・69
美ら海水族館 平原 比呂子
70
渡良瀬 遊水地

遠藤 一夫

71
白爪草序奏 うおずみ 千尋
72
こまつ かん
73
落ちない角 森田 海径子
74
アレルギー体質 吉田 博子
75

認知症 その2

皆木 信昭
76
放つとき

鳥巣 郁美

77
キリンの欲求 宇宿 一成
78
雪女考 末津 きみ
80
椅 子 山本 泰生
82
心 音 石村 柳三
83
懐 疑 豊福 みどり
84
千日介抱 石下 典子
85
風のかなしみ 日原 正彦
86
エピローグ 岩崎 和子
87
衛士の焼く火 倉田 良成
88
夏旅の迷路 安永 圭子
90
父をつつむ/踵から 石川 早苗
92
名もないリスの記 北原 千代
93
酷暑/八百屋の店先で 横田 英子
94
朝顔と入道雲とみんみん蝉と 朝倉 宏哉
96
もうひとつの島唄 李 美子
97
「森に入らないか」 ロバートフロスト 作
大山 真善美 訳
98
花のある教室(下) 大山 真善美
99
折 鶴 鳴海 英吉
100
Folded-Paper Cranes in Hiroshima 水崎 野里子 訳
101
高炯烈 アジア詩行 高 炯烈 作
李 美子 訳
102
<特集2 長崎原爆・詩とエッセイ>  
任務/フォールアウト 伊藤 眞理子
108
半生の記 杉谷 昭人
109
蝉の声のまにまに 雀 龍源
110
雲仙岳とキノコ雲とボーヴォワール 丸山 由美子
111
記 憶 河野 洋子
112
蒼白の八月 結城 文
113
浦上天主堂・黒いマリア
/故長崎市長・伊藤一長さんへ
水崎 野里子
114

長崎の空に

龍 秀美
116
長崎特集にあたって/島原/長崎外海
天草/八月、長崎にて
佐相 憲一
117
中原澄子詩集『長崎を最後にせんば』を読む 池山 吉彬
122
尊い仕事 柳生 じゅん子
125
NHKラジオ朝一番(八月十日午前六時四十分放送)
カルチャーラジオエッセンス≠聞いて
中原 澄子
128
テレシンカ・ペレイラ女史の原爆詩・その2 水崎 野里子 訳
130
アメリカからの原爆の詩
デイヴィッド・クリーガー氏からの応答
被爆者は発生したものではない
犠牲者はどこへ行った?
水崎 野里子 訳
132

<エッセイ・詩論>

 
ポエトリーガーデン 淺山 泰美
135
地名、詩、差別のことなど 倉田 良成
137
Against Nuclear Weapons 出版にあたって 佐藤 典子
140
《石》について 石村 柳三
144
『花影』から『桜鬼』へ 水崎 野里子
149

<特集3 新鋭新人特集>

 

小詩集 『海の見える喫茶店』 五篇

林 木林
154
小詩集 『ラブコール』 十篇 亜久津 あゆむ
156
小詩集 『野ざらし』 十篇 小坂 顕太郎
164
<書評>    
「天網」へのまなざし 日原 正彦
174

詩集『天網』に見る星野典比古の世界

五島 節子
176
強靭な母性とエロス追求による自己解放 大掛 史子
179
詩へ昇天する<性> 中西 弘貴
181
<いのち>と地志のうた 川島 完
184
自らの生を行きつづけて 杉谷 昭人
188

世界に座標軸を描ける人

大山 真善美
190
静かな目 大磯 瑞己
194
温もりとぶれない心眼 大掛 史子
198
樹間距離の美しさへ、生きる 三島 久美子
200
詩集『探り箸』を読んで 朝倉 宏哉
202
有馬敲『現代生活語詩考』の「芸術性」 水崎 野里子
205
     
『大空襲詩集・三一〇人詩集』刊行趣意書
真に「抵抗」し続けるものたちとは誰か
中村不二夫氏への公開書簡
鈴木 比佐雄
213
第四回 鳴海英吉研究会  
218
『生活語詩 二七六人集』出版記念・朗読会  
219
執筆者住所一覧  
230

あとがき

 
230
株式会社コールサック社の役立つスペーサー

 

【特集1】 「浜田知章さんを偲ぶ会」全記録

【特集2】 長崎原爆・詩とエッセイ(下記、一部を紹介)

【特集3】 新鋭新人特集 ― 林 木林亜久津 あゆむ小坂 顕太郎

 

(特集2より一部を紹介)

『任務』  伊藤眞理子

神父の祝福を受けた
エノラゲイは
テニアンを飛び立ち
朗らかに任務を遂行した

無事 廣島が消えた

『フォールアウト』  伊藤眞理子    

あの六十三年前のきょう 八月九日
早朝 テニアンを飛び立ったB29爆撃機は
十一時二分
長崎・松山上空に「でぶっちょ」を投下
アラモゴルドに次ぐ
人類二発目のプルトニウム二三九爆弾

四○○○度とも五○○○度とも
その火球の下の生きものは
無差別の殺意に灼かれた

爆心から東へ
二〇分後に始まった降雨と飛散物降下
フォールアウト
ストロンチウム九八 セシウム一三七など
自然界に存在しない アイソトープは
二○○種にも及んだ
そして 未分裂の
プルトニウム二三九
それは西山地区 西山ダム 西山浄水場
黒い雨は夜まで続いた
だれも知らない
目に見えない猛毒

八月十五日無条件降伏
九月十九日 占領軍によるプレスコード発令
民主主義国による言論封殺
禁じられた原爆被害の報道
それは六年半にも及んだ

あれから六十三年目の夏
かの国の原子力船がまた汚染している
微量だ安全だと放射能物質を
占領した国に漏らしている

『蝉の声のまにまに』 雀 龍源

焼けただれた乳房をあらわに その女の人は、写真の中で
生きてきた 生きている それはたぶん生きていくために
ナガサキに投下された原爆の証言者として たとえ無惨な
すがたをさらそうとも それは生きていくために 永久の告 発者として

蝉が鳴いている 八月の灼けるような路上に ぽとりと
汗が落ちては乾く――帰ってこんでよか お前は 東京で
暮らしを立てとっとやけん 母さんはひとりでよか
ひとりには 慣れととっとやけん おまえの好きなごとしてよか
――母さん 蝉の声にまぎれるように 僕はつぶやく
ナガサキ・佐世保 弓張岳へ向かう坂道をのぼりながら

木の間がくれに 九十九島の海が見える
それはてのひらにつかめるようなかたち
ぼくは母の海をふと思う そこに
たゆたっていた日々のぼくのかたちを
木の間がくれに見えるちいさな海よ
この坂をのぼったり 降りたりした
高校時代 駅伝の練習で
苦しいとき 立ち止まりそうになったとき
母さんとつぶやいたりした
それは今でも同じこと 異郷の地で
今まで何度 ふるさとに ひとり住む母を
瞼に浮かべて 母さんと呼び続けたことだろう

あの女の人は子どもを産んだろうか 焼けただれた乳房を隠す ことなく
子どもに乳を与え続けたろうか 原爆の後遺症や影におびえな がらも
莞爾と人生を受け容れて 母として強く生き得たろうか
あっ ナガサキアゲハが 木の間がくれの海へ向かって飛んで 行く

母さんをひとり置き去りにして
日々の仕事のために また東京へ
戻らなければならない 母さん

ごめんね ぽとりとしずくが落ちては
乾く ナガサキに原爆が落ちたとき
母は 佐世保の海軍工廠で
事務員として働いていたという
あの女の人と母が重なる
蝉が激しく鳴いている 蝉のように
ぼくも鳴かずにはいられない

株式会社コールサック社の役立つスペーサー


プライバシーポリシー | リンク | サイトマップ | ご注文について
株式会社コールサック社
〒173-0004 東京都板橋区板橋2-63-4-509 TEL.03-5944-3258 FAX.03-5944-3238
Copyright2006 (C) COALSACK All right Reserved.