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ヒデリかヒドリか。もう悩む必要はない。本人が手帳に書き記したとおり「ヒドリノトキハナミダヲナガシ」と読めば良い。そうすればナミダの理由が、「雨ニモマケズ」の真実が身にしみて伝わってくる。いや、ヒドリでなければ宮沢賢治の魂に触れることはできない。帯文:牧野立雄
| 栞解説文:鈴木比佐雄 |
| 四六判 392頁 上製本 |
| 定価:2,100円(税込) |
発売:2008年10月30日
【目次】
一章 花邨恢々
一 山折哲雄さんへの手紙 12
二 土地ことばヒドリ 19
1 ヒドリは方言ではない 19
2 ヒドリの用 21
三 ヨクミキキシワカリ
文学財産の改竄 24
四 ナミダのカンパイ 31
五 匡救ヒドリのナミダ 38
1 潅漑用水のこと 38
2 「農村疲弊」とは 41
六 椿説 香椿 石すこ要垣 50
二章 宮沢一族(まき)と百姓一揆 ―賢治こころのヒドリ―
一 高等農林と農学校 60
二 南部藩百姓一揆と花巻 62
1 南部地方の飢饉 62
2 花巻、稗貫、和賀のヒドリ一揆 63
3 詩「郊外」の意味するもの 67
三章 同世代の二人の詩人
一 行動した詩人渋谷定輔と山峡の歌人西塔幸子 74
二 『農民哀史』の渋谷定輔 76
1 詩集『野良に叫ぶ』と『農民哀史』 76
2 下根子の農業と渋谷の農業 82
3 百姓ぐらし 89
4 グスコーブドリの農業 93
三 花巻の歌人西塔幸子 98
1 料理屋に売られた教え子 98
2 凶作を詠う 105
四章 賢治愛着
一 愛着 112
二 松田甚次郎の来訪 118
1 高揚する賢治 118
2 下根子の訓え 123
3 赤石村のヒデリ 128
4 羅須地人協会と国民高等学校 132
5 「盗まれた白菜の根へ」の異常さ 143
賢治は畢竟傲慢なのでがんす 143
五章 イーハトーヴォ 相沢史郎の尋ねるもの
一 飢える 162
1 デンデェラ野 162
2 棄てる 169
3 翻訳と方言詩または死 173
4 百姓と肥料商 177
二 「イーハトーヴォの」 187
1 相沢史郎の「イーハトーヴォの」 187
2 イーハトーヴォの原型1
「イーハトーヴォの」の詩法 190
3 イーハトーヴォの原型2
保阪嘉内への手紙 193
4 イーハトーヴォの原型3 207
ア 夢想と破壊 207
イ 結核発病から 215
5 イーハトーヴォの行くえ 223
三 子を見るに親にしかず 231
1 荘子の「無何有の郷」 231
2 神話「天の岩屋戸」
「天つ罪」と「国つ罪」 242
ア 水分樋放ちのこと 大沢温泉のいたずら 243
イ 事依しのこと 立派な質商になります 245
ウ 啼きいさちのこと 父といさかいをする 246
エ 営田を壊す 小作人と小作争議のこと 248
オ 勝ちさびのこと 人のために死んでみせる 255
四 離農、帰農、旧離 262
1 離農 262
2 帰農 273
3 旧離 276
五 イーハトーヴォの愛称語 283
六章 農村疲弊そして懼れ
一 懼れ 1 292
1 満州につくられるイーハトーヴォ 292
2 農民芸術の分岐点 299
3 三度の故郷喪失 大日向村 306
二 懼れ 2 311
1 疲弊からの脱出 311
2 加藤完治の基督教棄教と農村教育 315
(1)出生から『小農保護政策』まで(明治一七年~大正二年) 315
(2)安城農林から山形県自治講習所まで 317
(3)『土着と背教』のこと 321
(4)加藤の「善」の純粋性あるいは土着 327
3 「善」加藤完治のエチカ 332
4 「エチカ・人間の隷属、より善きもの」 334
三 懼れ 3 340
1 『日輪兵舎』と南郷村国民高等学校 340
2 捏造された史実・上笙一郎の偽書 347
四 懼れ 4 353
1 「本当の百姓」への艱難 353
2 「王冠印手帳」の悲哀 365
七章 み祭三日 そらはれわたる
主な参考文献、統計、調査資料等の一覧 380
あとがき 388


