コールサックシリーズ

司由衣詩集
『魂の奏でる音色』

君という小鳥が
空を飛べないのは
空が汚れているからでもない
翼を傷めているからでもない
どこへ向かって生きるか
魂の奏でる音色を聞こうとしないからだ
(帯文:詩「魂の奏でる音色」より)

栞解説:鈴木比佐雄
A5判/168頁/上製本 ISBN978-4-86435-067-9 C1092 ¥2000E
定価:2,160円(税込)

解説文はこちら

司由衣詩集『魂の奏でる音色』

発売:2012年8月29日



【目次】

Ⅰ章「花の一瞬」

花の一瞬 
秋の光が咽喉を過ぎる     
ようこそ 朝 
いのちのただ中    
銃口を向けたのは誰!   
秘密の小屋      
いのちの水音に耳をすます   
底知れぬ深さの沼    
振り払う 
明日の空   

Ⅱ章「魂の奏でる音色」

魂の奏でる音色     
帰宅無用     
片羽の折れた小鳥 
青い果実   
白衣の若者  
誰も知らない夢の国 
消えた魔女  
揚羽蝶
ムスコのいのち 

Ⅲ章「遥かなる人」

遥かなる人  
珊瑚の耳飾り    
そのひと 
ブーゲンビリアの棘      
与謝の海  
サニープ膏の男  
蹉跌の靴     
砂漠の花    
ガラスの靴  
霖 雨      

Ⅳ章「水色のカーテンのある窓」

水色のカーテンのある窓   
魂の飛翔の影   
薔薇と宇宙        
野の花        
ねえ神さま   
青い花のつぼみ ―神さまのメッセージ 
ありふれた奇跡 ―家族 
あなたのコトバ  

あとがき 
略歴


【詩篇】


「魂の奏でる音色」


洞窟めいた狭い空間を
ぼんぼりの灯にみちびかれ
じぶんの影に揺らめきながら
仄暗いテーブルにたどりつく
(遠い場所に来てしまった

妖艶な少女が近づいて
「何になさいますか?」
カフェラテと答えた
ほかの仲間が注文したのは
スコットランド産の強い酒か
グラスに注がれた液体は少しばかりの
まったりとした琥珀色をしていた
(小鳥の悲しみは痛いほどにわかっていた

「少し飲む?」
女仲間のNさんの心根が身に浸みた
突然 カラオケが鳴りだして
Nさんが歌った ♪「ラストダンスは私に」
コントラルトな歌声は
(夜深けに歌う小鳥のレクイエムに似ていた

いつのまに終わっていたのだろう
いきなりカラオケが鳴りだして
男仲間のTさんが歌った ♪「有楽町で逢いましょう」
フランク永井そっくりの声色が
わたしを幻のオーロラへ誘った
ぼんぼりの灯に映しだされた
男の影にぐいと魅せられ
熱る頬をそむけた
(小鳥のいる場所に戻ろう

世の中という洞窟に
灯りを点すのは
アガペーでも イエスでもない
ましてタナトスではない
エロスという魂だ

君という小鳥が
空を飛べないのは
空が汚れているからでもない
翼を傷めているからでもない
どこへ向かって生きるか
魂の奏でる音色を聞こうとしないからだ


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