「コールサック」日本・韓国・アジア・世界の詩人

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うおずみ 千尋 (うおずみ ちひろ)

略歴
一九四四年福島県生まれ
著書・詩集『凌霄花』(一九九五年刊)
    詩集『犀川大橋』(一九九八年刊)
    詩集『形』(二〇〇〇年刊)
    詩集『憶』(二〇〇三年刊)
    詩集『牡丹雪幻想』(二〇〇七年刊)
    詩集『白詰草序奏―金沢から故郷・福島へ』(二〇十三年刊)
所属・日本現代詩人会会員
    詩誌「衣」同人
    詩誌「COAL SACK」(石炭袋)に寄稿

【詩の紹介】

シーラ カムイ

ぶな原生樹林の
ここはどの辺り?
道幅ひとり分
前と後ろ 手と手を繋ぎ
数珠のように連なって一足一足登って来た
わたしら
盲目の女たち


人生の途中
落ちてしまった閉塞の闇から
いま
しなやかに起ち上がって
そうよ 触れているの
確かに視ているのよ
わたしら それぞれの内を烈しく噴き上がりながら
天を覆い尽くしている 原生林

白神
シーラ カムイ
あなたの根元に堆積した長い長い歳月の喜怒哀楽に
きょう 更に
小さな失意と少しばかりの哀しみを積み重ね
静かに座すことが出来たから
不意に
誰かが祈るように吹き始めた篠笛の音色
胸に染みてくる
           (「COAL SACK」57号に掲載)


寒水仙

真冬の
刺すように吹きつける
海風に抗して群れ咲く
あの花が
見たいの


鈍色の
空の下
越前岬を染めて芳(かお)る花に埋もれたくて
貴女に託した
小さな希い


ひとり暮らしの部屋に
いま
水仙の香りが満ち満ちている
  したたかに
  そして 淑(しと)やかに
盲女性の会での講師の言葉が忘れられなくて
花瓶に活けた
貴女からの旅の贈り物


凛としているのに
しなやかに匂い立つ
その有りように 思わず頬を埋めると
遠い
北の海辺のうねりが轟いて来て
いつの間にか わたしも
風に抗して佇っている


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