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黒田えみ詩選集一四〇篇』
何をしに生まれてきたかと問われたら/愛するためにと答えよう/人間を 友人を 家族を//何をして生きているかと問われたら/詩を書いていると答えよう/喜びを 希望を 感謝を//どこへ行くのかと問われたら/落ち葉のようにと答えよう/さわやかな風へ 流れる水へ 安らぎの土へ(詩篇「億年の朝」より)

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解説:くにさだきみ、鳥巣郁美、鈴木比佐雄
四六判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-153-9 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)

黒田えみ詩選集一四〇篇

発売:2014年4月24日



【目次】


第一詩集『塔』(一九六二年刊)より
黄色い国  
存 在  
彼とわたし  
十五年目の夏  
塔  

第二詩集『盗賊の紋』(一九六四年刊)より
盗 賊 
泥棒いっぴき 
黙 劇 
ひとつの傷はひとつの岩を 
自由についての覚えがき  

第三詩集『エミコ・プロムナード』
             (一九七〇年刊)より
プール サイド  
日常の瘤 
コトバのプロムナード  
おしゃべりを  
旅の地図  
画廊にて 
埋 葬  
仮 眠  
きのう そして あすは 
雨  
プロムナード  
出会いのときは  
時 間  
化 石 
マリン スノー 
第四詩集『花座標』(一九八七年刊)より
植物譚  
  1  
  2 
  3  
  4  
  5  
  6 
  7 
  8  
日常の虫  
しぐれ模様 
わたしの家 
昼の花火 
花座標  
冬のかざぐるま  

第五詩集『献立日記』(一九八九年刊)より
朗曜日 台所芸人  
遊曜日 陽気な週末  
漂曜日 波のしずく  
賑曜日 まわり舞台  
妖曜日 暑中の一品  
彩曜日 おしゃべりテーブル  
愛曜日 歳歳年年  
蜜曜日 ふたり  
酔曜日 魚島  
胎曜日 新参者  
宴曜日 ご招待  
恋曜日 磯の蜜月  
溢曜日 冬至 
痴曜日 浅瀬日和 
萌曜日 ギョーザ交響楽 
魔曜日 地あげ屋もどき 
演曜日 夜更けのてんぷら 
幻曜日 石蟹集団  
愚曜日 しゃもじ片手に 
挑曜日 秘食術  
華曜日 朝の旅立ち  

第六詩集『天鼓鳴る』(二〇〇〇年刊)より
億年の朝  
孤独ランナー  
ここは菩薩通り  
幻生うちそと  
救急病院 
三寒四温  
沈黙の声 
う そ  
木枯らし 
沈香の家 
骨 壺  
どしゃぶりの日  
ただいま留守にしております  
曼珠沙華乱調  
  1  
  2  
もんしろちょう 
月 蝕 
濃 霧  
庭しごと  
横臥の人よ  
波光ふかく  
髪  
風の小函  
  1  
  2  
  3 
  4  
  5 
魂魄記  
第七詩集『わたしと瀬戸内海』(二〇一三年刊)より
瀬戸内海のゾウ  
瀬戸内海のドンガメ  
瀬戸内海の干拓 
瀬戸内海の塩田 
亀島山とわたし  
  1 
  2 
  3  
  4 
  5 
  6  
  7 
  8  
  9  
  10  
瀬戸内海の戦乱  
瀬戸内海の変貌  
未刊詩集『あすの恋うた』陶山ゑみ子 より
あすの恋うた  
ひとりうたう三月のうたあわせのうた 
雛流し 流さず流れ 
海岸通ゼロ丁目 
片便り 
個 室  
河口からニューイヤー  
フェスティバル  
炎がうたう  
小さな旅の太鼓うた  
ことばのためではないことばのために 
しゃべりつづける うたいつづけるいつまで?  
風がめくるカレンダーのおと 
カレンダーをめくるとき  
風 紋  
星 図  
未刊詩集『しぐれのスケッチ』陶山ゑみ子 より
しぐれのスケッチ 
人と物と  
伝 説  
ひとりぐらし  
軌 跡 
バースディは真冬日  
コミュニケーション 
独 楽  
幻を描く  
花の時間と部屋の時間と 
花冷え 
水無月祓  
時間の中のトマト 
年々歳々花相似歳々年々人不同  
 そしてわたしの小さな庭に
晴れ間 
花と人と  
車中にて 
インタビュア
建 物 
女ひとり旅 

解 説
 四次元の時間と空間で摑むリアリズムの詩人   
               くにさだきみ 
 透徹して這い伸びる生の心  鳥巣郁美 
 薄田泣菫の詩的精神を生きる複眼の人
               鈴木比佐雄 

略 歴 


  





一匹は塔の頂上で なおその上に建てようと働く
彼は動きまわり そこには彼の存在だけがある
周囲がなかば出来たとき まだ形の定まらない窓から
彼はからだをのりだし宙に浮いた
ふわりと
彼はそれきり姿を現わさない

もう一つの塔の頂上で 一匹は壁をはがしている
なかば周囲がくずれたとき
彼は歪んだ窓から両手をさしのべ空間をとぶ
ゆらりと
彼はそれきり消えてしまう

他の塔の下で五匹の小虫が動く
一匹ふえる 二匹ふえる 三匹目 四匹目
彼らは塔を倒そうとしている
はるか上の窓では
顔 手 足
やがて姿を現わした全身がすっぽりと空間に消える
また一つの窓から
ふっ と一匹がいなくなる

塔は倒れた
地表の彼らは舞い上がり
そのまま空間で消える
塔の残骸がひとかたまりに重なって落ちる

多くの塔はのびる 上へ 上へ 高く 高く
多くの塔はくずれる ひっそりと 或いは はげしく

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