2024/09/06 | 2024年刊行書籍&『広島・長崎・沖縄からの永遠平和詩歌集』合同出版記念会のご案内 詳細はこちら |
---|---|
2024/10/26 | 『沖縄詩歌の言葉と朗読の魅力』 合同出版記念会のご案内 詳細はこちら |
2024/09/06 | 熊谷直樹・勝嶋啓太『妖怪絵巻』刊行記念 朗読ライブ&妖怪と猫と詩を語る会 詳細はこちら |
2024/08/06 | 『広島・長崎・沖縄からの永遠平和詩歌集』についてプレスリリース配信しました!詳細はこちら |
2023/03/28 | マスコミ紹介記事が続々と更新されています |
---|---|
2017/10/30 | コールサック社公式Facebookはこちら |
2017/10/30 | コールサック社公式Twitterはこちら |
2017/10/30 | コールサック社公式Youtubeチャンネルはこちら |
【発売】2024年10月4日
『藤田博著作集 第二巻 全詩集Ⅱ』
A5判/496頁/上製本 ISBN978-4-86435-550-6 C0392
定価:3,000円(税込)
第四詩集『マリー』と第五詩集『リラ 立原道造に寄せて』で、藤田氏がマリー・ローランサンと立原道造に妖精や聖霊を見出して、二人に寄り添いながらこれほどの連作詩集を書き記したことは稀有な試みだった。それほど藤田氏にこの二人の存在から行く手を照らされた畏敬の念があったからに違いない。二人を評価する多くの人びとにもこの試みを読んで欲しいと願っている。
(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2024年10月3日
『銀鼠髪のオデュッセウス』
四六判/288頁/上製本 ISBN978-4-86435-630-5 C0093
定価:2,200円(税込)
最終連は丸も点もない一切息つぎのできない「意識の流れ」、「内的独白」で終わるのだった。この最後の場面からまた新たな物語が読者の中に生まれる予感を残して筆がおかれた。ホメロス、ジョイス、そして岩上氏に新たに構想された「オデュッセウス」(ユリシーズ)はきっと誰かによって書き継がれていく永遠の物語なのだろう。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2024年9月24日
『韓ドラの素晴らしき世界』
四六判/264頁/並製本 ISBN978-4-86435-628-2 C0074
定価:2,200円(税込)
現代劇ドラマを中心にして、私が感動し、素晴らしいと思った韓ドラ作品を紹介し、その作品が提起する社会問題や、人生の生き方を解説していこうと思う。
(「プロローグ」より)
【発売】2024年9月24日
『希望の詩魂』
A5判/208頁/並製本 ISBN978-4-86435-631-2 C0092
定価:1,870円(税込)
風守氏の『希望の詩魂』とは、この世界の過去・現在の多様な問題点を自ら考えようとする詩作的言語の試みであり、「知らない罪」を克服し他者と共に未来を創り出そうとする努力が希望なのであろう。異なる他者の中にも自ら同じような本質的で想像力に満ちた「白い文字」が存在することに気付き、それを共有するために詩作が続けられている。そんな本来的な対話を促す「白い文字」の試みを読み取って欲しい。 (鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2024年9月5日
『妖怪絵巻~化け猫日記』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-623-7 C0092
定価:1,650円(税込)
\さあ さあ/
寄ってらっしゃい 見てらっしゃい
塗り壁に あずき洗いに 子泣きじじい…
おもしろ妖怪 大集合だよ!(帯文より)
【発売】2024年9月5日
『妖怪絵巻~でも くよくよしててもしょうがないから』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-624-4 C0092
定価:1,650円(税込)
\さあ さあ/
寄ってらっしゃい 見てらっしゃい
アマビエに 座敷童子に トイレの花子さん…
おもしろ妖怪 大集合だよ!(帯文より)
【発売】2024年8月9日
『地球上に遍在するガザ・ウクライナ』
A5判/136頁/上製本 ISBN978-4-86435-627-5 C0092
定価:2,200円(税込)
熊谷ユリヤ氏は本詩集によって、ガザ・ウクライナの痛みは私たちの痛みではないか、と私たちに激しく問いかけているように思えてくる。(鈴木比佐雄:帯文より)
【発売】2024年8月2日
『広島・長崎・沖縄からの永遠平和詩歌集 ―報復の連鎖からカントの「永遠平和」、賢治の「ほんとうの幸福」へ』(日本語版)
A5判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-656-8 C0092
定価:2,200円(税込)
原民喜の詩「水ヲ下サイ/アア 水ヲ下サイ/ノマシテ下サイ」
永井隆の短歌「新しき朝の光のさしそむる荒野に響け長崎の鐘」
西東三鬼の俳句「広島や卵食ふ時口ひらく」
269 名の詩人・歌人・俳人が世界に贈る希望の書(帯文より)
【発売】2024年7月29日
『レモングラス』
A5判/120頁/上製本 ISBN978-4-86435-625-1 C0092
定価:2,200円(税込)
今回の詩集では方良里氏の内面の深層から魂の在りかとは何かという根源的な問いや、不条理な戦禍が絶えない世界の中で生きることの意味への問いが根底に存在している。そのような地球環境の中でも草花と花言葉で親しく対話し、存在者を勇気づける音楽や舞踏などのアートの世界と交感し、詩歌を生み出していく希望の在りかが率直に語られている。(鈴木比佐雄:帯文より)
【発売】2024年7月22日
『大野林火論―抒情とヒューマニズム』
四六判/288頁/上製本 ISBN978-4-86435-622-0 C0095
定価:2,200円(税込)
詩を愛した少年時代から俳句に導かれ臼田亞浪に師事。亞浪に「思うように句作せよ」と励まされ、高浜虚子を学び、広く俳壇を知り見識を養い、俳壇のリーダーとなった林火。家庭の不幸に見舞われ、俳句によって救われたとの思いから病者や不運な人を俳句によって救おうとしたヒューマニストでもあった。
【発売】2024年7月9日
『山あげの街』
四六判/168頁/上製本 ISBN978-4-86435-621-3 C0092
定価:2,200円(税込)
《山あげの街水清し山清し》
鈴木美江子さんの句集の読者は
新しい季語「山あげ」の誕生に
立ち会うことになるだろう。
(長谷川 櫂:帯文より)
【発売】2024年7月5日
『語りたい龍太 伝えたい龍太—20人の証言』
A5判/496頁/上製本 ISBN978-4-86435-615-2 C0095
定価:2,750円(税込)
失われた「龍太的なもの」
それを探る20人の証言。
(長谷川櫂:帯文より)
【発売】2024年7月5日
『白い闇—ひと夏の家族』
四六判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-620-6 C0093
定価:2,200円(税込)
主人公洋子は米国に戻る前に母の病室に泊った際に、《夜更けの病院で育と手を携え、一緒に川を渡って「あちら」へ行ってもいい》と願ったことを想起した。それ故に母は「私が戻る前に一人で逝ったんでしょ」と自らに納得させている。小島まち子氏は生と死の混じり合った境界を「白い闇」とイメージして、人びとが様々な困難な情況を生きる際に、「白い闇」を見つめるだけでなく、そのただ中で精一杯生き抜くことの意味を私たちに伝えてくれている。(鈴木比佐雄:帯文より)
【発売】2024年6月10日
『黒曜の瞳』
A5判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-617-6 C0092
定価:2,200円(税込)
酒井力氏の「小さな村」は、実は酒井氏だけのものではなく、多くの他者の中にもある「未来につなぐ/かすかな希望」であるだろう。その「今は何もない山里の/小さな村」に宿している本来的な時空間の在りかを、「黒曜の瞳」を手掛かりに多くの人びとと共有したいがために、酒井氏はこの詩集をまとめたのだろう。(鈴木比佐雄:帯文より)
【発売】2024年6月10日
『沖縄の空』
A5判/168頁/並製本 ISBN978-4-86435-619-0 C0092
定価:1,760円(税込)
与那覇恵子氏の中国・台湾・沖縄周辺の戦争前夜のような危機意識から発せられた詩篇には、現在の様々な困難な情況を見すえて、それでも言葉の逆説的なレトリックも駆使しながら、他者との言葉の「ギャップを見すえて」決して希望を失わない知恵が宿っている。沖縄を含めた多様な土地の文化や歴史を畏敬する多くの人びとに、この『沖縄の空』が読まれることを願っている。(鈴木比佐雄:帯文より)
【発売】2024年6月10日
『俺の帆よ』
四六判/184頁/上製本 ISBN978-4-86435-616-9 C0092
定価:2,200円(税込)
おおしろ建氏の俳句の第一の特長は、眼前の現実からイメージを飛翔させ、作者独自の心象風景として深め、言葉の芸術として力強く再構築してゆくところだ。
(鈴木光影:帯文より)
【発売】2024年5月15日
『森三紗全詩集』
A5判/408頁/上製本 ISBN978-4-86435-599-5 C0092
定価:3,850円(税込)
父の森荘已池と宮沢賢治の銀河世界とその友情を森三紗は評論や企画展によって後世に伝えてきた。
今回の詩「シベリア寒気団」から始まる全詩集には、厳しい風土の東北人の息遣いや祈りが宿っている。
(帯文より)
【発売】2024年5月7日
『爆心地ランナー』
四六判/216頁/並製本 ISBN978-4-86435-614-5 C0093
定価:1,870円(税込)
そこがどこであれ
君が走る場所が
爆心地だ
(本文より)
【発売】2024年4月25日
『MUSASHINO/武蔵野』
A5判/224頁/上製本 ISBN978-4-86435-609-1 C0092
定価:2,530円(税込)
安氏の詩篇は、忘れていた深層や古層に向けて遡るような思いを懐かせて、私たちの内面のしなやかな感受性に呼応し、かつて私たちの多様な先祖が息づいて活動していた古里「武蔵野」の記憶を、あたかもバッハの無伴奏チェロ組曲のように三千行もの組詩として奏でられている。と同時にその背後には叙情詩でありながら、存在論的な問いを発した生々しい思索が詩の中に宿っている。
(鈴木比佐雄・帯文より)
【発売】2024年4月25日
『子供の中に生きる つまずきながら乗り越える』
四六判/240頁/上製本 ISBN978-4-86435-613-8 C0095
定価:2,200円(税込)
本書には学校現場の子供の一人ひとりを掛け替えのない存在として認識する、真摯な「教師の眼力」が注がれていて、分かりやすくしかも深い思索的な言葉があまた収録されている。例えばサブタイトル「つまずきながら乗り越える」にしても悩める現役の教師たちや親御さんたちの心や精神の糧となり、時代を超えて伝わり共生を創り出す、根源的な人間論につながると私には考えられる。
(鈴木比佐雄・帯文より)
【発売】2024年4月23日
『又吉栄喜の文学世界』
A5判/272頁/上製本 ISBN978-4-86435-610-7 C0095
定価:2,200円(税込)
「いかなる時にも人を喜ばせよ、高貴たれ」
これは、『夢幻王国』のなかで、黒人の軍医が語り手の女性に語る言葉だ。もちろんこれは作者である又吉さんの創作指針であり、目の泉の底にある信念であろう。ホメロスもきっと同じ考えだったに違いない。
(作家:ドリアン助川・帯文より)
【発売】2024年4月1日
『板倉鼎をご存じですか—エコール・ド・パリの日本人画家たち』
四六判/416頁/上製本 ISBN978-4-86435-611-4 C0070
定価:2,200円(税込)
板倉鼎は1920 年代にパリに赴き、骨太なモダニズムのスタイルを開花させた天才的な画家だった。僅か28歳で客死した板倉の初々しい作品群を、水谷嘉弘氏は愛情深く語る。
(東京都美術館館長:高橋明也・帯文より)
【発売】2024年3月27日
『世界のどこかで(上)長崎・広島、シルクロード、アジア、アフリカ編』
A5判/208頁/並製本 ISBN978-4-86435-605-3 C0092
定価:2,200円(税込)
永山絹枝氏の詩集『世界のどこかで』を通読すると、世界の普段着の人びととの交流を記し、異国の人びとの素顔や姿を通して何か言い知れぬ人類愛が、私たちの心の奥底に存在しているのだと、気付かせてくれる。きっと世界の「我慢強く」働く人びとがそれに気付いてくれて読み継がれていくだろう。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2024年3月26日
『有心』
四六判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-612-1 C0092
定価:2,200円(税込)
本句集の著者の本杉純生さんは友であり、信頼のおける句友であり、我が連衆の主軸を担う一人である。
(「枻」代表:橋本榮治・跋文より)
【発売】2024年3月20日
『黒田杏子俳句コレクション4 櫻』
新書判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-574-2 C0392
定価:1,980円(税込)
花満ちてゆく鈴の音の湧くやうに
杏子の仕事は多岐にわたっていたが、その芯のところにはいつも無垢な櫻の俳人がいた。
(髙田正子・本文より)
【発売】2024年3月6日
『季語深耕 まきばの科学 ―牛馬の育む生物多様性―』
四六判/162頁/並製本 ISBN978-4-86435-607-7 C0095
定価:2,200円(税込)
まきばは、スカッとした、毛穴が開く空間です。そしてそこには生き生きした自然の営みがあります。気持ちが大きくなります。逞しく生きるもの達から生きる勇気をもらいます。俳句が出来て、自然の爽快感が味わえます。沢山の生物の暮らしぶりを通して環境問題を考える端緒になるかも知れません。
(まえがきより)
【発売】2024年3月4日
『くりうむ』
四六判/172頁/上製本 ISBN978-4-86435-604-6 C0092
定価:2,200円(税込)
舞と俳句の二つは、利惠さんを介して「俳舞」という新たな命を授かるに至った。
(「青麗」主宰:髙田正子・序より)
【発売】2024年2月27日
『叫魂から永遠平和へ―大竹市の歴史・産業・地域文化』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-603-9 C0092
定価:1,870円(税込)
天瀬裕康氏の「叫魂」に関わる詩篇は、カントの「永遠平和」を胸に秘めて生きることの意味を伝え、「被爆二世」や後世の者たちに「叫魂の碑のお父さん/コロナにも睨みを利かして貰えませんか」とエスプリを利かせて、核兵器廃絶を未来に託していく謙虚さが伝わり、言い知れぬ感動が伝わってくる。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2024年2月19日
『黒田杏子俳句コレクション3 雛』
新書判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-573-5 C0392
定価:1,980円(税込)
雛かざるいつかふたりとなりてゐし
……杏子の句によって読者もまた、「雛」に人生を見ることができるのである。
(髙田正子・本文より)
【発売】2024年2月1日
『パンデミック時代における国際俳句の苦闘と想像力 2020·1―2021·1/The Struggle and Imagination of International Haiku in the Age of Pandemics 2020.1―2021.1』
A5判/368頁/上製本 ISBN978-4-86435-602-2 C0095
定価:2,750円(税込)
俳句鑑賞には、作句と同じかそれ以上の価値がある。国際俳句においてもそのことは例外ではない。本書で行われている世界30カ国以上の俳人たちによる国際俳句の実践は、日本国内や海外に清新な風をもたらすだろう。パンデミック時代の世界情勢を映す鏡であるとともに、国境を越えて同じ苦悩や希望を抱え、心を一つにした国際俳句交流の軌跡である。
(大高霧海:国際俳句協会会長・帯文より)
【発売】2024年2月1日
『白熱灯』
四六判/200頁/上製本 ISBN978-4-86435-600-8 C0092
定価:2,200円(税込)
俳句は青年たちだけの文学ではない。
過激な高齢者たちこそ、この詩型を支えてくれると期待している。
清新な感覚vs 重厚なキャリア
――そのせめぎ合いが現代俳句を再生する。
(筑紫磐井:俳人/評論家・帯文より)
【発売】2024年1月28日
『無伴奏曲集―あなたとわたし』
A5判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-601-5 C0092
定価:2,200円(税込)
詩集の〈わたし〉は自らに「また生きねばならぬだろう」と言い聞かせ、「誰もいない」けれど「ひとりの痛みではなかったはずだ …」と認識する。
そして汝も他者も森羅万象も同じように痛みを抱えて生き死んでいったと悟る。そこには冬枯れの地上から宇宙に「魂をつなぐ歌の力」が今も鳴り響いているように私には感じられた。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年12月26日
『あなたは一人じゃない一匹の鯉が皆で龍になる日 / Haruka Ostley Art Works Collection You Are Not Alone― The Day One Koi Became a Dragon with Everyone 』
B5判横/64頁/並製本 ISBN978-4-86435-590-2 C0071
定価:2,200円(税込)
日本の奈良に生を受けアメリカ・上海を拠点に活動する国際的マルチディシプリナリーアーティスト、アスリー悠。2019年に乳がんと告知されてからの闘病生活は家族・友人の支えや他人の優しさを痛切に感じる日々だった。病を克服した経験を糧にしてワークショップで大勢の人の力を合わせて巨大な龍の壁画作品ができる迄を、アート作品と写真、エッセイで綴る。全頁カラー。
【発売】2023年12月26日
『金魚を逃がす』
四六判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-588-9 C0092
定価:1,760円(税込)
私はつい耳を傾けてしまう。
この人にのみ響かせることのできる、
とてつもなく魅力的な胸騒ぎに。
そして本当に驚いてしまう。
知ってはいけない
この世界の秘密が詠われているから。(文月悠光:詩人・帯文より)
【発売】2023年12月26日
『藤田博著作集 第一巻 全詩集Ⅰ』
A5判/400頁/上製本 ISBN978-4-86435-549-490 C0392
定価:3,300円(税込)
藤田博氏の命に関する鋭敏な感受性は、例えば宮沢賢治や村上昭夫などの詩人たちの命ある存在を慈しむ魂とかなり近いと私には考えられる。宮沢賢治の『春と修羅』と村上昭夫の『動物哀歌』の深層の精神性は、第一詩集『並木 クララの幻影』や第二詩集『冬の動物園』のタイトルの命名からも類推できるだろう。(鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2023年12月20日
『「ごんぎつね」の謎解き ~ごんをめぐる対話篇~』
四六判/288頁/並製本 ISBN978-4-86435-598-8 C0095
定価:2,200円(税込)
妹と兄の対話篇とともに解き明かす
小学国語教材の名作「ごんぎつね」の謎
ひらめきに満ちた豊穣の物語世界
(帯文より)
【発売】2023年12月1日
『パルティータの宙(そら)』
四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-596-4 C0092
定価:2,200円(税込)
福田さんの裡に渦巻く渾沌たる詩魂が、人間をみつめ、宇宙を感じ、楽音に耳を澄ますことで言葉を揺り醒まし、一期一会の結晶体として、ここに〈歌〉を立ち上がらせている。(桑原正紀・帯文より)
【発売】2023年11月28日
『金芝河とは何者だったのか―韓国現代詩に見る生』
四六判/320頁/上製本 ISBN978-4-86435-592-6 C0095
定価:2,200円(税込)
民主化運動を象徴する抵抗詩人か晩節を汚した「変節者」なのか
――抵抗詩・民衆詩を体現した金芝河文学と民主化運動の実相を記し、その精神を引き継ぐ12名の詩人たちを紹介。その多様性に満ちた特徴を明らかにする。(帯文より)
【発売】2023年11月24日
『俳句500年 名句をよむ』
四六判/400頁/上製本 ISBN978-4-86435-591-9 C0095
定価:2,200円(税込)
古今の名句を知らなければ
一歩も進めないのが俳句。
たしかな選句と深い読みが
生んだ必読の書である。
(長谷川 櫂・帯文より)
【発売】2023年11月21日
『石川啄木と義父堀合忠操』
四六判/464頁/上製本 ISBN978-4-86435-595-7 C0095
定価:2,200円(税込)
小林芳弘氏の一二章の最後の記述を読むと、時代の危機を透視し詩文を書いた文学者石川啄木と家族愛・郷土愛に満ちた堀合忠操という二人の人物の複雑に交錯した重層的な評伝を読み終えたような思いに駆られてきた。本書が石川啄木の文学を愛し研究する人びとによって読み継がれることを願っている。(鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2023年11月08日
『かはひらこ』
四六判/216頁/上製本 ISBN978-4-86435-594-0 C0092
定価:2,200円(税込)
かはひらこ子のたましひの帰り来よ……かけがえのないご子息ご夫君を佳子さんは失われた。その変化を心深く受け止め、生み出す作品は益々静かに、心澄むようになった。(橋本榮治「枻」代表・跋文より)
【発売】2023年10月27日
『黒田杏子俳句コレクション2 月』
新書判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-572-8 C0392
定価:1,980円(税込)
黒田杏子・月の名句ベスト100! 師は月を待ち、月を祀り、逢うて別るる人の定めに禱りを捧げておられました。ならば私たちも、夜ごと静かに月を仰ぐことといたしましょう。(髙田正子・あとがきより)
【発売】2023年10月27日
『もぎ取られた言葉』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-593-3 C0092
定価:1,760円(税込)
世界を解釈する際には、その地域で引き起こされている悲劇的な犠牲者の行為そのものを、「既成の言葉」を超えていく「新たな言葉」として認識していく必要がある。高細玄一氏の詩篇は現代詩の限定された言葉の美の世界を食い破っていき、不条理な世界の地域社会で犠牲者となって、この世界から抹殺されていく掛け替えのない存在者たちの「もぎ取られた言葉」を心に焼き付けて記録していく試みなのだろう。 (鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年10月26日
『林翔全句集』
A5判/592頁/上製本 ISBN978-4-86435-586-5 C0392
定価:5,500円(税込)
《一花だに散らざる今の時止まれ》林翔は豊かな人の輪に包まれている。師と仰ぐ迢空、秋櫻子、波郷、盟友の登四郎、若い門下や家族。咲き満ちる花とはこの人々でもある。(長谷川 櫂・帯文より)
【発売】2023年10月25日
『俳句の地平を拓く―沖縄から俳句文学の自立を問う』
A5判/496頁/上製本 ISBN978-4-86435-581-0 C0095
定価:2,200円(税込)
《沖縄俳句から地球俳句へ》俳句は「地球文学」として孵でることはできるだろうか。沖縄ではすでに、その脱皮は始まっている。(鈴木光影・解説文より)
【発売】2023年10月02日
『あなめあなめ』
A5判/112頁/上製本 ISBN978-4-86435-587-2 C0092
定価:2,200円(税込)
坂井一則氏の「二十二歳の時間」の詩的情熱が決して失われることなく、このような深層の言葉の豊饒な恵みが宿る詩集が、「静かな世界」を慈しみ、今も瞬間を誠実に生きている多くの読者の心に届くことを願っている。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年10月12日
『多様性が育む地域文化詩歌集―異質なものとの関係を豊かに言語化する』
A5判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-589-6 C0092
定価:1,980円(税込)
地域文化の根幹にある、多様で豊かな言葉たち《254名の詩・短歌・俳句》宮沢賢治、蒲原有明、飯田蛇笏、釈迢空など日本の名詩歌から、八重洋一郎、宮坂静生、馬場あき子など現代の詩人・歌人・俳人まで
【発売】2023年10月12日
『全山紅葉』
四六判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-582-7 C0092
定価:1,760円(税込)
水崎野里子氏の「全山紅葉」には、「赤子の手」、「神の沈黙」、「負傷せし若き兵士」などの比喩を何重にも重ねた想像力を喚起させる言葉があり、きっと叙景でありながら、後世の子どもたちを慈しみ、争いの不毛さを伝えるような自らの思想・宗教心を込めているように、私には読み取れる。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年10月12日
『グロリオサの祈り』
四六判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-584-1 C0092
定価:1,760円(税込)
〈蜩がかななななと鳴いている夏の終わりのタイマーとして〉〈たましいの焦げる音だと思いつつ遠くの蟬の鳴き声を聞く〉鮮烈な提示である。蜩を「夏の終わりのタイマー」だと即座に判定する、或いは蟬の鳴き声を「たましいの焦げる音」と瞬く間に断定して留める創作反応の速さが際立つ。(依田仁美・解説文より)
【発売】2023年9月1日
『あなたの遺言 ―わが浪江町の叫び』
四六判/224頁/上製本 ISBN978-4-86435-583-4 C0092
定価:2,200円(税込)
鈴木正一氏は故郷が放射性物質によってどのように変わってしまったかを、自らの感受性を通して語っている。それは詩でしか書けないことが確かに存在していて、その独特な表現を紹介したい。例えば詩「棄民の郷愁」では、「ふるさとのど真ん中で/郷愁に駆られるとは……/〈核災棄民〉の 摩訶不思議」(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年8月7日
『生きる死の果てに』
四六判/256頁/上製本 ISBN978-4-86435-580-3 C00952
定価:2,200円(税込)
趙氏は、帝国主義的な意志を持った大国ロシアが、固有の歴史と文化と豊かな国土を持つウクライナをこの地上から失くして併合しようとする戦争に対して、決して許してはならないと立ち上がるウクライナの人びとの、一年半近くの壮絶な戦いを担った精神の在りかを、この二四篇で辿り書き残した。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年7月27日
『賢者となる言葉 三〇〇篇』
四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-578-0 C0095
定価:2,200円(税込)
本書の三〇〇篇の特徴は、フランスの哲学者のパスカル『パンセ』やアラン『幸福論』のような名言・警句・箴言、ドイツの哲学者のニーチェ『人間的、あまりに人間的』のようなアフォリズム(aphorism、啓示的で真実を暗示する言葉)などと言われる、人間存在の本質を洞察する突き詰めた表現方法である。生井氏は、多くの若き読者に自らの存在や他者の存在を深く考え思索して、より良き人生を生きて欲しいと願って本書をまとめたのだろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年7月25日
『閃光から明日への想い―我がヒロシマ年代記 My Hiroshima Chronicle』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-577-3 C0092
定価:1,760円(税込)
天瀬裕康氏は、被爆者の責任として〈「核発電禁止条約を」との想い〉を抱くほど透徹した見識を持ち続けている方である。今回の詩集においては、自らの体験、広島で亡くなった人びとを想い、後世の人びとに向けて、広島は原爆に翻弄されたが、それでも立ち上がってきた広島の文学者たちの不屈の精神を、代弁するかのように叙事詩の形式をとって表現されている。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年7月27日
『天地のひとかけら』
A5判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-579-7 C0092
定価:2,200円(税込)
佐野玲子氏は、人類及び「ヒト社会」が、本当に他の生きものたちへの畏敬の念を取り戻し、心から「他の生きものたちへ恩返しをする時代」を作り出せるかを決して楽観視していない。けれども少なくとも自分の心や精神で検証し、「生きものとしての真実」の言葉を奏でて、それに共感する人びとが連帯し合い、この「ありえない」破滅的な情況を変えたいと願ってこの詩集を刊行したのだろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年6月15日
『億万の聖霊よ』
B5変判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-565-0 C0092
定価:2,750円(税込)
藤田博氏の詩篇には、聖なるものに促された純粋な言葉が紙面で奏でられていて、静かに内面の奥から湧き上がってくる音楽性を感ずる。と同時にその詩的言語が紡ぎだすものは、命あるものの切実な光景を発見し、それを色彩豊かで躍動的なイメージに展開させてくれる。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年6月13日
『極限状況を刻む俳句 ソ連抑留者・満州引揚げ者の証言に学ぶ』
四六判/312頁/上製本 ISBN978-4-86435-575-9 C0095
定価:2,200円(税込)
果たして現代は戦後であるのか?
―――氷河期で言えば、間氷期に過ぎないのではないか?
戦争の実相はまだ明らかでない。
極限まで圧縮された俳句と言う表現に描かれる極限の敗戦下の状況
―――我々はここから考え始めたい。
俳人・評論家 筑紫磐井
【発売】2023年5月26日
『黒田杏子俳句コレクション1 螢』
新書判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-571-1 C0392
定価:1,980円(税込)
黒田杏子・螢の名句ベスト100!
疎開時代の螢との出逢いから
深化し更新してゆく「季語の記憶」。
髙田正子の鑑賞と共に杏子俳句の核心へ迫る。
【発売】2023年5月23日
『黒い記憶 ―戦場の摩文仁に在りし九歳の―』
四六判/112頁/上製本 ISBN978-4-86435-569-8 C0093
定価:2,200円(税込)
実体験のリアリティーが全編にしみこみ、心ならずも読者は戦争の話に寝食を忘れる。まさに驚愕の小説が出現した。
(芥川賞作家 又吉栄喜)
【発売】2023年5月12日
『永遠の思いやり チャーリー・ブラウンとスヌーピーと仲間たち』
四六変型/336頁/並製本 ISBN978-4-86435-570-4 C0092
定価:2,200円(税込)
『ピーナッツ』の少年少女と飼い犬との小世界が不条理な世界の中で、どこか心の聖域というかオアシスのような安らぎを与えることを、万里小路氏は二連のチャールズ・シュルツの言葉で語らせようとしている。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年5月10日
『小姑気質』
四六判/304頁/上製本 ISBN978-4-86435-562-9 C0092
定価:2,200円(税込)
当時の男性中心の社会や家族関係の中で生きていた人々は、まり子さんの「ムコいびりのうた」などのような風刺詩に対して、想像を超えた人間の本来的な観点からの指摘であり、的を射ていることもあり、眉をひそめてそっと詩集を閉じてしまったかも知れない。まり子さんの試みは、ジェンダーフリーの観点からは画期的な詩集であったと言えるだろう。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年5月10日
『存在の海より――四つの試みの為のエチュード』
A5判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-567-4 C0092
定価:2,200円(税込)
存在の海をとおく挨拶のように
風がゆく (私らの海)
そう発する魂の震えが拡がり
波の上をゆく風となる
風まとう存在たちよ
その衣裳を 自在とせよ
―〈其の一〉―Ⅱ
「存在の海をとおく」より
【発売】2023年5月10日
『櫛笥―母―』
四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-568-1 C0092
定価:2,200円(税込)
玉城洋子氏の短歌の特徴は、家族詠が戦争詠になり社会詠になり、また民俗学的な神話詠にもなりうる異なる領域が、いつの間にか根底ではつながっていることだ。それらの縦横無碍に多次元構造を行き来する沖縄の精神世界が島言葉の音韻を入れながら表現されている。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年4月07日
『沖縄・福島・東北の先駆的構想力 ―詩的反復力Ⅵ(2016―2022)』
A5判/464頁/並製本 ISBN978-4-86435-559-9 C0095
定価:2,200円(税込)
八重洋一郎、若松丈太郎、黒田杏子などの言葉には、過去・現在から未来を切り拓く先駆的構想力がある。
沖縄・福島・東北の痛切な民衆の記憶や地域文化を後世に語り継ぐ表現者たちの多様な言語世界を伝える。
【発売】2023年4月1日
『かなしみの土地 Land of Sorrow』
A5判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-564-3 C0092
定価:2,200円(税込)
1994年にチェルノブイリを訪れ、東電福島原発事故を予言するかに書かれた連作詩「かなしみの土地」を全収録、その他代表的な詩篇も収録。若松丈太郎氏の二周忌に、世界中の平和を願う読者に向け【英日詩集】として刊行。
【発売】2023年3月22日
『日々季語日和』
四六判/216頁/上製本 ISBN978-4-86435-558-2 C0095
定価:2,200円(税込)
春眠、新茶、良夜、七草。俳句と生きる人生の何と豊かなことか。
(長谷川 櫂)
【発売】2023年3月22日
『母の小言』
四六判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-561-2 C0095
定価:1,650円(税込)
秋野沙夜子氏にとっての「小言」とは、歴史・伝統から学ぶ言葉の再発見であり、現代の風潮に流されない自己の感性や直観を信じ、しなやかに本来的なものを探求する批評精神でもある。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年3月22日
『芭蕉の背中』
A5判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-566-7 C0092
定価:2,200円(税込)
「芭蕉の背中」を追って東日本大震災後の松島、石巻にまで来てみて、山形の山寺に登り、「雲の峰幾つ崩れて月の山」と月山を眺め、髙橋氏は現代の「おくのほそ道」を体感することで、自らの魂の在りかと重ねて詩に記そうと試みた。その試みには芭蕉の精神を現代に真に生かそうとする果敢な精神の在りかを感じることができる。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2023年3月10日
『クラインの壺』
A5判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-560-5 C0092
定価:2,200円(税込)
松本高直氏は未知なる世界を未知なる言葉に転換し、あたかも世界の愉悦と苦悩の両面を同時に感受する。その持続する意識の流れとその意識が切断され飛躍し変容し続けても、そんな純粋意識を根源的な時間へと統合していく。そして誰も見たことのない人類の精神史を宿した思想詩で豊かな抒情を秘めた詩集を生み出そうと試みているのだろう。
(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2023年3月1日
『冬の光』
四六判/200頁/上製本 ISBN978-4-86435-556-8 C0092
定価:2,200円(税込)
冬薔薇風に吹かれつつ生きる
冬の薔薇に自身のあり方をしずかに重ねて詠みあげた一句。
この花の色は真紅なのではないでしょうか。藤岡値衣という女性俳人にずっと共感を抱いてまいりました私ですが、この句に出合ってその想いをあらたに致しました。
(黒田杏子 序より)
【発売】2023年1月27日
『兜太を語る ―海程15人と共に』
A5判/352頁/上製本 ISBN978-4-86435-557-5 C0095
定価:2,200円(税込)
金子兜太は戦後俳句のブルドーザーである。兜太により日本の風景は一新した。
――そんな修羅の現場を、同行(どうぎょう)した15人が懐かしく語る。
(筑紫磐井)
【発売】2023年1月25日
『沈黙の函』
四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-555-1 C0092
定価:2,200円(税込)
バスといふ沈黙の函秋しぐれ
句集名の『沈黙の函』は最終章の句に用いられた言葉だが、同句の前書「原爆ドームを去り」が単なる沈黙でないことを示しており、この句集を一つに凝縮する題としても相応しい。
(序・橋本榮治:「枻」代表)
【発売】2022年1月17日
『宮沢賢治と文字マンダラの世界―心象スケッチを絵解きする 増補改訂版』
A5判/448頁/上製本 ISBN978-4-86435-554-4 C1095
定価:2,750円(税込)
「雨ニモマケズ」とそこにおける大曼荼羅の記載は、日蓮聖人の法華信仰を受領し、その世界に身命を委ねることの悦びを表現したものであると見ることができる。そこに宮沢賢治が体得し実現した「観心の世界」(一念三千の大曼荼羅世界)があるように思われるのである。(日蓮宗勧学院長 庵谷 行亨・増補改訂版 解説文より)
【発売】2022年12月22日
『沖縄の地域文化を訪ねる ―波照間島から伊是名島まで』
四六判/352頁/並製本 ISBN978-4-86435-547-6 C0095
定価:2,200円(税込)
沖縄の方々が私に示してくれた温かな心遣い。それらは忘れることのできない大切な記憶として私の中に残っている。そして、そこには人に対する沖縄の人々の深く温かい愛情が表れているのではないだろうか。そうした、人に対する沖縄の人々の温かい眼差しの謎を解きたくて、そしてその温かさに触れたくて、何度も沖縄を訪れる羽目になってしまい、今日まできている。(――本文「ちむくぐる」より)
【発売】2022年12月12日
『焰の大地』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-545-2 C0092
定価:1,650円(税込)
神谷毅氏は青空を讃美し、沖縄の美しい海に潜り「魚と戯れる」のだ。つまり自然の恵みの野菜を育てて残波岬下で魚を釣り、それらを調理してお弁当を辺野古に坐り込む人びとに届けるのだ。そして坐り込む人びとの「巨大な暗雲に挑み焰となり大地を抱く/人間の尊厳と誇りの為に焰となり」うるエネルギーを補給しようと、神谷氏は実践し、沖縄の人びとの自然観の宿る「風根(かじぬにー)」に立ち還り、その魂に耳を澄まして詩作を続けるのだろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2022年12月8日
『語りたい兜太 伝えたい兜太 ― 13人の証言』
A5判/368頁/上製本 ISBN978-4-86435-548-3 C0095
定価:2,750円(税込)
我々の俳句は、これからも、なんどでもこの人から出発するだろう。「十三人の詩客」がそれぞれに見た永遠の、可能性としての、兜太――。李杜の国からやってきた朋が、これらの胸騒がせる言葉をひきだした。(帯文:高山れおな)
【発売】2022年12月28日
『奥八女』
四六判/224頁/変形並製本 ISBN978-4-86435-542-1 C0092
定価:1,980円(税込)
大石さんの俳句の根底には、クリスチャンとしての神を信じる心と優しさがあり、「大地の子」としての積極的で前向きな姿勢が感じられる。(序・能村研三:「沖」主宰)
【発売】2022年11月26日
『寒星』
四六判/224頁/上製本 ISBN978-4-86435-541-4 C0092
定価:2,200円(税込)
善昭さんの俳句は、北国・岩手の地に暮らす生活者の匂いに満ちている。草を刈り、雪を搔き、経を上げる日々の地上から仰ぐ寒星は、遥々として、どこか温かい。(鈴木光影)
【発売】2022年11月7日
『再起―自由民権・加波山事件志士原利八』
四六判/272頁/上製本 ISBN978-4-86435-543-8 C0095
定価:1,980円(税込)
赤城弘氏は今まで過小評価されてきた原利八に注目し、旧士族や名主・肝煎出身ではなく、豊かではない農民出身者で妻子もありながら加波山事件に関わり、最後まで再起することの志を捨てなかった粘り強い人物像を史料から読み取っていく。そして会津・喜多方から出立し蜂起が失敗に終わり、再起を図るべく栃木、会津、喜多方、米沢、新潟、富山、金沢、逮捕された福井などの自由民権活動家たちを訪ねて、加波山事件の真相を伝えていく姿を記そうと志した。 (鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2022年11月4日
『児童詩教育者 詩人 江口季好―近藤益雄の障がい児教育を継承し感動の教育を実践』
四六判/296頁/上製本 ISBN978-4-86435-540-7 C0095
定価:2,200円(税込)
永山絹枝氏は、近藤益雄から学んだ江口季好の「詩は生活の現実を見つめ、世の中の矛盾を書き込んでいくもの」という信念と「障がい児教育」や「児童詩教育」の根幹に据えた実践活動を、自らを含めた三代目に残し継承すべきだと考えて本書を執筆された。 (鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2022年10月6日
『ガジュマルの木から降って来た』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-536-0 C0092
定価:1,650円(税込)
高柴三聞氏の多様な表現力には、沖縄の自然と暮らしの細部から沖縄人(ウチナーンチュ)の精神世界に引き込んでいく、不可思議な魅力がしなやかに文体に一貫して感じとれる。それはどこか口誦文学のような語り口であり各篇は一つの物語でありながら重層的に積み重なり、それらは沖縄という大きな物語を生み出していく可能性に満ちている。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2022年9月29日
『懸け橋 ―桜と花水木から日米友好は始まった』
四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-529-2 C0095
定価:1,980円(税込)
小島氏は暮らしたニューポートニューズ市やその周辺に大切に残されている桜並木や歴史的なメモリアルを通して、日米の「懸け橋」になった人物たちに強い関心を抱いていく。そして両国の友好を純粋に願い、「懸け橋」になった人物たちに光を当てて、小島氏から見たその「懸け橋」の歴史を書き記そうと試みている。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2022年9月29日
『闘病・介護・看取り・再生詩歌集―パンデミック時代の記憶を伝える』
A5判/360頁/並製本 ISBN978-4-86435-539-1 C0092
定価:1,980円(税込)
「病や死―パンデミックの闇に希望のあかりを灯す」241名の詩・短歌・俳句。宮沢賢治・斎藤茂吉・正岡子規…日本の名詩歌から、谷川俊太郎・馬場あき子・黒田杏子などコロナ禍を生きる現代の詩人・歌人・俳人まで。
【発売】2022年9月1日
『山廬の四季 ―蛇笏・龍太・秀實の飯田家三代の暮らしと俳句』
B5判/64頁/並製本 ISBN978-4-86435-533-9 C0072
定価:1,980円(税込)
後七十五年、無数の俳句が詠まれてきたが、龍太のこの句に並ぶ句はない。(長谷川 櫂 序文「白雲去来」より)
【発売】2022年7月29日
『不断桜』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-532-2 C0092
定価:1,870円(税込)
上野都氏は、この世界の様々な事物への驚きを不断に問い続ける詩人なのだろう。桜は春に咲き短期間で散っていくものだという常識に囚われないで、晩秋から冬の終わりまで咲き続ける「不断桜」の逞しさに上野氏は心惹かれている。今が仮に冬の時代だとすれば、この時代に私たちを励ますのは「不断桜」なのだと物語っているかのようだ。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年7月26日
『詩人の仕事』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-530-8 C0092
定価:1,760円(税込)
前田新氏の新詩集のテーマは、「貧しさ」には「内から射す美しい光」があるというリルケの言葉を詩論的に解釈することから始まり、言葉がある瞬間に逆説的な光を発する純粋な詩的言語に変貌することを伝えてくれている。前田氏の詩的言語は、そのような認識に至るまでに東北の宮沢賢治を始め、真壁仁、三谷晃一、若松丈太郎たちと接しその生き方から学び、「北のエネルギー」を身近に見出し、豊穣な言葉に転換していることが明らかになった。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年7月6日
『季語深耕 田んぼの科学 ―驚きの里山の生物多様性―』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-531-5 C0095
定価:2,200円(税込)
「田んぼの科学」としましたが、難しいことは書いていません。イネを中心に農村は展開しています。「兎追いしかの山/小鮒釣りしかの川」の里山に郷愁を覚える人は多いでしょう。原生の自然ではありません。しかし、沢山の動植物が人と関わりながら生き生きと暮らしている自然があります。俳人の吟行の場でもあります。もっともっとこの場を楽しんでいただければいいと願っています。
(まえがきより)
【発売】2022年6月9日
『声をあげずに泣く人よ』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-523-0 C0092
定価:1,650円(税込)
声をあげて涙を流すことが本当に泣いていることなのかと高細氏は問いかけている。本当に悲しい時には、声をあげて泣くこともできずに、ただ心の中で泣いている人が、本当に泣いている人なのではないかと語っている。高細氏はそのような泣くことが出来ないほど悲惨な人びとの思いに近づき、その存在に深く共感を抱いている。そして、「声をあげずに泣く人」の「声」に耳を澄ます。
(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2022年5月27日
『仏桑華(アカバナ)の涙』
A5判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-526-1 C0092
定価:1,980円(税込)
イナゴを「黒砂糖の鍋の海でひと泳ぎ」させて、隻眼の父は息子のおやつにそのイナゴを差し出した。そんな父子を仏桑華は見詰めていた。生態系の中で生き物たちが食い食われているが、かわかみ氏は修羅を生きた父母たちにも他の生きものたちにも注がれる、「仏桑華の涙」という「いのちの滴」を感じている。
( 鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2022年5月16日
『新説 源義経の真実』
46判/400頁/上製本 ISBN978-4-86435-522-3 C0093
定価:2,200円(税込)
初めて語られる
義経の真実
その衝撃に心震える
(片岡鶴太郎)
【発売】2022年5月16日
『青水草』
46判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-524-7 C0092
定価:1,650円(税込)
〈少年の涙痕(るいこん)に生ふ青水草(あをみくさ)〉十七音で少年の本質に迫るのだから、大変なことである。こんなふうに詠んだ人は、これまでに居ない。
〈摘草や母の野性の胎動す〉僕の場合、母といえば「永遠の母」という固定観念がある。自分が母にどうあってほしいかという祈りみたいなものを込めて詠んでしまう。母を野性でとらえるということは、僕は出来ない。しかしこの句、そこがおもしろい。
(齋藤愼爾)
【発売】2022年5月16日
『なみだきらめく』
A5判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-525-4 C0092
定価:1,980円(税込)
比留間美代子氏はすでに夫や多くの親しい人を亡くしているが、「なみだ」によっていつでも心が通じ合うように感じ取れる。その心の「奥の奥」の「なみだの壺」から世界中の人びとや生き物たちが「なみだ」を汲み上げて心を洗っていることに共感しているのだろう。そんな「明日につながるいのち」を宿した詩篇を口ずさむように読んで欲しいと願っている。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年5月6日
『松明綱引き』
46判/368頁/上製本 ISBN978-4-86435-508-7 C0393
定価:2,750円(税込)
彼はかねがね浦添市のある一点を中心とする半径二キロメートルの円の範囲内に戦後沖縄の状況は凝縮されているから、その円内の出来事を克明に描写すればよいと発言している。すなわち彼の作品が長編であってもその方法は短編的であり、むしろ短編に彼の文学的特徴がよく表れている。(八重洋一郎 解説より)
【発売】2022年5月6日
『歌う人』
46判/392頁/上製本 ISBN978-4-86435-507-0 C0393
定価:2,750円(税込)
一人の人間がなんらかのかたちで生を閉じるとき、残された人々は死者の後始末をめぐって奔走させられる。その奔走のなかで生まれる対立やしがらみ、空回り、欲望などが又吉栄喜の筆によって描かれるとき、他に類を見ない、滑稽みのある世界が出現するのである。(村上陽子 解説より)
【発売】2022年5月6日
『ターナーの耳』
46判/392頁/上製本 ISBN978-4-86435-506-3 C0393
定価:2,750円(税込)
又吉栄喜の作品世界は豊かである。文学の力を援用し、人間の可能性や不可能性へ挑戦する世界が可視化されて展開される。読者はこの世界を堪能しながら自らの可能性を発見する。同時に希望を牽引する勇気をも示唆されるのだ。(大城貞俊 解説より)
【発売】2022年5月6日
『日も暮れよ鐘も鳴れ』
46判/336頁/上製本 ISBN978-4-86435-505-6 C0393
定価:2,750円(税込)
戦争や苦い経験を経た大人の入り組んだ不可解な恋愛心理と、未だ恋の何たるかに惑う少女の揺れる心理をモザイク状に織り上げた、まさに「いのちばかりが長く/希望ばかりが大きい」恋物語なのである。(与那覇恵子 解説より)
【発売】2022年5月2日
『転変・全方位クライシス』
A5判/112頁/並製本 ISBN978-4-86435-521-6 C0092
定価:1,650円(税込)
今回の詩集『転変・全方位クライシス』は、「日毒の記憶」の石垣島から日本だけでなく世界の多次元世界に架橋しようとして、危機に立ち向かう「予言の言葉」に満ち溢れているように思える。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年4月12日
『敗者の空 ―沖縄の精神医療の現場から』
A5判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-514-8 C0093
定価:2,200円(税込)
本書は、今まで執筆してきた小説の中から精神医療に関わる十五編を選び加筆修正したもので、玉木氏の短編小説の代表作ともいえる小説選集だ。この選集には沖縄が日本に復帰した一九七〇年、八〇年代以降に「人間とは一体いかに他者と共に存在し得るか」という激しい問いと、その回答に迫る多様な存在者たちを包み込む精神性が込められている。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年3月28日
『共生の力学 ―能力主義に抗して』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-502-4 C0095
定価:1,980円(税込)
ヨーロッパで「ワークシェアリング」という考え方が一九七〇年代に生まれたが、その考え方を吉田氏は障害者の人権や労働の権利に応用し、当時としては画期的な考え方だったに違いない。「共生の力学」などを今読んでも決して古びていないのは、吉田氏の論考に時代を超えていく普遍的な課題を見通す透視力があったからだろう。逆に言えば時代が吉田氏の論考にようやく追いついてきたのだろう。冒頭は次のように始まる。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年3月28日
『『万葉集』を歌う ―名歌一三四撰―』
A5判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-512-4 C0095
定価:1,980円(税込)
林博通氏は、二十七歳の時に謎であった大津宮の所在地の遺構を発見し、滋賀県立大学で長年教鞭を執っていた考古学者である。当時五つの候補地の説があった中から錦織説を実証的に決着させた方だ。そんな林氏には比良たかしの名で『万葉集』の和歌を楽曲にするギター奏者としてのもう一つの顔があった。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年3月28日
『島中の修羅』
46判/184頁/並製本 ISBN978-4-86435-518-6 C0092
定価:1,650円(税込)
平敷氏にとって、本著は初めての句集である。平敷武蕉という文学者が論理的散文では表しえなかった沖縄の混沌が、俳句という一行の詩に結晶している。そして他者の創作物を経由する評論ではなく、より直接的に平敷氏個人から湧き出る表現が俳句によって試みられている。(鈴木光影 解説より)
【発売】2022年3月28日
『ノクターンのかなたに』
A5変型判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-513-1 C0092
定価:2,200円(税込)
言葉の森の奥深く
隠された
「詩」という
泉を求めて
書き継がれた
会心の新詩集
(帯文より)
【発売】2022年3月28日
『残照 ―義父母を介護・看取った愛しみの日々』
46判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-519-3 C0095
定価:1,980円(税込)
食器を洗おうと鞠子が席を立つと「そんなことすんなよ。それより新聞でも読め」と英輔はいつも気を使わせないようにし、その才能を信じていた。Ⅱ章では美代子の「鞠子さん、人間はね、生まれてから死ぬまで、ほんとに一人きりなの。自分の力で生き抜いて、そして死ぬ時も一人で逝くしかできないでしょ」という口癖を悲しみの底から掬い上げる。このような気の強い美代子と穏やかな英輔から信頼されて、二人の愛しみの言葉を残すことが使命だと感じたのだろう。家族の在り方や終末期医療などの様々な今日的な問題を孕みながらも、人間がいかにより良く生きるかというテーマにした本書を新型コロナ禍で苦悩する多くの人びとに読んで欲しい(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2022年3月2日
『若松丈太郎著作集 第三巻 評論・エッセイ』
A5判/448頁/上製本 ISBN978-4-86435-517-9 C0395
定価:3,300円(税込)
1945年を自我形成の初期に体験した若松さんは「教科書墨塗り世代」を自認する。ファシズムの権威の虚妄と価値観の転換を目の当たりにして、権威主義的なものを頑ななまでに嫌い、わが国の戦後民主主義の象徴である現憲法の申し子的存在でもあった。(前田新 解説文より)
【発売】2022年3月2日
『若松丈太郎著作集 第二巻 極端粘り族の系譜 ―相馬地方と近現代文学』
A5判/336頁/上製本 ISBN978-4-86435-516-2 C0395
定価:3,300円(税込)
若松丈太郎氏は、埴谷雄高が父祖の地を同じくする埴谷と島尾敏雄と荒正人のことを「精神の異常性」でもあり「東北の鈍重性」とも言える「或る種の哲人ふう徹底性をもった永劫へ挑戦する根気強さ」を抱えていることから「極端粘り族」と名付けたことに対して、その「徹底した根気強さ」を自分を含めた蝦夷の末裔とも言える東北人の根底にある精神の特徴であると考えていった。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2022年3月2日
『若松丈太郎著作集 第一巻 全詩集』
A5判/480頁/上製本 ISBN978-4-86435-515-5 C0392
定価:4,400円(税込)
〈核災〉はその土地に暮らす人々の生活を奪い、その土地と不可分で土着的な文化を破壊する恐ろしい災害である。そして、原子力村の強大な力とその権力の深い闇の内実も依然として曖昧なままである。わたしたちの文明の「夜の森」の深い闇をどこまでも凝視しつづけた詩人として、若松丈太郎さんはわたしたちの記憶にこれからもしっかりと刻まれていくことだろう。(齋藤貢 解説文より)
【発売】2022年3月2日
『しづかなる森』
46判/224頁/上製本 ISBN978-4-86435-504-9 C0092
定価:2,200円(税込)
〈セーターの袖よりたたみ海しづか〉一句を静かに述べて、一句のどこかに波乱を生む。作者の作句の骨法だ。「セーターの袖よりたたみ」と静かに述べながら、団円をどこに据えようかと窺う。その団円の選定、「海しづか」に独自の視点がある。文子俳句の魅力はここにある。(森川光郎:桔槹吟社代表)
【発売】2022年2月5日
『母あかり』
46判/224頁/上製本 ISBN978-4-86435-492-9 C0092
定価:2,200円(税込)
〈盆灯籠消さずに眠る母あかり〉
母上を亡くされて間もない頃の句であろうか。盆にはるばる還ってくる母の精霊を迎えるために灯をともされた。秋草などが美しく描かれている灯籠を見ていると、母と暮らした日々が走馬灯のようによみがえってきた。(能村研三 序より)
【発売】2021年12月23日
『吾亦紅』
46判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-511-7 C0092
定価:1,980円(税込)
堀田氏は「吾亦紅」の「花言葉」に前向きに生きる意味を宿しているかのようだ。我もまたこの世で紅に染まる頰を持つ一人の「可憐な存在」であり、「自立心」を抱えて秋の野に佇み、前向きに「挑戦する存在」の姿を立ち上らせてくれる。そんな詩「吾亦紅」は「可憐」「自立」「挑戦」などの新たな「花言葉」の意味を私たちに抱かせる詩と言えるだろう。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2021年11月24日
『麗しの福島よ―俳句・短歌・漢詩・自由詩で3・11から10年を詠む』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-509-4 C0092
定価:1,650円(税込)
天瀬氏は、二〇二一年四月二十一日に他界した若松丈太郎氏が一九七〇年から半世紀も〈核発電〉や〈核災〉の危険性に警鐘を鳴らしていたことに敬意を払い、その言葉を詩歌の中に記した。さらにそれを発展させて詩の中で「核兵器禁止条約」の次には〈「核発電禁止条約を」との想い〉を構想している。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2021年11月16日
『高校生のための思索ノート ~アンソロジーで紡ぐ思索の旅~』(コールサック ブックレット No.1)
A5判/80頁/並製本 ISBN978-4-86435-503-2 C0337
定価:1,100円(税込)
ふくしま創生の物語が、今、始まる。学ぶことこそが、未来を創造する。学ぶことによって私たちは未来とつながることができる。震災にも負けず学ぶ瞳があった。避難所となった多くの体育館で肩を寄せ合いながら一冊の書物をくいいるように見つめていた小学生がいた。被災後の厳しい環境の中で、寒さに凍えながらも、大切にしていた教科書を心の糧として学び続ける高校生がいた。ふくしまの子どもたちにとって、学ぶことは、生きることであった。(あとがきより)
【発売】2021年11月11日
『夢の途中』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-478-3 C0092
定価:1,980円(税込)
坂井氏は生の根底を問うテーマを言葉に刻んだ詩集を構想して、時に数行を書くのでも数時間もかかるほどの労力を振り絞って、今回の三十三の詩篇を書き上げた。闘病という文字通り生死の境をさ迷う病と闘いながら、今回の詩集が誕生したことは、私には坂井氏の身体中には詩的精神の血液が流れて、その力によって脳の患部をなだめて逆に脳に新鮮な血液を巡らし、再生や癒しを促している奇跡的行為がなされていたような思いがした。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2021年11月11日
『虚無から魂の洞察へ ―長編小説『宣告』『湿原』抄』
46判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-478-3 C0092
定価:1,980円(税込)
加賀乙彦氏は他家雄の内面を描く際にキリスト教の神父が避けていた「虚無」に向き合いその問いを深めていく。それはある意味でニーチェのニヒリズムの哲学への激烈な問いと重なっているかのようだ。しかし加賀氏は神の死ではなく神の再生を熱烈に「宣告」しようと願ったのだろう。国家は死刑囚に「宣告」をして死刑を継続しているが、他家雄を含めた死刑囚の悲劇的な経験から学ぶべきことは数多くあると告げる。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2021年11月2日
『すみれからの手紙』
46判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-500-1 C8093
定価:1,980円(税込)
この世界には、とてもおもしろい女の子がいます。この本のⅠ章の主人公のさおりちゃんです。さおりちゃんは病気になって、家でひらがなのつみきで「さ」「か」「な」とつみかさねます。すると部屋中が海の中になって、さおりちゃんはワカメ、サザエ、カニ、フグなどのいろんな魚たちと泳ぎはじめます。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2021年11月2日
『初がすみ』
46判/208頁/並製本 ISBN978-4-86435-499-8 C0092
定価:2,200円(税込)
《そこぬけの越後平野の刈田晴》越後の風土色の濃い温厚な人柄がにじむあたたかい俳句である。……玉舟さんの居るところにはいつも人が集まり、楽しい話し声がして、誰からも好まれたお人柄だったと思い起こされる。(村上喜代子 序文より)
【発売】2021年11月2日
『告白~よみがえれ魂~ 増補新装版』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-495-0 C0093
定価:1,620円(税込)
黄輝氏の小説の特徴はとても軽やかで読者を引き込む力がある。それは今をよりよく生きるために、近未来を眺めながら、苦渋に満ちた危機的現在を踏み越えて、踊りだそうとするかのような瞬発力があり、逆境の中でも希望を生み出す文体なのだ。(鈴木比佐雄 栞解説より)
【発売】2021年10月1日
『わたしをつくるまちづくり 地域をマジメに遊ぶ実践者たち』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-491-2 C0036
定価:1,980円(税込)
《1人のカリスマより100人の普通の人!?》何もカッコいい行動を起こす必要もない。ちょっとしたおせっかい、そして、せっかくだから楽しんでやろう。そんなところからうっかり広がっていく。それがまちづくりなのだと思うし、だから大体のことはまちづくりなのだと思います。(尾野寛明 本文より)
【発売】2021年9月30日
『儒艮(ザン)』
46判/184頁/上製本 ISBN978-4-86435-498-1 C0092
定価:2,200円(税込)
この歌集は25年間「辺野古を沖縄のアイデンティティー」として闘って来た人々のこころからの祈りであり、抵抗のうたである。再び戦場にさせてはならない沖縄。『儒艮(ザン)』は美しい沖縄の海でこそ生れ育ち「辺野古叙事詩」として読まれてゆく一冊である。(帯文より)
【発売】2021年9月7日
『欠席届』
46判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-490-5 C0098
定価:1,980円(税込)
恋坂氏の詩的言葉の特徴は、福井県の若狭や越前の自然から立ち上る生命力や家族への愛や友人たちへの友愛などが、魅力的に詩行から湧き上がってくる人間愛に満ちていることだ。また故郷の一部の人びとの権力に迎合する姿勢に対する批判、それとは真逆な人びとへの尊敬と共感、さらにこの社会や世界の不条理や理不尽さへの怒りなどを自らの志として表現しようとしてきたことだ。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2021年9月1日
『ラングストン・ヒューズ 英日選詩集 友愛・自由・夢屑・霊歌 』
46判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-490-5 C0098
定価:2,200円(税込)
水崎野理子氏の翻訳された詩篇は、比較的にヒューズの思想・哲学・宗教観を理解できる詩篇群であり、「Ⅰ 友愛」では人類的な視点に立った自由、民主主義、友愛などの人類の理想とアメリカをリンクさせた崇高な長編詩だ。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2021年8月30日
『地球の生物多様性詩歌集 ―生態系への友愛を共有するために』
A5判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-497-4 C0092
定価:1,980円(税込)
賢治は人間と野生生物との関係の様々な問題点を百年前に書き残した。その問いかけは「生物多様性」が問われる現在において重要性を増している。現在の地球の置かれている情況は、「今度だけはゆるして呉れ」という情況でないことは誰が見ても明らかになっている。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2021年8月25日
『日本の地名詩集 ―地名に織り込まれた風土・文化・歴史』
A5判/216頁/並製本 ISBN978-4-86435-494-3 C0092
定価:1,980円(税込)
地名にはその地域の風土・文化・歴史や古代からの重層的な世界を喚起させる重要な役割がある。詩人はこだわりのある場所から「地霊」又は「地の精霊」(ゲニウス・ロキ)を感受してそれを手掛かりに実は魅力的な詩を生み出す。(略)故郷にまつわる地名の様々な記憶や伝承や山里の暮らしなどは、その土地や場所で生きるものたちにとって、地域社会を持続するための真の智恵の宝庫になりうるはずだ。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2021年8月15日
『証言・昭和の俳句 増補新装版』
A5判/528頁/上製本 ISBN978-4-86435-487-5 C0095
定価:3,300円(税込)
〈後世に残る仕事 期して今後を見守ります 飯田龍太〉
〈オレ達の足跡を消さずに残してくれて本当にありがとう 金子兜太〉
葉書で頂戴したお二人の言葉。
約20年後の2021年8月15日に、
再びこの『証言・昭和の俳句』を世に送ることを私は決めました。
(黒田杏子 帯文)
【発売】2021年8月3日
『霊力の微粒子』
46判/204頁/並製本 ISBN978-4-86435-483-7 C0092
定価:1,620円(税込)
句集『霊力の微粒子』は、篠原鳳作や野ざらし延男氏たちの沖縄の無季俳句の百年近くの歴史を踏まえ、沖縄の日常と非日常がねじり合って接続している暮らしの深層を明るみに出している。この句集によって沖縄の文化、宗教、歴史が今も生々しく息づいている現代の沖縄を受け止めることができる。さらに宮沢賢治と類似するような詩的精神で、おおしろ房氏が宇宙と人間や生き物たちの多次元的関係性を見詰めていることを感じ取れるだろう。(鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2021年6月28日
『評伝 赤城さかえ―楸邨・波郷・兜太に愛された魂の俳人』
46判/264頁/上製本 ISBN978-4-86435-484-4 C0095
定価:2,200円(税込)
令和3年から遡ること54年前、大虚空の彼方へ旅立った俳人赤城さかえの評伝が気鋭の日野百草氏によって出版されたことは奇蹟と呼ぶべき出来事のように思われる。巻末の資料集から赤城の『草田男の犬』を読まれたい。この評論が昭和22年に発表されたことを知り戦慄にも似た驚きを覚えないだろうか。赤城の評論と俳句は殆どが病魔と死神に纏いつかれ、痛みと嘔吐で七転八倒、身悶えながら、時には自ら筆を執ることもままならず口述筆記に委ねた箇所もある。そのことで文章が乱れたりすることは無く清廉静謐、微塵の乱れも感じさせない。近現代俳句史の闇に久しく埋もれていた赤城の全的復活に与って力のあった日野氏に満腔の祝意を表したい。〈二人の巨人〉が新たに脚光を浴びることになる。(齋藤愼爾 推薦の辞 帯文)
【発売】2021年5月25日
『静かな春』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-485-1 C0092
定価:1,650円(税込)
二科展常連の女流画家で、会津美里町で洋画サークル「つくし会」を主宰する長嶺キミさんは、中学生のころから詩を書いてきた。「詩のなかま」から「ポエム」を経て「詩脈」へと、教師の傍ら続けられた詩画一如は六十年にわたる。やっと待望の詩集を発行した。(前田新・帯文)
【発売】2021年5月25日
『よみがえる沖縄風景詩』
B5判/64頁/並製本 ISBN978-4-86435-471-4 C1095
定価:1,980円(税込)
ローゼル川田さんは今の場所を逍遥しながら過去を省察する。風景や人々が二重写しになり、深い世界が広がり、読者のイメージが立ち上る。(又吉栄喜・序文より)
【発売】2021年5月25日
『仏教精神に学ぶ み仏の慈悲の光に生かされて』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-475-2 C1095
定価:1,650円(税込)
衆生を苦しみから救ってくれる仏や菩薩の大きな慈悲の心である「大悲」という親鸞の言葉と、法然の歌の中にある「月かげ」(月の光)という言葉は、中津氏の心の奥深くに染み通っていった。本書は絶望を抱き死を決意した少女が、「慈悲の心である大悲」を自らの心に発見し、それがいつでも「月の光」のように降り注いでいることに気付かされ、再び生きることの意味を発見する書物と言えるだろう。(鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2021年5月25日
『大伴家持へのレクイエム』
A5判/136頁/上製本 ISBN978-4-86435-486-8 C0092
定価:1,760円(税込)
髙橋氏の詩の特徴は、言葉とは何かという問いを絶えず発しながら、亡くなった他者の言葉、様々な仕草、残された事物、その時の情況などを通してその意味を深く反復し続けていることだ。つまり他者の言葉や言葉と感じられる多様な事柄を問い返すことで、他者の存在を偲び自らの血肉になった感謝の思いを詩に刻もうと試みている。その意味で髙橋氏は他者との関係性の中で成立する鎮魂詩の領域を豊かにしようと試みているのだろう。(鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2021年4月26日
『鉄線花』
46判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-476-9 C0092
定価:1,980円(税込)
<枯菊を括れば胸に日の匂ひ>有也さんの句には、麝香のような芳香を放つ美しさがある。この句も派手さはないけれど、奥ゆかしい佇まいである。……括るために枯菊を胸に抱く行為そのものに優しさが感じられるが、さらに日の匂いが作者の心を和ませてくれたのだ。(中西夕紀・序より)
【発売】2021年3月31日
『宮沢賢治と文字マンダラの世界 ―心象スケッチを絵解きする』
A5判/400頁/上製本 ISBN978-4-86435-482-0 C1095
定価:2,750円(税込)
「声で伝える 鈴木文子の朗読の会」新川和江先生の命名により、会が産声をあげたのは、二〇一七年二月四日。「鈴木文子さんの朗読を、はじめて聞かせて頂いた時の感動は、十年経った今でも耳底に、心の奥に熱く根付いています」(新川先生からの手紙より)との言葉が私の背中を強く押してくれた。(鈴木文子「あとがき」より)
【発売】2021年4月20日
合同詩集『心をみつめて』
A5判/126頁/並製本 ISBN978-4-86435-480-6 C0092
定価:2,200円(税込)
「声で伝える 鈴木文子の朗読の会」新川和江先生の命名により、会が産声をあげたのは、二〇一七年二月四日。「鈴木文子さんの朗読を、はじめて聞かせて頂いた時の感動は、十年経った今でも耳底に、心の奥に熱く根付いています」(新川先生からの手紙より)との言葉が私の背中を強く押してくれた。(鈴木文子「あとがき」より)
【発売】2021年3月28日
『多様性と再生力 ―沖縄戦後小説の現在と可能性』
A5判/464頁/並製本 ISBN978-4-86435-472-1 C1092
定価:2,200円(税込)
沖縄文学の特徴を考える場合に大城貞俊氏の考える五つの特徴である「戦争体験、米軍基地の被害、沖縄アイデンティティ、表現言語(シマクトゥバ)、倫理的であること」はとても重要な指摘だ。さらにそれに加えて「国際性」と「個人の価値の発見と創出」という、広がりと深さを抱えて発展している今日的な沖縄文学の可能性を指摘している。このさらに加えた二つが今回の評論集『多様性と再生力』を書き上げるための原動力になったと推測される。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2021年3月4日
『夷俘の叛逆』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-473-8 C1092
定価:1,650円(税込)
若松氏の詩集『夷俘の叛逆』はそのような日本の正史に隠されている真実を曝け出し、その先住民たちを「夷」や「鬼」としてきた歴史認識の在り方に疑問符を投げ掛ける恐るべき叙事詩集だと私には感じられる。(鈴木比佐雄 栞解説文より)
【発売】2021年2月26日
『千年後のあなたへ ―福島・広島・長崎・沖縄・アジアの水辺から』
A5判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-477-6 C1092
定価:1,650円(税込)
この詩集の中で最も古いものは一九九五年の詩「桃源郷と核兵器」だが、南太平洋でフランスが核実験したことに対して感じたことが記されている。そのあたりから私は原爆と原発について自らの最も重要なテーマとして考え始めた。その二十五年の歩みがこの詩集で一つの形になったようにも感じている。ただⅣ章には海を通して東北やアジアとの水辺のつながりを感じたこともあり、七篇ほど沖縄本島・石垣島に関する詩を収録した。(あとがきより)
【発売】2021年2月24日
『母なる故郷 双葉 ―震災から10年の伝言』
A5判/152頁/並製本 ISBN978-4-86435-474-5 C1092
定価:1,650円(税込)
本詩集は孫のことみちゃんに語り掛けるように綴られており、故郷・双葉町で経験した大災害の真実を伝えている類例のない叙事詩集だ。けれどもその詩的精神は双葉町にあった東京電力福島第一原子力発電所の「安全神話」を疑うことなく、自然災害や原発事故を想定していなかった自分自身に対して、自己を断罪する内省と故郷を喪失した深い悲しみの思いが貫かれていて、豊かな抒情性も併せ持っている。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2021年1月27日
『萌黄の風』
46判/182頁/上製本 ISBN978-4-86435-453-0 C1092
定価:2,200円(税込)
天性ともいうべきおおらかな心と、ふるさと、家族、友、庭の樹々などなど、身めぐりへの愛が、賜物と呼べる縁や思いを引き寄せる不可思議。それらを豊かに享受し、作歌によって人生に刻印する高橋さん。コロナ禍に疲弊しがちな心にぬくもりと力を与えてくれる一集。喜びは生むものなのかもしれない。(春日いづみ 帯文より)
【発売】2021年1月14日
『風祭』
46判/224頁/上製本 ISBN978-4-86435-468-4 C1092
定価:2,200円(税込)
山河や町を旅し日本人の原風景を再発見する。戦後社会の深層、人間の生き死にを凝視し、「小さきもの」「復らざるもの」に耳を傾ける。「用と無用を別けたがる世」に問う第二歌集。(鈴木比佐雄 帯文より)
【発売】2020年12月25日
『猛獣を宿す歌人達』
46判/280頁/上製本 ISBN978-4-86435-469-1 C0095
定価:2,200円(税込)
今井正和氏は、民衆の悲しみなどの情念を宿した「猛獣」のような宿命を感じて寄り添うのが批評の役割だと考えて、『猛獣を宿す歌人達』と名付けたのかも知れない。そんな様々な歌人達に隠されているが確かに存在している「悲しい猛獣」の姿を今井氏の評論の中から発見して、心の中に映し出して欲しいと願っている。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2021年1月11日
文庫新装版『龍宮』
文庫判/264頁/並製本 ISBN978-4-86435-463-9 C1092
定価:1,100円(税込)
照井翠の、東北受難の句には強く惹かれるのだ。この中のいくつかを多分ぼくは暗記してしまうだろう。(作家 池澤夏樹)/照井翠は一匹の龍なのだ(作家 玄侑宗久 帯文より)
【発売】2021年1月11日
『泥天使』
四六判/232頁/上製本 ISBN978-4-86435-462-2 C1092
定価:1,980円(税込)
句集『龍宮』、エッセイ集『釜石の風』、そして本句集『泥天使』。ささやかではありますが、私の「震災三部作」がこれで完成いたします。(帯文より)
【発売】2020年12月2日
『あぢさゐは海』
四六判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-461-5 C1092
定価:2,200円(税込)
本集は九十六歳の母の死の際が詠まれ、人の手を借りず振り絞る気力の歌群は感動的である。遺された日記や手紙等から母の寂しさ・無念さを汲み取る著者はさらに人間性を深めた感が沁みる。空や海や草木の自然への親しみはまぎれもなく豊饒な世界が伝わる。(影山美智子)
【発売】2020年12月2日
未発表詩95篇・『動物哀歌』初版本・英訳詩37篇
文庫判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-466-0 C1092
定価:1,100円(税込)
村上昭夫『動物哀歌』には後半の詩篇が割愛されていた!半世紀の眠りから覚めた新発見の95篇を収録。詩「サナトリウム」には宮沢賢治達との魂の対話が記される。(帯文より)
【発売】2020年12月2日
『漏れどき』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-465-3 C1092
定価:1,650円(税込)
坂本氏は身近な場所から異次元の入り口を見いだして、想像力で古風な言葉に新たな息吹を吹き込んでいく。そんな様々な存在が重層的に動き始め、五感と霊感を駆使した力動的な言葉遣いと、それを積み重ねて三十篇にしてしまう文体の魅力が坂本氏の特徴だろう。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2020年12月2日
『月山の風』
A5判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-467-7 C1092
定価:2,200円(税込)
小林功氏は、スケッチ帳のほかに小さな筆記帳をもショルダーバッグに潜ませており、それには詩のフレーズを書き込むのだという。机上の想像でも空論でもなく、現場において詩が生まれ出ている。思えば、小林功氏の詩篇は自然の折々の相を詠い上げて美しい。(万里小路譲 解説文より)
【発売】2020年12月2日
『木の椅子』増補新装版
46判/224頁/上製本 ISBN978-4-86435-458-5 C1092
定価:2,200円(税込)
『木の椅子』の中から、私はいくつも短篇小説になる核をもらった。たとえば、
かもめ食堂空色の扉の冬籠
こんな句を見ると、私のイメージは無限に広がっていく。(瀬戸内寂聴)
【発売】2020年11月13日
『宮澤賢治 中原中也 金子みすゞ』
A5判/248頁/上製本 ISBN978-4-86435-459-2 C0093
定価:2,200円(税込)
「宮澤賢治」も「中原中也」も「金子みすゞ」も、この朗読ドラマを読むことで、その一生がどんなものであったのか、どんな生き方をしたのか、そして、どんな環境で日本を代表する各々の詩がうまれたのか、理解してもらいたいと思うのです。(はじめに より)
【発売】2020年11月13日
『仁淀ブルーに生かされて』
A5判/240頁/上製本 ISBN978-4-86435-464-6 C1092
定価:2,200円(税込)
近藤八重子氏の仁淀川のほとりで真実を伝えようとする姿勢は、この地域で真摯に生きようとする多くの人びとを勇気づけるだろう。そのような故郷の水辺を愛しその生態系や地域を守ろうと生きている人びとに読んで欲しいと願っている。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2020年11月10日
『クライム ステアズ フォー グッド ダー』
A5変形判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-457-8 C1092
定価:1,650円(税込)
古城氏の短歌の言葉は、この現代社会を生き抜く子守歌のようにも思える。また現在の暮らしや仕事の現場で生きる心の真実や願いが描かれていて、その中でも「一ミリグラムの理想」や「市民の品格」を抱き、「樹下のきざはし」から透視される「神のはからい」が読者に予感されてくるだろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2020年11月10日
『夏仕舞い』
46判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-460-8 C1092
定価:1,650円(税込)
青山晴江さんとは、いろんな集会でよくお会いする。鹿児島の川内原発。福井若狭湾の高浜原発。あるいは沖縄・辺野古の海岸。さりげなく、控え目に、隅の方に立っていて、柔らかな眼差しで凝視めている。ひとびととともに悲しむ悲しみが、一冊にまとめられた。(ルポライター 鎌田慧)
【発売】2020年11月10日
『鉄火場の批評 ―現代定型詩の創作現場から』
46判/352頁/並製本 ISBN978-4-86435-456-1 C1095
定価:1,980円(税込)
原詩夏至の評論を読んでいると歌会・句会が作家たちの「鉄火場の批評」となって、その情熱の火花が胸に飛び込んでくる。(帯文より)
【発売】2020年10月5日
『血債の言葉は何度でも甦る』
A5判/120頁/並製本 ISBN978-4-86435-455-4 C1092
定価:1,650円(税込)
詩人の本質的な言葉とは「社会を変える」言葉になりうるのであり、そんな他者の精神や事物の生成にまで影響を与える言葉を発し、新たな世界を「建設する」志の高さを八重氏の言葉に感じる。ヘルダーリンを通してハイデッガーが思索したことを、八重氏は自らの詩を通して自らの詩論でもって読者に深く語りかけてくれる、根源的なことを問い実践している詩人・詩論家であるだろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2020年10月1日
『備忘録集Ⅴ 日々新たに』
46判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-449-3 C1095
定価:2,200円(税込)
本書は、自分だけの時間が生れて、その自由な時間をいかに創造的に生きていくかという未知の体験を書き留めている。それを実行していく五十嵐氏の生き方は、余生や隠居という言葉では収まり切れない。例えば江戸時代に家督を息子に譲って、日本全図を志し実行した伊能忠敬のような生き方に近いと考えられる。(鈴木比佐雄・栞解説文より)
【発売】2020年10月1日
『ひかることば』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-454-7 C1092
定価:1,650円(税込)
谷光氏の20代~40代初めの詩篇を初めて読んだ時に、純粋に生きることの価値を模索している若者たちの精神を代弁する、心に突き刺さるような詩篇であると感じた。また詩を愛する人びとにも詩的言語の発端を感じさせてくれる詩篇は、詩が生れてくる原点を知らせてくれるだろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2020年9月25日
『詩というテキストⅢ 言の葉の彼方へ』
46判/448頁/並製本 ISBN978-4-86435-452-3 C1092
定価:2,160円(税込)
郷里やまがたから俯瞰される詩・俳句・短歌・童謡詩、その未到の世界。言の葉が繰り広げる彼方に、見えてくるものは何か?(帯文より)
【発売】2020年8月31日
『新城貞夫全歌集』
A5判/528頁/上製本 ISBN978-4-86435-450-9 C1092
定価:3,850円(税込)
新城貞夫という歌人は、一筋縄では括れない。時に狂歌のような野卑な言葉を差し出し、読む者を驚かすこともある。が、それはナイーヴな自らを隠すための手立てかもしれず、折々に美しい詩想がきらめく。サンボリスムに魅了された世界や「短歌的抒情」も含めた、永遠の異邦人の自在な詠みぶりを堪能できる全歌集の刊行を心から喜びたい。(松村由利子 解説より)
【発売】2020年8月31日
『碧空の遥か彼方へ』
A5判/304頁/上製本 ISBN978-4-86435-444-8 C1092
定価:2,970円(税込)
「白雲」の志を抱く岸本氏は、様々な困難を抱えながらも、「今ひとときを生きる」ために、「白い想念」という純粋にこの世に存在するものたちと交歓する詩的精神を必要とする詩人なのだろう。そんな岸本氏の「邪念をすてて」、「碧空の遥か彼方へ」向かう多彩な詩篇を読んで欲しいと願っている。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2020年7月30日
『原発事故と小さな命―福島浜通りの犬・猫救済活動』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-448-6 C1095
定価:1,650円(税込)
本書は世界史に残る東日本大震災・東電福島第一原発事故に遭遇し、原発事故現場から約17㎞の南相馬市小高区にいた吉田美惠子さんが、第一章でこの9年を超える福島浜通りの犬・猫救済活動の実践を記録し、第二章でなぜ原発神話が作られて福島に10基もの原発が作られて原発の悲劇を引き起こしたかを歴史的に書き記したものある。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2020年7月30日
『神歌(カンヌアーグ)が聴こえる』
46判/280頁/並製本 ISBN978-4-86435-447-9 C1092
定価:1,870円(税込)
沖縄の中でも先島諸島の島々の自然環境とその島々の暮らしや文化を熟知していなければ書けない作品であり、ムヌスー(ユタ)の精神世界を知りたい人びとに読み継がれる小説集が誕生したと言えよう。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2020年7月30日
『海は忘れていない』
A5判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-445-5 C1092
定価:1,980円(税込)
文子氏の一章の詩篇などには、醬油樽の職人で中国戦線に従軍した兵士であった父から戦争について学び、その道義的な戦争責任が日本人の自分にもあると感じ取れる。文子氏が特攻兵士や沖縄戦や従軍慰安婦などの悲劇を背負った人びとを書き続ける理由は、父の時代を忘れないように戦争と平和の意味を問い続けていくことなのだろう。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2020年7月30日
『黒いピエロ 1969~2019』
A5判/512頁/上製本 ISBN978-4-86435-446-2 C1092
定価:3,300円(税込)
詩人とは生涯を賭けて自らの詩を追求した人物に与えられる称号だろう。その中でも自己表現の追求が、同時代の民衆の思いとその感受性の解放につながっていく詩人は数少ないだろう。昨年亡くなった吉田正人氏は、そんな本来的な多様な人間存在と人間の自由を同時に根源的に追求した詩人であったと考えられる。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2020年7月29日
『おぼえていますか』
46判/248頁/並製本 ISBN978-4-86435-442-4 C1092
定価:1,650円(税込)
堀田氏の詩の魅力は、その発語の源の童心に立ち戻らせてくれる、飾らない精神性が込められていることだ。この世界が存在することの奇跡を感じ、そのただ中に誕生させてくれた父母の愛や命そのものに促されて、存在することの感謝の思いに貫かれていることだ。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2020年7月17日
『従軍看護婦』
46判/184頁/並製本 ISBN978-4-86435-443-1 C0093
定価:1,650円(税込)
日赤で養成された看護婦たちには、卒業後二十年間(後に減じられたが)もの応召義務が課せられ、軍隊と同じ「赤紙」によって召集されてきた。当時の新聞には、武装した看護婦の大きな写真と共に、「男は兵隊・女は従軍看護婦!」の記事が躍り、若者たちの心を戦地へと向かわせた。アジア太平洋戦争に従軍された「従軍看護婦」に関する小説3篇を収録。
【発売】2020年7月3日
『アジアの多文化共生詩歌集 ―シリアからインド・香港・沖縄まで』
A5判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-441-7 C1092
定価:1,980円(税込)
世界最古の古典から現在までの二七七名の作品には、荘子の言うアジアの多様で創造的な「混沌」が宿っていて、『ギルガメシュ叙事詩』、『リグ・ヴェーダ讃歌』、『詩經國風』などから始まり現在のアジアの四十八ヶ国に関わる詩歌文学が、私たちの深層で今も豊かに生きていることに気付かされるだろう。
【発売】2020年6月5日
『福司満全詩集 ―「藤里の歴史散歩」と朗読CD付き』
A5判/352頁/並製本 ISBN978-4-86435-436-3 C1092
定価:3,300円(税込)
福司氏は自らの方言詩を秋田白神方言詩としたいと言い、秋田県にとどまらないで、地域の言葉を愛する全国の多様な方言詩に共感する多くの人たちに届けたいからだとはっきりと私に語った。福司氏の言葉はとても思慮深く、しかも飾ることなく本当のことを語る信頼できる方だと感じた。
仮に多くの人が生前の福司満氏と出会う機会があったならば、穏やかで落ち着いた風貌から安心感を与えられ、また温かな秋田白神方言の語り口を聞けば、とても懐かしい人に出逢った思いに駆られて、藤里町の生き字引のような見識に魅了されてしまうだろう。福司氏は、他者には優しく自分には厳しく鍛錬を重ねている求道者のような風格が感じられた。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2020年5月28日
『国東塔』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-440-0 C1092
定価:1,650円(税込)
〈母の亡し玻璃いつぱいの鰯雲〉
河野さんは平成二十二年「沖作品」の十二月号の投句で見事に巻頭に輝いた。掲句はその時の句で、お母様を亡くされた時の句である。本当は限りなく悲しくて淋しい時に、俳句でその感情をあらわにしては、本当の悲しさが読者に伝わらない。淡々と一句に詠むほうがかえって読者の心を打つ。この句も母が今亡くなった部屋から見える風景だけを詠んでいるのが、その悲しさを増大させる。なんと美しい空に広がる鰯雲なのだろう。今旅立った母もあの美しい空に向かっているのだと思ったのだろう。(能村研三 序文より)
【発売】2020年5月12日
『俳句旅枕 みちの奥へ』
46判/304頁/上製本 ISBN978-4-86435-438-7 C1095
定価:2,200円(税込)
芭蕉、子規、碧梧桐、青邨、兜太などの足跡を辿り、東日本大震災後のみちのくを巡る俳句紀行。『俳句』に二年間にわたって連載した〈俳句旅枕〉の集成。(帯文より)
【発売】2020年4月30日
『文学はいかに思考力と表現力を深化させるか―福島からの国語科教育モデルと震災時間論」
46判/384頁/上製本 ISBN978-4-86435-437-0 C1095
定価:2,200円(税込)
子どもたちは生まれながらにしなやかな感受性を持ち、いつしかその感受性が思考力という考える力につながり、そこには豊かな想像力も湧き立ち、ついには子どもたちの独特な表現力となって、生きる力を宿す未知の作品が生まれてくることを夢見ているのだろう。髙橋正人氏はそんな子どもたちの思考力をいかに育むかという文学教育の原理論を長年にわたって考察してきた。その試みは、感受性と論理的な思考力を二項対立のように抱いている先入観を打ち砕いてしまう。(鈴木比佐雄 帯文より)
【発売】2020年4月15日
『魂の教育者 詩人近藤益雄 ―綴方教育と障がい児教育の理想と実践』
46判/360頁/上製本 ISBN978-4-86435-434-9 C1095
定価:2,200円(税込)
永山絹枝氏は近藤益雄の「慈しみに溢れる詩」がどんなに価値あることかを知っており、障がい児教育に関わる方はもちろんだが、多くの人たちに真の命の尊さを感じてもらいたいとこの『魂の教育者 詩人近藤益雄』を後世の教育者や親御さんたちに向けて刊行したに違いない。(鈴木比佐雄 帯文より)
【発売】2020年3月26日
『人間をやめない 1963~1966』
A5判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-433-2 C1092
定価:1,980円(税込)
詩人とは、詩を書くために生まれてきたような、溢れる詩的衝動を抱える表現者である。その内的必然性は、詩人の第一詩集から立ち上がってくる言葉の純粋性だろう。吉田正人第一詩集『人間をやめない 1963~1966』がこの度刊行された。これを読めば、そんな言葉の純粋性とは何かを明らかにしてくれる。(鈴木比佐雄 帯文より)
【発売】2020年3月19日
『記憶は罪ではない』
46判/286頁/並製本 ISBN978-4-86435-432-5 C0093
定価:1,870円(税込)
「先生……、お元気ですか」
沖縄の高校教師五人の記憶が、哀感溢れる物語となって解き放たれる(帯文より)
【発売】2020年3月19日
『台湾聖母』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-412-7 C0093
定価:1,870円(税込)
台湾を旅するあなたに贈りたい。
日本と台湾の知られざる歴史や人間ドラマ、俳句を通した心の透明な雫……。(帯文より)
【発売】2020年3月19日
『京都 夢みるラビリンス』
46判/228頁/並製本 ISBN978-4-86435-428-8 C1095
定価:1,650円(税込)
京都人は迷宮に遊ぶ
雪よりも 静かに
月よりも 清かに
花よりも 愛おしく
幽けき 京都への 誘い
(帯文より)
【発売】2020年2月27日
『ふらここの涙―九年目のふくしま浜通り』
A5判/152頁/並製本 ISBN978-4-86435-429-5 C1092
定価:1,650円(税込)
みうらひろこさんのご家族は、東日本大震災と核災とによって居住地を奪われ、避難生活は終結の見とおしがない。Ⅰ章では、失ったものへの想いを語り、翡翠(かわせみ)が飛ぶ川がある町で生きようとする思いを抱く。Ⅱ章は、娘を亡くしての孫との三人暮らしを中心に語る。そしてⅢ章では、九年目の視点から核災の現況を「高濃度のそいつ(デブリ)を/取り出した後、どこに置くのか」と訴えている。
(南相馬市の詩人 若松丈太郎)
【発売】2020年2月10日
『TOUCHING MURASAKI SHIKIBU’S SHOULDER 紫式部の肩に触れ』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-417-2 C1092
定価:2,200円(税込)
これらの詩には安森さんの歴史感覚が顕著に表れている。(中略)安森さんは外国の学生と話すことが好きである。詩人の特権として空中に漂っている声を聞くことができる。彼女は優れた耳を持つ。(北垣宗治 同志社大学名誉教授)
【発売】2020年1月31日
『神の涙―広島・長崎原爆 国境を越えて』増補版
46判/216頁/並製本 ISBN978-4-86435-424-0 C1092
定価:1,650円(税込)
デイヴィッド・クリーガー氏が広島・長崎を訪れたのは1963年。衝撃を受けた彼は後に米国で「核時代平和財団」を創設し、半世紀近く核兵器撤廃に基づく真の世界平和を発言し続けてきた。彼がメンバーであるICANは2017年にノーベル賞を受賞した。彼が被爆者を記した詩集『神の涙―広島・長崎原爆 国境を越えて』は、長崎原爆資料館でロングセラーになり増補版が刊行することになった。(「帯文」より)
【発売】2020年1月31日
『THE ANGEL OF SUFFERING / ZEAMI』
A5判/152頁/上製本 ISBN978-4-86435-427-1 C1092
定価:1,980円(税込)
わたしがどんな言葉を使っても守口三郎教授のこの劇詩の美しさ、力強さ、素晴らしさ、を十分に説明することは出来ない。作品そのものに説明してもらいましょう。この素晴らしい二篇の劇詩を英訳することは、わたしにとって実に素晴らしい経験でした。世界中の読者が、老いも若きもこの本を愛読してくれることを期待しています。(郡山直「序文」より)
【発売】2020年1月31日
『マリンスノーの降り積もる部屋で』
A5判/120頁/並製本 ISBN978-4-86435-422-6 C1092
定価:1,650円(税込)
元澤一樹はいかなるときも人間を離さない。人間であることをやめず、人間になることを諦めない。若々しい感性から弾き出される言葉は私たちを勇気づけてもくれるのだ。(大城貞俊「解説」より)
【発売】2020年1月31日
『埋み火 ―福島の小さな叫び』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-425-7 C1092
定価:1,650円(税込)
二階堂氏のエッセイの味わい深い特徴のひとつは、淡々と地域のために活動する真摯な生き方をしている人物に光を当てて、その持続することから見えてくる精神の輝きを伝えてくれることだ。それはひたむきに生きる他者を通して自らも真摯に生きたいと願うからだろう。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年12月27日
『スモールワールド/SMALL WORLD』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-426-4 C1092
定価:2,200円(税込)
世界中の人が、頭や心の中で平和をイメージし、それぞれの幸せを願えば、この広い世界も幸多い「スモールワールド」になるし、争いや、お互いの粗探し等をしていたら、それはそれで窮屈な「スモールワールド」になります。インターネットや、無料通話のお陰で、どれだけ便利になったか。その豊かさに感謝しつつも、まだまだ続いているこの世界の悲劇で傷ついた多くの人びとの為に祈りたい。(あとがきより)
【発売】2019年12月23日
『百鬼の目玉』
46判/180頁/並製本 ISBN978-4-86435-410-3 C1092
定価:1,650円(税込)
俳句を作る時によく言われる「予定調和」、これが罷り通ると、どこかで見たような句ばかりになってしまうのだが、實さんの句にはそうしたものがなく潔くて読んでいても気持が良い。おそらく、實さんの発想の奥に潜む人間の共通感情に深く切り込んでいるので、多くの人からの共鳴を呼ぶのである。(能村研三「序」より)
【発売】2019年12月18日
『朝やけ』
A5判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-423-3 C1092
定価:1,650円(税込)
梶谷氏の詩の特徴は、この世に存在することの不思議さからの感動や、家族や他者との関係で感じた真実、「ほんとうのこと」などを、誰よりも率直に自分の言葉で語ろうとする純粋さが、詩行やその行間から溢れ出てくるところだ。(鈴木比佐雄「栞解説文」より)
【発売】2019年11月29日
『万葉の語る 天平の動乱と仲麻呂の恋』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-419-6 C1092
定価:1,650円(税込)
「仲麻呂を好いたほどの女性なら、心根もしっかりしていよう。つらかろうが仲麻呂の帰りを待ってくれ。仲麻呂は十年、十五年を待つ甲斐のある男だ」「はい……」(「仲麻呂の船出」より)
【発売】2019年11月29日
『ばばちゃんのひとり誕生日』
B5判/32頁/上製本 ISBN978-4-86435-421-9 C8793
定価:1,650円(税込)
ばばちゃんは「ひとり誕生日」でもさびしくありません。なぜなら思い出の中からみんなが遊びにくるからです。(帯文より)
【発売】2019年11月29日
『卵虫』
A5変形判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-420-2 C1092
定価:2,200円(税込)
一読して感じたことは小坂顕太郎氏の美意識がさらに深まり突き詰められて、一行一行の詩行にどこか人肌を感じさせる艶が輝きだしていることだ。このように感じさせるのは、洒脱でありながら温かさも感受させてくれる美意識の強靱さであり、小坂氏の持ち味である絵画的なイメージ力の豊かさであるのだろう。(鈴木比佐雄「栞解説文」より)
【発売】2019年11月25日
『ウロボロスの夢』
A5判/152頁/上製本 ISBN978-4-86435-416-5 C1092
定価:1,980円(税込)
人間は皆平等であると言う。倫理的に考えればその通りなのだが、現実はその人の資質や出自によって、必ずしも平等とは言い難い。生存権すら否定されることもある。宗教による法悦も個人の問題だ。するとどこに「平等」は担保されるのかと考えた時、唯一、人は夢の中だけは自由であり、かつ平等に存在できる。たとえその夢に魘されようとも、そのことの責任を問われることはない。(著者「あとがき」より)
【発売】2019年10月28日
『修羅と豊饒―沖縄文学の深層を照らす』
46判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-415-8 C1092
定価:2,200円(税込)
平敷氏の批評する姿勢は、たとえ大家であっても新人であっても決して手を緩めることなく作品に向きあって、沖縄文学の優れた試みであるか否かを内面に問いながら記述していく、純粋な批評精神に貫かれている。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年10月28日
『今日も生かされている ―予防医学を天命とした医師』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-414-1 C1092
定価:1,980円(税込)
私はわが家にお祀りしているPLの教徒神霊の前にぬかずいて「私の命が縮まって結構です。どうか父の命をお救いください」と本気でPLのお身代わりの神事を願った。命がけの祈りを終えたとき、後ろで連続しゃっくりをして喋ることもできなかった父が「治った!」と言った。(「初めての信仰体験 父の命を救われた」より)
【発売】2019年10月28日
『天空の鏡』
46判/184頁/並製本 ISBN978-4-86435-413-4 C1092
定価:1,650円(税込)
一人の存在者が世界と触れ会う接点で辻氏は赤裸々に俳句を詠んでいる。このように全身の神経を張り詰めて世界と対峙して句を詠んでいたのは、「沖」を創刊した能村登四郎だった。その俳句精神を実作においても継承しているのが辻氏なのだと思われる。(鈴木比佐雄「栞解説文」より)
【発売】2019年10月2日
『死刑囚の有限と無期囚の無限 ―精神科医・作家の死刑廃止論』
46判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-408-0 C1095
定価:1,980円(税込)
本書は、加賀乙彦氏の評論集の中から死刑囚と無期囚について、どのように考えているかを中心テーマにしている批評文を集め、またその基礎となった『死刑囚と無期囚の心理』からも主要な部分を収録し、さらに小説『宣告』からも死刑囚と精神科医との交流場面を描いた箇所をⅤ章に再録している。この評論集は加賀氏の精神科医・長編小説家・クリスチャンとしての存在が生涯をかけて三位一体となって熟成されてくる構成になっている。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年10月2日
『遠景』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-406-6 C1092
定価:2,200円(税込)
栗原澪子氏は他者たちを発見する視点で物語る。老いもまた、多様性をそだて、批評性を蓄える。そんな豊かな可能性を「遠景」という精神の形として表現を試みる。「思い出、記憶というものは、決してひ弱なもの、無力なものではないのだ」(詩「もうすこしいいことを」)という詩的精神は、読者の深層の「遠景」の価値に気付かせてくれてエネルギーを与えるだろう。(帯文より)
【発売】2019年10月2日
『詩人 吉丸一昌のミクロコスモス―子供のうたの系譜―』
B5判/296頁/並製本 ISBN978-4-86435-411-0 C1092
定価:2,200円(税込)
吉丸一昌は多くの歌詞、訳詞を書いた人である。私たちはいままで彼の歌詞とは知らずに歌ってきた。また「新作唱歌」のなかの滑稽歌曲とも見られるジャンルに著者は注目している。これは川柳や俳画の省筆、洒脱に愉楽する境地である。また「差別用語考」は過去にあまりとり上げなかった問題提起でもあり、世間では差別用語を避けることで、かえって窮屈な壁をつくってしまった感がある。著者はこれらの歌を開放して、大らかな暖かい眼差しでみつめている。大切なことは用語の表現ではなく、一人ひとりの心のなかにある意識であろう。とにかく学ぶことの多い内容である。(中村節也「推薦のことば」より)
【発売】2019年9月20日
『PAINS OF EAST ASIA A Collection of Poems in English and Japanese 鈴木比佐雄 英日詩集『東アジアの疼き』』
A5判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-409-7 C1092
定価:1,650円(税込)
鈴木比佐雄詩集『東アジアの疼き』の英日版。~たぶん私は東アジアの国々から呼ばれているのだと感ずる時がある。それは詩的精神が国境を越えて普遍的なものを抱えているからだろう。また学生時代に読んでいたフッサールが構想した「原故郷」としてのヨーロッパに重ねて、「原故郷」としての東アジアの可能性を漠然と考えていたからだろう。(あとがきより)~
【発売】2019年8月30日
『句集 雑草流句心・詩集 足の眼』
A5判/288頁/並製本 ISBN978-4-86435-407-3 C1092
定価:2,200円(税込)
石村氏は誰よりも謙虚で生きる真摯さが一貫していた。石橋湛山の自由・平和思想、法華経などの仏教思想、ニーチェなどの西欧思想などを徹底して読み、詩作や評論に生かそうと試みていた。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年8月30日
『前奏曲―魂には翼がある』
46判/288頁/並製本 ISBN978-4-86435-399-1 C1092
定価:1,650円(税込)
一九六五年当時の沖縄は米軍占領下であり、沖縄戦の悲劇に加えて膨大な米軍基地に取り囲まれながら、新城氏はニーチェを手掛かりにして国家や社会や宗教などの支配から逃れようと、根源的な自由を「前奏曲」を響かせるように軽やかに書き記していたに違いない。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年8月30日
『黒乳/白乳―Black Milk/White Milk』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-403-5 C1092
定価:1,650円(税込)
長田氏の詩の特徴は、「子どもは誰でも自分のcupを持って生まれてくる」という事実を突き付けながらも、自分も含めてあなたは「そのcupにどれだけ愛情を注いであげられるでしょうか」と問うてくるところだ。読者を超然とさせずに当事者として一緒に考えませんかと提起してくる。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年7月29日
『ガヴリエルの百合』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-402-8 C1092
定価:1,650円(税込)
安井高志という詩人は、自己の経験した自然や事物や他者存在などの魅力を豊かな神話的イメージに変換しうる、ある意味で天性の存在論的抒情詩人であったと感じた。『ガヴリエルの百合』に収録された二二五の詩篇は、どの詩もシャープな言葉で内面の奥深いところからあっさりと掬い上げられたように響きわたり、それらは魂の在りかとして五章に分類されている。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年7月29日
『或る一年~詩の旅~Ⅲ』
A5判/184頁/上製本 ISBN978-4-86435-398-4 C1092
定価:2,200円(税込)
美濃氏の旅のテーマは、無尽蔵であり、大阪の街角からアジア・ヨーロッパなどの海外の街角で出会う人びとの素顔や、街の美術館で惹きつけられた一枚の絵画、歴史ある音楽ホールの空間などと対話をして物語が始まる。そしてその街で生きる意味やこの世に人間愛が満ちていることを自然に感じさせてくれる。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年7月18日
吟遊第83号
A5判/104頁/並製本 ISBN978-4-86435-401-1 C1092
定価:1,100円(税込)
この号では、海外からの俳句が多い。世界モンゴル俳句会コンテストも第2回の結果発表をこの号に掲載できた。勢いのいい馬が群れをなして走っているようだ。むろん、日本語による俳句創作も大切であることに変わりはない。(夏石番矢「編集後記」より)
【発売】2019年6月25日
『約束』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-397-7 C1092
定価:1,980円(税込)
葉山美玖氏の詩的言語には、自らの深層に分け入って、その存在の発端を見極めようとする衝動がある。葉山氏の存在は不安や恐れや悲しみが押し寄せているが、それを遡ることによってその震源らしきものに辿り着こうとする。そして家族が支え合ってはいるが、時に排除し合う他者の集まりになると自覚することによって、未知の扉を押し開く力を蓄えているかのようにも思える。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年6月24日
『未来一滴』
46判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-400-4 C1092
定価:1,650円(税込)
乾佐伎氏は銀河系宇宙を言葉によって産み出そうとする。
〈パンジーはさよならがない街に咲く〉と別れを惜しみ、〈永遠に開く花火を一人探す〉のだと旅立っていく。
〈さよならのコーヒー未来は一滴から〉と呟きながら、〈観覧車私は俳句を追いかける〉と俳句の未来を透視する。(鈴木比佐雄「帯文」より)
【発売】2019年6月17日
『平凡な女 冬子』
46判/304頁/並製本 ISBN978-4-86435-396-0 C1092
定価:1,650円(税込)
私は山梨県の出身で、しかも、天平時代から存在している「八代郡」の人間です。「八代郡」は百済の人々が渡来して開拓した場所です。山梨県には高句麗の人々が開拓した「巨麻(巨摩)郡」もあります。何故、国を失った百済と高句麗の人々が山深い山梨に渡来して、仏教をはじめ、中国・朝鮮の文化・芸術・学問・政治・養蚕・製糸業を伝来したのか、不思議でしょう?更に、川越に住むようになったら、日高市に「高句麗神社」がありました。私は、とり憑かれたように二人の娘を車に乗せて、何度も「高句麗神社」に行き、心が静まるのを感じました。(著者「あとがき」より)
【発売】2019年6月17日
『飛んで行きたや 沖縄愛楽園より』
46判/208頁/並製本 ISBN978-4-86435-395-3 C1092
定価:1,650円(税込)
〈慰霊碑の供花に飛び交う夏の蝶〉収載された作品は心に染み入るものが多いが、本句はとりわけ想像力を喚起する。何の慰霊碑なんだろう。だれの慰霊碑なんだろう。なぜ供花が行われたのか。供花は蜜のように甘い希望の喩えなのか。なぜ夏で、なぜ蝶なのだろう。無数の蝶か一匹の蝶か。瀕死の蝶か若々しい蝶か。蝶とは私なのか。作者は元ハンセン病患者で家族との隔離を国家権力によって余儀なくされたのだ……。(大城貞俊「解説」より)
【発売】2019年5月31日
『文学は教育を変えられるか』
46判/384頁/上製本 ISBN978-4-86435-393-9 C1092
定価:2,200円(税込)
福田氏の評論の特徴は、長年にわたり高校教師や大学講師を続けてきたからか、論考を読んでいるといつのまにか「文学教育論」という磁場に引き込まれていくような思いに駆られる。Ⅲ章は「文学教育論・エッセイ」だが、Ⅰ章の初めから、文芸評論でありながらも、文学には人間の精神の最も重要なことを感じさせ考えさせる力があるという確信が福田氏の中に存在しているように見受けられる。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年5月30日
『冬青草をふんで』
A5判/112頁/並製本 ISBN978-4-86435-392-2 C1092
定価:1,650円(税込)
いとう柚子氏の詩篇を読んでいると、自分がいつも急かされている日常の時間感覚が遮断されて、どこか懐かしいけれども異次元にも似た本来的な時間感覚が甦ってくる気がする。いとう氏の詩語のしなやかな魅力は、そのような独特のゆるやかな時間感覚に読者を導いてくれる。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2019年5月30日
『令和時代に万葉集から学ぶ古代史』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-391-5 C1092
定価:1,650円(税込)
万葉時代の激動と内容は違っても、激しい変化が予測されている「令和」の時代を生きる私たちが、日本民族の宝である『万葉集』を手にして親しめば、『万葉集』は読む人の心を果てしなく澄み渡らせずにはおかない感動を惜しみなく与え、「令和」の年号にふさわしく穏やかで、気高くて、安らかで、平和な時代を生きる一人との満ちた思いを呼び覚ましてくれるはずである。(著者「はじめに」より)
【発売】2019年4月25日
『孤闘の詩人・石垣りんへの旅』
46判/288頁/上製本 ISBN978-4-86435-390-8 C1092
定価:2,200円(税込)
戦前・戦中・戦後と家族の生活を支え、孤闘の生涯を生きぬいた銀行員であり文筆家の石垣りん。「生活詩人、現代詩の最高峰」とも言われる詩人の言の葉は何を伝えるのか?
【発売】2019年4月25日
『抗いと創造―沖縄文学の内部風景』
A5判/360頁/並製本 ISBN978-4-86435-389-2 C1092
定価:1,980円(税込)
本書は「沖縄文学」と「沖縄戦後詩」の重層的な関係を考える際に最も相応しい論考集として読み継がれていくに違いない。また新たな「沖縄文学」を「しまくとぅば」を駆使して創造しようとしている若き表現者たちにも大きな示唆を与えるだろう。
【発売】2019年4月12日
『現代鳥獣戯画』
46判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-385-4 C1092
定価:1,650円(税込)
現実の過酷さや不条理の中で生きる「弱者」への思いを、動植物や機械、無機物などに託しながら、物語性豊かに、ユーモアをもって詠う。本当に美しいもの、本当に信じられるものを真摯に希求する新鋭歌人、待望の第一歌集。
【発売】2019年3月31日
『世界俳句2019 第15号』
A5判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-386-1 C1092
定価:1,650円(税込)
「世界俳句」とは何か? 答えは、「あらゆる言語での最高の短詩」です。日本で発生した俳句は、二十世紀初めから、西洋各国の前衛詩人、米国のエズラ・パウンド、フランスのポール・エリュアール、イタリアのジュゼッペ・ウンガレッティ、スペインのアントニオ・マチャード、ギリシャのイオルゴス・セフェリスなどにインスピレーションを与え、彼らに画期的短詩を作らせました。そして、世界各国のモダニズム詩の基盤ともなりました。もう一方で、各言語での俳句創作も、根強く幅広く浸透し、百年以上の歴史を誇っています。むろん、日本国内の俳句も、松尾芭蕉などの古典をなぞるだけではなく、多様な現代的展開を繰り広げています。(夏石番矢「世界俳句について」より)
【発売】2019年3月29日
『沖縄の怒り―政治的リテラシーを問う』
46判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-384-7 C1092
定価:1,650円(税込)
与那覇氏の論考の魅力は、なんといっても、論旨明快な論理展開と切れ味鋭い切り口にある。しっかりした現状把握とまっとうな歴史認識が氏の立ち位置を支えている。氏は物事へのあいまいな態度をとらない。自分の立場を臆せず明確に表明し、そこから批評の矢を放つ。(平敷武蕉 解説文より)
【発売】2019年3月29日
『独居小吟』
46判/216頁/上製本 ISBN978-4-86435-387-8 C1092
定価:2,200円(税込)
栗原澪子氏の短歌はかつて師・菅原克己が指摘していた「澄んだ一本の光のように」紡ぎ出されている。そんな今を真剣に生き他者の痛みを自己に問い掛け、共によりよく生きようとする短歌の試みを多くの人びとに読んで欲しいと願っている。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2019年3月29日
『イランカラㇷ゚テ・こんにちは』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-388-5 C1092
定価:1,650円(税込)
鈴木さんの詩には、子供を含めた人間だけでなく草木や動植物とも対等で命を尊重し合い、共存し合う社会を目指していくという強い思いが貫かれているように感じられる。そのことが今回の詩集名の『イランカラㇷ゚テ・こんにちは』というアイヌの精神性を表す言葉につながっていったのだろう。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2019年3月22日
『こたつの上の水滴 萠庵骨董雑記』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-379-3 C1092
定価:1,980円(税込)
かつて骨董を論じて一世を風びした女性に、白洲正子がいるが、山本萌さんは今度の本で、その白州さんに引けをとらない、骨董観を示したと私は思っている。それは白洲さんには乏しかった、貧の美を衒いなく謳い上げるといった、萌さんの生き方が作りあげてきた今の世に得難いもので、私がこの場を借りて、購読を勧める所以のものである。 尾久彰三(元・日本民藝館学芸部長)
【発売】2019年3月8日
『東北詩歌集―西行・芭蕉・賢治から現在まで』
A5判/352頁/並製本 ISBN978-4-86435-383-0 C1092
定価:1,980円(税込)
詩歌に宿るまつろわぬ東北(みちのく)の魂(こころ)!東北に魅了された260名による短歌・俳句・詩などを収録。千年前から東北に憧れた西行から始まり、実朝、芭蕉を経て、東北の深層である縄文の荒ぶる魂(こころ)を伝える賢治など、短詩系の文学者にとって東北(みちのく)は宝の山であった!
【発売】2019年3月1日
『釜石の風』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-377-9 C1092
定価:1,650円(税込)
東日本大震災時、著者は岩手県釜石市の高校教師だった。<春の星こんなに人が死んだのか>など、悲惨な震災体験を詠った句集『龍宮』は、蛇笏賞候補に。震災で傷ついた人々の心に響いた俳句は、どのように生まれのたか。犠牲者への鎮魂の祈り、被災地が立ち上がろうとする心の現場を描く。
【発売】2019年2月27日
『仏陀の小石』
46判/448頁/並製本 ISBN978-4-86435-376-2 C1092
定価:1,980円(税込)
沖縄の芥川賞作家、又吉栄喜の最新小説!子を亡くした作家夫婦は、インドの地で、果たして魂の救済を得られるのか?「琉球新報」連載で反響を呼んだ小説の単行本化!
【発売】2019年2月27日
『生々の綾』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-382-3 C1092
定価:1,650円(税込)
<人間は死とともにあるときのみ真実だ>/生きてあることの内なるつながり/混迷を深める人の世に/宇宙と地上の声が響く/洞察する求道の新詩人、ここに誕生
【発売】2019年2月27日
『命の美容室~水害を生き延びて~』
A5判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-378-6 C1092
定価:2,200円(税込)
アイオン台風水害(1948年)奇跡の生還少女のその後。美容室経営マダムになった彼女は詩歌人だった!岩手県一関市で市民ミュージカルにもなった記録文収録。戦後の若い現代詩から、新聞入選俳句、現在の短歌・随筆まで。悪夢を乗り越えて、響き続ける命の声がここに。
【発売】2019年1月31日
『逸脱する批評―寺山修司・埴谷雄高・中井英夫・吉本隆明たちの傍らで』
46判/358頁/並製本 ISBN978-4-86435-326-7 C1092
定価:1,650円(税込)
齋藤氏はすでに2000年に『齋藤愼爾全句集』を持つ高名な俳人で、評論家、作家であると同時に、寺山修司の句集など数多くの歴史的な書籍を世に出している深夜叢書社の代表者として認識していた。齋藤氏はこの何役もの立場を自在に逸脱していき、多くの作家や表現者たちの存在を内側からまた外側から、同時代を生きた姿やその試みの本質を描出していく。(鈴木比佐雄解説文より)
【発売】2019年1月31日
『斎藤彰吾詩選集一〇四篇』
46判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-375-5 C1092
定価:1,650円(税込)
詩人・斎藤彰吾氏の詩世界はこの約七十年間、生きた命の声を届けてきた。その野性的で知的な詩の言葉の連なりは、この詩選集にまとめられたことによってしっかりとひろく、世に読まれていくだろう。(佐相憲一解説文より)
【発売】2018年12月26日
『木葉童子詩經』 復刻版
46判/246頁/上製本箱入 ISBN978-4-86435-369-4 C1092
定価:2,200円(税込)
80余年を経て今甦る伝説の詩集、待望の完全復刻。1934(昭和9)年、四尾連湖(しびれこ)・発、21世紀の人びとへ。自然ライフ先駆者の優しい詩の心が、地球現代の命に投げかける人間愛と自然賛美の詩(うた)。野澤一(1904~1945年)、渾身の代表作全篇収録。(帯文より)
【発売】2018年12月17日
『俳句の轍』
A5判/288頁/並製本 ISBN978-4-86435-373-1 C1095
定価:2,200円(税込)
僧侶である俳人・大畑善昭氏は、「聖と俗」「中央と地方」「伝統と新しさ」などの〝二重性〟を抱えつつ、それらの矛盾点に立ち向かう情熱、それらを包み込む温かさに溢れた方である。そしてまた、突き詰めた仏道修行による人生の苦悩の克服から生まれる「ほんとうの笑い」を知っている方だろう。(鈴木光影・解説文より)
【発売】2018年12月17日
『一樹』
A5判/208頁/並製本 ISBN978-4-86435-372-4 C1092
定価:2,200円(税込)
大畑氏の句に見られる北国の光景そのものが浄土であるかのような暖かな視線や、仏教用語や念仏を織り込んでいる句には、「一樹」としての「広大無辺な慈悲」を濃厚に感じさせてくれる。それが大畑氏の俳句の魅力的な特徴だろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2018年12月17日
『沖縄から 見えるもの』
A5判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-374-8 C1092
定価:1,650円(税込)
この詩集『沖縄から 見えるもの』には沖縄人の「言の葉」の深層と対話し、今も続いている基地問題を抱える暮らしや、それでも生きる誇りなどが掬い上げられて書き記されている。そんな詩集はきっと本土の日本人たちをより広い他者の視野に立たせて、沖縄人の魂と共存することの真の豊かさを感じさせてくれるだろう。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2018年12月17日
『春の残像』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-370-0 C1092
定価:1,650円(税込)
平成がおわり、昭和はさらに遠くなっていく。敗戦、貧困、経済成長、公害、IT革命、格差、少子高齢化、……。激動の中に見えてくるもの、忘れてはならないもの、……。あの生徒は、ふるさとは、歴史は、現代は、どうなっているだろう。石見の詩人、40年ぶりの最新詩集。(帯文より)
【発売】2018年11月28日
『神楽坂の虹』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-367-0 C1092
定価:1,650円(税込)
様々なその時の花を通して中村氏の詩篇は、私たちの忘れかけている最も大切だったもの、深層に眠る「愛の言葉」やそれを告げた「愛する人」の無償の行為の意味を目覚めさせてくれるだろう。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2018年11月28日
『つぶやき』
四六判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-368-7 C1092
定価:1,100円(税込)
まちの情景、人の思い、ポエムの夕焼けが広がる。国際連合とも行動を共にした国際派宗教学者女性が、にっこり温和な無名の通行人として、昭和・平成を生きて来たひとりの人間として、さりげなくつぶやく心の詩集。(帯文より)
【発売】2018年11月5日
『名言を訪ねて ~言葉の扉を開く~』
四六判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-366-3 C1095
定価:1,620円(税込)
片山壹晴氏の「名言」の旅に同行していると、その「名言」の作者の生死を賭けて語った経験が、言葉に宿っていて、その人生の最も大切な智恵を、手渡しされるような瞬間を感じさせてくれる。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2018年10月29日
『紫紺の海』
四六判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-358-8 C1092
定価:1,650円(税込)
読み進むうちに、私の裡に「ひろしの歌を是非世に出したい―いや、出さねば」という思いが次第に強く募って来た―(中略)昭和という激動の時代の一断面を、原ひろしという一人のかなり特異な立ち位置にいた歌人の作品世界を通して照らし出す「史料」として。そして、最後に、時代を超えてなお不思議な魅力を湛える一つの「文学」として、端的に。 (原詩夏至【解説】より)
【発売】2018年10月29日
『息づく庭』
四六判/256頁/上製本 ISBN978-4-86435-365-6 C1092
定価:2,200円(税込)
髙屋敏子氏は一九三一年に千葉県香取郡常磐村に生まれ、今は船橋市に暮らす歌人であり、また茶道家や華道家でもある。髙屋氏の短歌は、そんな茶道と華道の美意識や精神性が入り込み、短歌のテーマや調べと混然一体化していて、とても興味深い世界が立ち現れてくる。(鈴木比佐雄解説より)
【発売】2018年10月29日
『妖怪図鑑』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-364-9 C1092
定価:1,650円(税込)
さぁ さぁ /寄ってらっしゃい 見てらっしゃい/おもしろ妖怪 大集合だよ!/タイプの違う気鋭詩人、夢の共演/現代のあそこにもここにも妖怪が!(帯文より)
【発売】2018年10月29日
『水鏡』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-363-2 C1092
定価:1,650円(税込)
少女の違和感も、時代の孤独も、自殺未遂も、障がいも、受けとめながら乗り越えて、四肢麻痺の車椅子に乗って、空をあきらめない詩人誕生。三日月と夜空が織り成す翳りのように、心の鏡は波うっている。
【発売】2018年10月11日
『高橋和巳の文学と思想 ―その〈志〉と〈憂愁〉の彼方に』
A5判/480頁/上製本 ISBN978-4-86435-360-1 C1095
定価:2,420円(税込)
高橋和巳の文学と思想には、時を経ても苦悩から希望に向かう言葉の力がある。24名の論客がその〈志〉を新たに解釈。
【発売】2018年10月11日
『村上昭夫著作集 上 小説・俳句・エッセイ他』
文庫判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-362-5 C1092
定価:1,100円(税込)
賢治の再来と言われた『動物哀歌』の村上昭夫は、「六月のハルピンは美しかった」と書き出す小説や「孕み鹿死ぬ日の如く瞳を向ける」などの俳句を残していた
【発売】2018年10月2日
『妄想録―思考する石ころ』
46判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-361-8 C1092
定価:1,650円(税込)
沖縄の歌人新城貞夫氏の新刊『妄想録―思考する石ころ』は、突き詰められた直観とそれに基づいた思索力の自在な展開が生み出した啓示的な文体によって記されている。これほど精神の自由な人間は滅多にいないと思わせるほどの潔さが、文章に備わっている。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2018年9月26日
『存在確率―わたしの体積と質量、そして輪郭』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-359-5 C1092
定価:1,650円(税込)
芥川賞作家 松村栄子は、本当は詩人だった!10代、20代に書き綴っていた「言葉の雨」は、芥川賞受賞作『至高聖所(アバトーン)』の深層を明らかにし、この世界に挑む若者たちに生きることの勇気と希望を指し示す。(帯文より)
【発売】2018年9月26日
『三日月湖』
文庫判/256頁/上製本 ISBN978-4-86435-356-4 C1092
定価:1,650円(税込)
永瀬十悟句集『三日月湖』は、「十万年」という遥か遠い未来を「鴨」のような鳥瞰的視座から見晴かし、郷土の自然や故人、子どもに根差した平仮名の「ふくしま」の思想を宿す、現代文学としての句集である。(鈴木光影 解説より)
【発売】2018年9月13日
『告白~よみがえれ魂~』
46判/240頁/並製本 ISBN978-4-86435-354-0 C0093
定価:1,650円(税込)
生きぬくことがすべて/医者に見放された脳で書いた/奇跡の出逢いの物語/あなたの魂に語りかける珠玉の短篇集/ちょっと立ち寄ってみませんか、人生の喫茶店(佐相憲一 帯文より)
【発売】2018年9月13日
『遍歴のうた』
A5判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-357-1 C1092
定価:2,200円(税込)
新潟の河口の船着場に揺れる月あかりのような1冊/濃密な影の気配、深いところにある傷や共感、戦後の思い/苦いロマンチシズムの混じった切実さを感じさせる/すべては川でつながっていて、世界のなかの人生の川に/心の遍歴のうたがきらめいている。(佐相憲一 帯文より)
【発売】2018年8月1日
大城貞俊 小説
『椎の川』
文庫判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-353-3 C0093
定価:990円(税込)
昭和17年、沖縄県本島北部の長閑な山村で暮らす松堂家の人々。貧しいながらも互いにいたわり合い、和やかな日々を過ごしていた。ところが、母親の静江が、当時不治の病と恐れられていたハンセン病を患ったのである。村人がパニックに陥る中、夫の源太は沖縄戦に召集される。残された子どもの太一と美代は、隔離された母静江を探すのだが……。沖縄県具志川市文学賞受賞作の復刻再刊。
【発売】2018年7月26日
『〈核災棄民〉が語り継ぐこと―レーニンの『帝国主義論』を手掛りにして』
46判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-350-2 C1095
定価:1,620円(税込)
一人の〈核災棄民〉の当事者であると自覚した鈴木正一氏は、今も進行している「寄生的・腐朽的な資本主義」は、果たしてあまたの人びとを幸福にするあるべき世界なのだろうかと読者に問いかけてくる。(鈴木比佐雄)
【発売】2018年7月26日
『風が運ぶ古茜色の世界』
A5/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-352-6 C1092
定価:1,620円(税込)
〈死ぬときは ウミで逝きたい〉と言った妻の言葉に、新婚の旅でそろえた輪島塗の箸を思い、〈貴女の紅い箸を傍に置いて/ご飯を戴いている〉夫にはいまも夢の波音が聴こえているのだ。(佐相憲一)
【発売】2018年7月26日
『手触り』
A5判変形/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-351-9 C1092
定価:1,650円(税込)
第32回国民文化祭現代詩部門・文部科学大臣賞受賞作品を収録!~生きることの手触りはおののきに満ちている。さりげなく大切に差し出された言葉にきらめいているのは心の星座だ。こどもも大人も不思議でせつない命の詩だ。(佐相憲一)
【発売】2018年7月19日
『葛布の襖』
46判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-341-0 C1092
定価:1,650円(税込)
夫と障子を張る仕事をしていて、何か絶妙のリズム感で職人のプロとしての仕事を競っていることが、音でイメージ化されてくる。そのような作業音が五七五七七のリズム感に転換されている短歌は、あまり類例のない職人的短歌と言えるだろう。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2018年7月19日
『人間のいる風景』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-349-6 C1092
定価:1,650円(税込)
時にダイナミックな批評眼で、時に軽快なユーモアで、時にしみじみとほろ苦い生活感で、人が生きるということの本質を詩の心で展開する。静岡県伊豆半島発、命の万華鏡が人生の実感を映し出す。(佐相憲一 解説文より)
【発売】2018年7月5日
『痛みの音階、癒しの色あい』
文庫判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-348-9 C1092
定価:990円(税込)
FM放送がつなぐ傷と再生の物語
川崎、横浜、新宿、京都、大阪、多摩、ヨーロッパ
活躍中の詩人が書いた全く新しいかたちの小説!!
【発売】2018年6月22日
『花投ぐ日』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-347-2 C1092
定価:1,650円(税込)
齊藤保志氏の句には、戻らない父からの便りが届く。すると「路地裏にパン焼くかほり」が漂いはじめ、「竿竹の売り声」が春の風に乗って響きわたり、「いまだ見ぬ父眠る島」に「梅雨の蝶」となって、「父の日」には南太平洋の海に花を投げ入れるのだ。(鈴木比佐雄)
【発売】2018年6月20日
『ライトが点いた』
A5判/112頁/並製本 ISBN978-4-86435-342-7 C1092
定価:1,650円(税込)
信州佐久市から届けられた粋な生活実践派の人生詩集。草刈りをしながら、農作業をしながら、薪を割りながら、味噌を届けながら、料理をしながら、亡き人を偲びながら、郷土を愛しながら、人びとと心通わせながら、病を乗り越え、時代の風を乗り越え、今日も生きる。不思議な魅力がこちらの命も励ます。(佐相憲一)
【発売】2018年6月20日
『生まれたての光―京都・法然院へ』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-345-8 C1095
定価:1,650円(税込)
このエッセイ集に溢れている優しさは、百花を花開かせこの世の春を呼ぶ、三月の慈雨のように、読む者の心を潤してゆく。彼女の耐え忍んできた悲しみや苦しみが、いつしか他者の孤独を暖めうる、柔らかな「ゴッドハンド」となって、この先、彼女が存在する場所はどこであれ、「生まれたての光」に包まれることだろう。(淺山泰美「解説文」より)
【発売】2018年6月13日
『沖縄詩歌集~琉球・奄美の風~ 』
A5判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-346-5 C1092
定価:1,980円(税込)
詩歌に宿る沖縄の魂(まぶい)!沖縄を愛する204名による短歌、俳句、詩などを収録!
~「おもろそうし」を生んだ琉球国の民衆や、琉球弧の島々の苦難に満ちた暮らしや誇り高い文化が想起され、今も神話が息づく沖縄の魂(まぶい)を感受し多彩な手法で表現されている。~(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2018年6月13日
『エンドレス―記憶をめぐる5つの物語―』
文庫判/288頁/並製本 ISBN978-4-86435-343-4 C1092
定価:990円(税込)
終わりのない記憶。記憶は生き方を変え、生涯に影を落とす。封じ込めず、新たな記憶を重ねた時、人は自由へ解き放たれる。原爆被爆者の恋、歳月を経た女の友情、野宿者の家族の記憶、寄る辺ない者たちの墓、若い女性教師の葛藤と出会い……。時代と闘い、孤独を支え合う、心の交錯はエンドレス。独立していながら根底でつながる5つの珠玉の物語。(帯文より)
【発売】2018年6月7日
『サトゥルヌス菓子店』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-340-3 C1092
定価:1,650円(税込)
『サトゥルヌス菓子店』なる集名はいかにも彼らしい。「サトゥルヌス」も「菓子」もすぐれて多様、多面、多形的であり、その両者のマッチングの先には、限りない展開が生成されるのだから。サトゥルヌスの周辺は、ローマ神話中最大の魔境であり、時の神また農耕神にして子を食う神、そのありようは多様、多面、多形を極める。他方、あまたある店舗のなかでも燦然たる猥雑を抱える菓子店ほど目くるめくものはない。このありようは、この一連にとどまらず、いや、本集のみにもとどまらず、彼の人生の主要部の基調モードでさえあった。(依田仁美「解説」より)
【発売】2018年5月9日
『水田の空』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-337-3 C1092
定価:1,650円(税込)
せきぐちさちえ氏は山梨県都留市に生れて今も暮らし、その故郷の多彩な人びとの暮らしの光景を慈しんで、この時代が忘却し始めることに新たな意味を見いだし、歩行するリズム感で詩を記してきた詩人だ。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2018年4月25日
『しろいゆりいす』
46判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-327-4 C1092
定価:1,650円(税込)
始めにひらがなだけを朗読するよう配置されていて、次に数行空けられて五文字ほど下がったところから漢字混じりの短歌が意味の謎解きのようにやや小さく記載されている。まずひらがなの音韻を自由に詠んで欲しいという糸田氏の思いがあるのだろう。(中略)読者の解釈によって数多くの短歌に生まれ変わることを夢想しているのかも知れない。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2018年4月10日
『星の駅 ―星のテーブルに着いたら 君の思い出を語ろう…』
A5判/96頁/上製本 ISBN978-4-86435-339-7 C1092
定価:2,200円(税込)
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」に続く新たな「宇宙意志」を展開するような存在論的な詩的世界が書かれるとすれば、神原良の「ふたりごころ」を秘めた「星の駅」五篇は、その可能性を拓いたのではないかと私には思われるのだ。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2018年4月5日
『春の雨音』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-338-0 C1092
定価:1,650円(税込)
矢城道子さんの詩の言葉には、「春の雨音」が微かに響いてくる/冬枯れの大地に染み込んでいく「木の芽起こしの雨」によって/若葉もレンゲもタンポポも私たちの命も生まれ変わっていく/そんな自然音に満ちた詩には、豊かな生きる時間が宿っている(帯文より)
【発売】2018年4月4日
『私の代表作』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-333-5 C1092
定価:2,200円(税込)
こんな詩集ってアリ?現役詩人56名が自ら代表作を選ぶ、鏡の詩集!地下水脈のごとくこの国の底に流れる現代詩と出会う。この世にはいろんなポエジーがあるんです!「選んだ思い」も収録したホットな1冊(帯文より)
【発売】2018年4月3日
『大河の岸の大木』
46判/312頁/並製本 ISBN978-4-86435-336-6 C1092
定価:1,650円(税込)
話題の家族詩集『お星さまが暑いから』から37年/伝説の詩人一家は4名それぞれの詩の心を育んで/岩手北上・盛岡発、生きることの大河の岸の大木へ/放たれた珠玉の詩とエッセイ・評論/活躍中の個性の輝きはもはや家族本を超えている(帯文より)
【発売】2018年3月19日
『愛あるところに光は満ちて』
46判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-335-9 C1092
定価:1,650円(税込)
堀田京子さんの新詩集『愛あるところに光は満ちて』を読んでいると、何でもない日常の言葉が温かな光を照射されて、その光の体温で愛とも言える慈しみの心が言葉に宿り、立ち上がってくるかのようだ。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2018年3月12日
『時刻の帷』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-331-1 C1092
定価:2,200円(税込)
時空を内側から宇宙的視野でつかみとる個の思いのつながり。〈日暮れの径は呼びとった生の心を敷きつめている〉という深みで、いくつもの心が大地の重みとなって夜のとばりの向こうへ回転する。その〈途方もない距離〉と〈瞬時〉の光。〈胸内に湛えた量感の/ふと往き過ぎた人々の/振り落とした思惟の片鱗〉を感受する詩人が、来し方を掘り下げ見つめる、生の時空。(佐相憲一 解説文より)
【発売】2018年3月12日
『ツダヌマサクリファイ』
文庫判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-334-2 C0093
定価:990円(税込)
人の心が開いていく、模索と予感に満ちた物語。ふとしたことからつながるものが不思議な力を生み出す。再生する伸びやかな命が試行錯誤する過程での犠牲。新しく踏み出す儀式として、かなしみや傷と向き合う青春の胸の内、そして鏡の向こうに過ぎていく時間への惜別が淡く刻印されている。(佐相憲一 解説文より)
【発売】2018年3月12日
『ひとりあそび』
A5変形判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-328-1 C1092
定価:1,650円(税込)
生きる姿とは、田中さんの言葉では「ひとりあそび」になるのかも知れない。つまり「ひとりあそび」という自己を解放しながら自己を鍛える時間を過ごしていくことが、これから出会う他者の時間を尊重し、未知の豊かな出会いの時間である「待合せ」を可能とするのだということを直観しているのだろう。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2018年2月23日
『世界で一番不味いスープ』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-332-8 C1092
定価:1,650円(税込)
詩を通して世界と人間の関わりの根源を問う志の高い試みだ。坂井一則さんは不条理を直視し不条理に抵抗するために「悪い言葉」を具材にしながら新詩集『世界で一番不味いスープ』を創作した。そんな味わい深い詩篇をぜひ多くの人たちに味わってほしいと願っている。(帯文より)
【発売】2018年2月23日
『夜が響く』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-330-4 C1092
定価:1,650円(税込)
いつも書くのは夜半なので夜が忍び込んできます。よく自然のことを書いていました。そういった環境があったことと、私の記憶のなかにも溢れるほど自然が残されていたからです。(あとがきより)
【発売】2018年2月6日
『判事の家 増補版 ―松川事件その後70年』
文庫判/272頁/並製本 ISBN978-4-86435-325-0 C0093
定価:990円(税込)
松川事件から70年、その今日的な意味を問う小説!元判事の祖父はなぜ一人だけ有罪を主張したのか。「判事の家」に育った作者は祖父や父に疑念を抱き、死刑を求刑され10年間獄中にいた元被告に会いに行き、松川事件で運命を替えられた人間ドラマを書き記す。(帯文より)
【発売】2017年12月22日
『石橋湛山の慈悲精神と世界平和』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-322-9 C1095
定価:1,650円(税込)
本書は、日本近現代史に大きな足跡を残した、偉大な言論人・石橋湛山の魅力的な人間像を、感性豊かな詩人であり、詩想家でもある著者が、渾身の力を揮って書いた貴重な一書であり、多くの方々に薦めたい。(浅川保「序文に代えて」より)
【発売】2017年12月8日
『遠い日の夢のかたちは』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-318-2 C1092
定価:1,650円(税込)
だから永遠ほど遠いところとは/今生きてあるここ/と言ってもいいのではないか/だが こことは どこだろう/きみが 力尽きて 路上に横たわっているこことは(詩「路上」より)
【発売】2017年12月4日
『モンスーン』2号
A5判/112頁/並製本 ISBN978-4-86435-324-3 C1092
定価:1,100円(税込)
「モンスーン」(季節風)という象徴的な詩誌名をつけた国際同人詩誌が創刊されて二号目に入る。韓国版、中国版、日本版とそれぞれ世に出た創刊号はおおむね好評だったと言ってよいだろう。(略)そしていま、再び「モンスーン」に作品を通して集まった詩人たち。この二号では、各人が創刊号の作品から、それぞれほかの国の詩人をとりあげて評している。対外読者との心の交流だけでなく、同人間の国際交流にも乗り出したわけだ。(佐相憲一〈第二号発刊の言葉より〉)
【発売】2017年11月29日
『われはうたへど』
46判/344頁/並製本 ISBN978-4-86435-319-9 C1092
定価:1,980円(税込)
ユーモレスク・エレジーか、混沌ブルースか!戦後、今日に至る個性的な詩の集大成。美術評論家として定評のある詩人の決定版詩選集、ついに刊行!!
【発売】2017年11月29日
『佇まい』
46判/208頁/並製本 ISBN978-4-86435-321-2 C1092
定価:2,200円(税込)
人情味あふれる、とぼけたユーモア、自分自身に厳しく、他者に優しい観察眼と内省力で、多面的なテーマを貫く人間詩想が味わい深い。(佐相憲一 解説より)
【発売】2017年11月29日
『あなたへのラブレター』
A5変形判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-323-6 C1092
定価:1,650円(税込)
人気絵本作家・長野ヒデ子が装丁と挿絵を手がけた、❛❛大切な人へ贈りたい❜❜手書き文字の愛の言葉!
【発売】2017年10月25日
『鼓動』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-317-5 C1092
定価:1,650円(税込)
殻に閉じこもりそうになる寸前で、ひろい世界に心がつながっている。その繊細な位置から放たれる批評の矢。奥深いところで地球という立脚点をもちながら、亡き父の詩の心の鼓動にそっと語りかける。苦しみながら生きていることの実感まるごと、せつない詩集だ。(佐相憲一「解説」より)
【発売】2017年10月18日
『鳩笛』
A5判/368頁/上製本 ISBN978-4-86435-315-1 C1092
定価:2,200円(税込)
生きることの願望や挑戦、自然や人びとを慈しむ心に満ちていて、それが俳句的な直観に促されて自然体で記されている。戦後から今に至る秋田県北部の暮らしの細部が、喜久子さんの感性を通して実感できる思いがしてくる。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2017年10月12日
『窓辺のふくろう』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-312-0 C1092
定価:1,650円(税込)
奥山恵さんは、2010年から千葉県柏市で児童書専門店「ハックルベリーブックス」を営んでいる。この歌集には、書店経営に携わる今と、都立高校教諭として勤めていたころ、両方の歌が収められている。世界は軋み続けており、どちらの日々も容易ではない。けれども、閉塞感に満ちた中で、奥山さんは何と誠実に詠みつづけてきたことだろう。(松村由利子「解説」より
【発売】2017年10月12日
『東アジアの疼き』
A5判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-316-8 C1092
定価:1,650円(税込)
たぶん私は東アジアの国々から呼ばれているのだと感ずる時がある。それは詩的精神が国境を越えて普遍的なものを抱えているからだろう。また学生時代に読んでいたフッサールが構想した「原故郷」としてのヨーロッパに重ねて、「原故郷」としての東アジアの可能性を漠然と考えていたからだろう。(あとがきより)
【発売】2017年10月5日
『万国旗』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-314-4 C1092
定価:1,650円(税込)
〈なんやねん、この飛んだお人は〉〈おもろすぎやで〉〈不思議な味で、泣かせるなあ〉〈こんな詩集、見たことないなあ〉そんな声がもれるウルトラ級の親しみである。(佐相憲一「解説文」より)
【発売】2017年10月5日
『源氏物語の女たち』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-313-7 C1092
定価:1,650円(税込)
坂田さんの連作詩篇は、光源氏に関わる女たちの人生を賭けた内面の真実が、モノローグの「私」として語られ、光源氏という魅力的な人物によって、絵巻物のように十六名が現れて輝き出すのだ。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2017年9月27日
『何かは何かのまま残る』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-311-3 C1092
定価:1,650円(税込)
嘘つ菌と共謀罪が渦巻く美しい国に、ひょうひょうと風刺SF詩人現る!コワ~い世の中を時にワラい、時にしみじみ。土俵際でうっちゃるのが庶民の底力!騒然とした状況に放たれた生活者の痛切な実感!(帯文より)
【発売】2017年9月27日
『櫻さくらサクラ』
46判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-310-6 C1092
定価:1,980円(税込)
大湯邦代さんの短歌では、瑞々しいイメージと、透明感のある調べに惹き込まれ、いつの間にか私たちの深層の狂おしい恋情とか真実を発見する想いが掻き立てられ、予定調和を潔しとしない新しい挑戦を目撃することになる。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2017年8月25日
『宮沢賢治 出会いの宇宙―賢治が出会い、心を通わせた16人』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-308-3 C1095
定価:1,650円(税込)
多くの人びととの出会いを糧に、賢治は自らの世界観を築き上げていったにちがいありません。そのことが死後実を結び、世界的な規模で読まれるいしずえとなったのではないか。そう感じている私は、本書で賢治が影響を受けたと思われる16人を登場させました。本書を読み、「宮沢賢治」がどのようにして形成されたのか。感じ取っていただけたなら、とてもうれしいです。(「はじめに」より)
【発売】2017年8月25日
『劇詩 受難の天使 世阿弥』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-306-9 C1092
定価:1,980円(税込)
劇詩『受難の天使』と劇詩『世阿弥』は、私たちが忘れかけていた中世の生み出した芸術・宗教が現代につながる豊かな精神性を新たにして伝えてくれる。これらの守口さんの劇詩が、声の通る小さな劇場で静かに演じられて、キリスト教と禅の思想の真髄が世阿弥の「複式夢幻能」の形式によって多くの人びとに再び宿っていくことを願っている。(鈴木比佐雄 栞解説文 より)
【発売】2017年8月15日
『安全で楽しいプール開放 プール運営者・監視者の心得』
A5判/40頁/中綴じ ISBN978-4-86435-307-6 C0437
定価:220円(税込)
私たちは、少しでも、プール事故をなくそうという思いで、主にプール開放で、PTAや子供会などがプール活動の運営をする場合の注意点をこのガイドブックにまとめることにしました。(略)このガイドブックを参考にしていただき、安全で楽しいプール活動を実施していただければ幸いです。( 学校安全全国ネットワーク 「この冊子の目的」より)
【発売】2017年8月15日
『十歳の夏まで戦争だった』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-302-1 C1092
定価:1,650円(税込)
この国では、もはや議会制民主主義は壊滅に瀕して、国民主権の存続が危うい状況にある。この詩集の一篇「生まれたころ」に書いた一九三五年前後の状況を既視体験しているかに思えてならない。(あとがき より)
【発売】2017年8月10日
『宮沢賢治の宇宙音感―音楽と星と法華経―』
B5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-304-5 C1095
定価:1,980円(税込)
このたび中村節也楽兄が宮沢賢治の研究の書を上梓された。従来の賢治の研究書は通説にこだわり、無難にまとめたものが多かったが、この本は音楽・天文・法華経の三方面から賢治を語っている。…先の大戦の東京大空襲の最中でも、『宮沢賢治名作選』を手放さなかったほどの筋金入りの著者が、賢治をいかに掘り起こし蘇えらせるか、賢治ファンならずとも楽しみな座右の一冊となるだろう。(中村雪武 序文より)
【発売】2017年7月28日
『敗北した社会主義再生の闘い 』
46判/352頁/上製本 ISBN978-4-86435-305-2 C1095
定価:1,980円(税込)
浅川史さんは、果敢にも社会主義崩壊後のモスクワに暮らして、解体されたソ連邦の民衆の戸惑いに寄り添い、それらを肌で感じて目撃した数少ない一人である。そのような貴重な経験でもあるロシアの生々しい現代政治史に関心のある人びとや、本来的な「社会主義再生の可能性」を考えている人びとに読んでほしいと願っている。(鈴木比佐雄 解説より)
【発売】2017年7月28日
『或る一年~詩の旅~Ⅱ』
A5判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-303-8 C1092
定価:2,200円(税込)
豊かな詩的個性で話題になった前詩集から1年。建築家詩人がおくる待望の続編は、壮大なスケールの詩のデザイン。精神の動きの中の日常と異界に加えて、関西の国宝級仏像の心に製作者の側から迫る意欲作、イタリア巨匠たちとの芸術対話など、歴史的時空に刻む普遍的詩世界が、いまの時代に切実に響く。
【発売】2017年7月27日
『ロードショー』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-301-4 C1092
定価:1,650円(税込)
300本の映画、テレビドラマで匿名性を演じた新鋭詩人が、詩の銀幕に映し出した、人生模様と尊い生へのエール。一般読者に届くシンプルな詩の言葉の奥にこめられた深い命の実感。詩集全体がロードショーという粋な構成で送る、注目の新詩集。味わい深いエッセイ2篇を併録。
【発売】2017年7月25日
『永山則夫の罪と罰―せめて二十歳のその日まで』
46判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-299-4 C1095
定価:1,650円(税込)
文芸評論家井口時男による永山則夫論30年の集成!死刑執行から20年目の夏、文学の立場から問う「連続射殺魔」永山則夫の罪と表現!
【発売】2017年7月25日
『8月6日の蒼い月 ―爆心地一・六㎞の被爆少女が世界に伝えたいこと』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-300-7 C1095
定価:1,650円(税込)
生活の中で感じたちょっとしたところに生きる工夫があり、楽しみがあり、生きる上での知恵を感じ、また本人は直接告白されてはいないが、たぶんこれは恋だなあーと思われる場面もある。そして心身ともに苦しい状況の中にあっても、希望を持って生きなければという決心のようなものを受け取る。(木原省治 跋文より)
【発売】2017年6月29日
『玻璃の伽藍』
46判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-298-7 C1092
定価:1,980円(税込)
わたくしが招かれた玻璃の伽藍とは、熱帯植物繚乱の温室にかたどられた詩歌の世界である。この作品の中に、どう読んでも、わたくしは、冒頭の「シャガールの馬」同様に、求道の対象を見てしまうのである。(依田仁美 解説より)
【発売】2017年6月29日
『一枚の葉』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-297-0 C1092
定価:1,650円(税込)
反骨と優しさがそれぞれの作品の葉となって茂る中身の濃い詩集である。ここに余韻が深いのは、苦しみを光にする作者の生き方がこちらの生の深層に真に温かいものを伝えてくれるからであろう。(佐相憲一 解説より)
【発売】2017年6月7日
『女ですから』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-293-2 C1092
定価:1,650円(税込)
女性のことは女性が書き残さなければダメだと気がついたのです。男性は女性の業績は書きません。そのようなことから、女性の生き様について直接取材をして、書き残しておこうと思いました。そこから学ぶことも沢山ありました。(平松伴子 対談より)
【発売】2017年6月7日
『昆虫の家』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-294-9 C1092
定価:1,650円(税込)
子どもは、いつも目の前に存在するものに対する驚きの感覚で漲っている。見るもの全てが新しく、見ること全てが冒険である。大人になるに従って、全てを当たり前のように受け容れ、驚きの感覚が萎んでいく。『昆虫の家』には、藪の中で、土の中で、空中で、心の中で呼び交わされる無数の声が交響している。その声が奪われる瞬間の息を呑むような驚きと、驚きの後にひたひたと訪れる謐けさの中から、根本昌幸の詩は生まれる。にぎやかで無口な、おかしくて悲しい詩の群れである。(柳美里 小説家・劇作家)
【発売】2017年5月30日
(かりん叢書第315篇)
望月孝一 歌集
『チェーホフの背骨』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-295-6 C1092
定価:1,650円(税込)
『チェーホフの背骨』一巻は多岐にわたるテーマを持ちながらも、底に流れるものは人間の尊厳を考え、またどう生きてゆくかという問題を独自な視点で問い続けており、思索に富む。(影山美智子「解説」より)
【発売】2017年5月26日
『草萌え』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-290-1 C1092
定価:2,200円(税込)
四季の中で繊細な心が捉える人間社会。地球と共に回転する豊かな命の詩集。
【発売】2017年5月17日
『村上昭夫の宇宙哀歌』
46判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-289-5 C1092
定価:1,650円(税込)
昭夫は、人類がこの地球に誕生して以来、世界のだれ一人として思いもつかなかった恐るべき結論に達した。北畑さんもむろんそれを知っている。北畑さんは人への優しさからあえて明らかにしていないが、この著作の道筋はそこに繋がっていて、だから私も気付かされたのだ。(作家 高橋克彦 解説より)
【発売】2017年5月3日
『日本国憲法の理念を語り継ぐ詩歌集』
A5判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-291-8 C1092
定価:1,980円(税込)
「序文に代えて」を寄せてくれた色川大吉氏は「くに」を強引に「国家」に集約させる国家主義を「邪悪な意図」と指摘する。そんな個人の尊厳や自由や生命を二度と喪失させないために、歌人・俳人・詩人たちはどんな作品を書いているか。平和憲法の理念を語り継ぐ二二三名の作品を読んで頂きたい。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2017年4月21日
『宮沢賢治と森荘已池の絆』
46判/320頁/上製本 ISBN978-4-86435-292-5 C1092
定価:1,980円(税込)
父は賢治との十年にわたる交友の証である書簡二十一通はことにも大切にしていた。幸いなことに、戦火に会うことも免れて貴重な文化的遺産として、父が生命の次に大切だという賢治からの書簡を目にする機会にも恵まれたのだ。(あとがきより)
【発売】2017年4月12日
『日毒』
A5判/112頁/並製本 ISBN978-4-86435-288-8 C1092
定価:1,650円(税込)
八重洋一郎さんの数多くの詩集や詩論集は、最南端の琉球諸島・石垣島から届けられてきた。それらを読むたびに、八重さんの肉体を切り裂いた鮮血のような衝撃が、目の前に広がってきた。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2017年2月24日
『福島双葉町の小学校と家族~その時、あの時~』
46判/304頁/並製本 ISBN978-4-86435-286-4 C1095
定価:1,650円(税込)
2011年3月11日午後2時46分。東日本大震災の始まりとともに、それまでの平穏な日々が終わる。原子力発電所立地町、双葉町の小学校。こどもたちと家族は「その時」「あの時」をどう過ごしてきたか。一教員であり、家族の一員である筆者がつづる克明な人間の記録。関係者の心を励まし続ける話題の通信文集をひろく世に伝える。(「帯文」より)
【発売】2017年2月24日
『青木善保詩選集一四〇篇』
46判/232頁/上製本 ISBN978-4-86435-284-0 C1092
定価:1,650円(税込)
人間の心と向き合う仕事をしてきた青木善保氏の原風景は、山野と森と川と大地と空、長野県の自然の中の風であろう。人類の歴史や日本文化の古層にも思いをはせながら、現代社会の諸問題への批評を発信しながら、たえず心の原点に風を感じているのだ。(佐相憲一「解説文」より)
【発売】2017年2月3日
『理科室がにおってくる』
46判/248頁/並製本 ISBN978-4-86435-283-3 C1092
定価:1,650円(税込)
解剖され、ピン留めされているのは、他生物や他者と共に、人間であり、自分自身だ。人はそうして生きることの何かと向き合うのだろう。ここに作者の〈詩〉がある。(佐相憲一「栞解説文」より)
【発売】2017年2月9日
『詩人のエッセイ集 ~大切なもの~』
A5判/238頁/並製本 ISBN978-4-86435-285-7 C1092
定価:1,650円(税込)
惨たらしいこと、理不尽なこと、悲しいこと、残念なことに満ちている世の中で、垢を落として清める「水垢離」のように、いま一度、命の森を見つめる。心の中の青と赤を包む緑を感じる時、〈詩の心〉が満ちてくる。本当は誰にでもあるそれぞれの、その波音を大切にしたい。(本文より)
【発売】2017年1月30日
『神様がくれたキス The Divine Kiss』
B5判/72頁/並製本 ISBN978-4-86435-277-2 C0071
定価:1,980円(税込)
キャロリン・クリーフェルドは西欧近代の過誤である欲得ずくの合理主義が私たちの現代世界を破滅の深淵にまで導いてゆくことをすでに深く洞察して、私たち自身を根元的な在り様へ立ち返るべく示唆している。世界を対象化し、分割して、人間の支配や所有の欲望の恣にするのではなく、私たち自身をもう一度、〈全一性〉のなかに置き直すことこそが必要なのだと、彼女はこれらの詩篇や画面を通じて語りかけているのだ。(清水茂「序文」より)
【発売】2017年1月30日
『友ぁ何処サ行った』
A5判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-280-2 C1092
定価:2,200円(税込)
方言詩を書くことは、ニュアンスやイントネーションなどを正確に再現することの困難さを抱え込んだ、新たな詩的言語の挑戦であるという創作行為を語っている。さらに「一時代をその地域で生きてきた人たちの証」である郷土の人びとの言葉を芸術に反映させたいという強い語り部的な使命感を明らかにしている。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2017年2月3日
『畦道の詩』
46判/248頁/並製本 ISBN978-4-86435-282-6 C1092
定価:1,650円(税込)
堀田さんの言葉は里山と共にあった農村の暮らしや大地の力によって、街の暮らしで見失っていた本来的なものを気付かせてくれる。その言葉は人間の身体性や生き物の命の尊さなどを甦らせて、切実に生きる姿を目の前に感じさせてくれる。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2017年1月11日
『今夜はいつもより星が多いみたいだ』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-281-9 C1092
定価:1,650円(税込)
うれしい時は 何色 の紙をちぎるの?/少女は 静かに首を振って/うれしい時は/笑えばいいから/と言った(詩「泣きかた」より)
【発売】2016年12月5日
『読みづらい文字』
A5判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-275-8 C1092
定価:1,650円(税込)
下地ヒロユキさんは沖縄・宮古島の「モクマオウ」の根元や暗黒の深みなどから、十万光年へと通ずる言葉を汲み上げて、言葉の存在喚起機能を最大限発揮して、神話的イメージを創り続ける言葉の冒険者であるだろう。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2016年12月7日
森水晶 歌集
『羽』
46判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-279-6 C1092
定価:1,650円(税込)
森水晶さんの短歌には、自己の内面の純粋さを貫いて生きようとする激しい衝動を感じる。人間がこの世に生きることの根本的な罪深さや寂しさを感じ、傷ついた内面の純粋さを象徴する「羽」を再生させて新たに羽ばたいていこうとしている。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2016年12月5日
『Family in 鎌倉』
B5横判/64頁/並製本 ISBN978-4-86435-272-7 C0072
定価:1,650円(税込)
写真家にして俳人、福島晶子の50年間の集大成!代表作「バスタイム」では、赤塚不二夫やたこ八郎など昭和の個性派スター達の貴重な素顔を現代に伝える。写真に取り合わせた俳句の英訳付き。
【発売】2016年11月28日
福田淑子 歌集
『ショパンの孤独』
46判/176頁/並製本 ISBN978-4-86435-276-5 C1092
定価:1,650円(税込)
福田さんの短歌は深層に潜む孤独の旋律であるが、孤独を貫いて孤独をつなげて豊かな共同体をイメージしていくような短歌を創造していると私には感じられた。(鈴木比佐雄「解説」より)
【発売】2016年11月25日
『Particulier~国境の先へ~』
B5横判/48頁/上製本 ISBN978-4-86435-273-4 C0071
定価:2,200円(税込)
摩耶ワールドとロイ・ワールドが交錯する、この世界。孤独と友情。現実と夢。恋愛、家族、平和の声。情景とイメージと心の叫び。願いのかたちが普遍的なところにまで飛翔する、パルティキュリエなひろがりだ。(佐相憲一「跋文」より)
【発売】2016年11月10日
『道昭―三蔵法師から禅を直伝された僧の生涯』
46判/480頁/並製本 ISBN978-4-86435-274-1 C0093
定価:1,980円(税込)
詩人石川逸子が読者を七世紀の日中韓の世界にタイプスリップさせる。主人公の遣唐使の道昭は、三蔵法師と寝食を共にした愛弟子であり、日本に初めて禅の神髄を伝え日本で初めて火葬を遺言した先進的な僧侶。詩人の想像力は当時の東アジアの情勢と道昭の精神性をしなやかに描く。(帯文より)
【発売】2016年11月1日
『ポンペイの夾竹桃』
46判/272頁/並製本 ISBN978-4-86435-271-0 C0093
定価:1,650円(税込)
戦前から柏市に暮らす小説家・土居龍二は愛すべき人間、家族、生き物たちを活写し続ける。Ⅰでは孫を命がけで教え諭す祖父の奮闘が書かれ、Ⅱでは動物界に入りその生態を実験的手法で表し、Ⅲでは老年の情感に満ちた性愛と旅立ちを描き出す。(帯文より)
【発売】2016年10月26日
『無限に悲しく、無限に美しく』
B5判/64頁/並製本 ISBN978-4-86435-267-3 C1092
定価:1,650円(税込)
宇佐見英治、矢内原伊作、宗左近などの評論家・詩人たちは親しい友人で洋二郎の青い眼の壮絶な人物画に魅了されてその特徴を書き残している。洋二郎の芸術活動の全貌を収めた詩画集。
【発売】2016年10月25日
『雨模様、晴れ模様』
A5判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-270-3 C1092
定価:1,650円(税込)
苦しい実態を扱っていながら悲惨ぶらずに淡々と書いているが、願いに満ちていて、時に正直に嘆く。ほっとする憩いに立ち止まる。実はこうした詩集全体の存在自体が救いなのだった。(佐相憲一「跋文」より)
【発売】2016年10月11日
関西詩人協会自選詩集 第8集
A5判/272頁/上製本 ISBN978-4-86435-269-7 C1092
定価:2,700円(税込)
関西から全国へ、多彩な詩世界を発信!22年の歴史をもつ関西詩人協会、3年に一度のアンソロジー最新刊!心の交流が、文学を刺激する。(帯文より)
【発売】2016年9月28日
和田文雄 新撰詩集
A5判/416頁/上製本 ISBN978-4-86435-268-0 C1092
定価:2,970円(税込)
和田さんの生まれ育った都下の八王子市周辺の「谷慈郷」から発して日本各地の歴史の残る場所を巡り、それらの地に根差した農民たちの精神が、地霊となって響き渡る壮大な農民の抒情・叙事詩として、私に甦ってきた。(鈴木比佐雄「論考」より)
【発売】2016年9月28日
『詩のオデュッセイア―ギルガメシュからディランまで、時に磨かれた古今東西の詩句・四千年の旅』
46判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-266-6 C1095
定価:1,650円(税込)
詩は、人の生の本質を言葉で表すという厳粛な営みであると同時に、時間という苛烈な座標軸の上を歩みゆく人間・時の旅人が、その人生の並木道で一時身を休める一脚の椅子という面も併せ持っています。小説や戯曲、随筆といった文字を用いた文芸の最古層に息づく懐かしい郷土のようでもあります。(あとがきより)
【発売】2016年9月6日
原 詩夏至 歌集
『ワルキューレ』
A5判/160頁/上製本 ISBN978-4-86435-264-2 C1092
定価:1,650円(税込)
原さんは時空を超えて行く不思議な能力が人一倍強いと思われる。それは他者や事物を見つめているとそれが勝手に動き始めて変化させてしまう想像的な力である。(鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2016年9月2日
『淡く青い、水のほとり』
A5判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-265-9 C1092
定価:1,650円(税込)
末松努さんの詩には私がかつてどこかで見たであろう、懐かしくも美しい光景が広がっている。その光景は原初の生き物たちが生まれた水辺であり、多様な存在がそこで進化して命を繫いでいる場所であるだろう。(鈴木比佐雄・解説より)
【発売】2016年8月29日
『寡黙な兄のハーモニカ』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-262-8 C1092
定価:1,650円(税込)
生前おぼろげであったものが、亡くなってから鮮明になったり、謎が解けたりする。父や母も、表題作の兄も、従妹や叔母も、生前よりも鮮やかになる。想像力と言葉の力は亡き人たちに新しい生命を与える。(朝倉宏哉・跋文より)
【発売】2016年8月23日
『或る一年~詩の旅~』
A5判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-260-4 C1092
定価:2,200円(税込)
過ぎていく歳月に情景や想念が刻まれる。独自の感覚で発見に満ちた詩的歳時記。内面に映し出された生のありようのひろがり。建築設計の第一人者、ひょうひょうと現代詩に帰還。(佐相憲一・帯文より)
【発売】2016年8月22日
『戦争と平和の岐路で』
A5判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-256-7 C1092
定価:1,650円(税込)
彼の詩の最大の特徴は、他国民の尊厳を心の奥底から褒め称える誠実さが詩行から溢れ出ていることだ。このアメリカ人でありながらアメリカをはるかに超えて行く普遍的な友愛に満ちた精神性が、英語の最もシンプルな文章であるにも関わらず、彼の詩を濃厚で詩的なフレーズの言葉へと転換させてしまう。(鈴木比佐雄 解説文)
【発売】2016年8月22日
『非戦を貫く三〇〇人詩集』
A5判/432頁/並製本 ISBN978-4-86435-261-1 C1092
定価:1,980円(税込)
暴力は暴力の連鎖しか生まない。巨大な破壊力をもってしまった人類は、パンドラの箱を開けてはいけない。本当の勇気とは報復しないことではないか。暴力の連鎖を断ち切ることではないか。(坂本龍一 帯文)
【発売】2016年7月29日
『覚醒 ~見上げればオリオン座~』
46判/304頁/並製本 ISBN978-4-86435-253-6 C1092
定価:1,650円(税込)
生き方に悩む青年が海外生活で主体的に変わっていく。カザフスタン人、ブリヤート人、韓国人、モンゴル人。世界関係と人生の現実から生まれる友情、喧嘩、恋。息苦しい現代日本社会に、草原から心の星のつながり。新鋭作家が描く、生きていることの実感の物語。(帯文より)
【発売】2016年7月27日
『梅の切り株』
A5判/144頁/並製本 ISBN978-4-86435-259-8 C1092
定価:1,650円(税込)
高橋静恵さんの詩はさりげない言葉で、身近な傍らに確かに存在して、懸命に生きるものたちの健気さを伝えてくれ、この世に生きる姿を痛みのように心に刻んでくれる。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2016年7月21日
『少年少女に希望を届ける詩集』
A5判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-258-1 C1092
定価:1,650円(税込)
詩人、作家、教育関係者などによる200人詩集。いまを生きる多感な少年少女へ、そっとエールをおくりたい。
「教えるとは希望をともに語る語ること」(ルイ・アラゴン)。誰でもいつかは少年少女、そんな視点で心のうたをお届けします。学校で、塾で、電車の中で、家庭で読んでいただきたい1冊です。
【発売】2016年7月8日
『ランボーをめぐる諸説』
46判/288頁/上製本 ISBN978-4-86435-257-4 C1065
定価:2,200円(税込)
ランボー論に火を付けたのは小林秀雄。次いで西条八十、小熊秀雄、中原中也までが戦前の論者。埴谷雄高が敗戦直後。後は一九六〇年以降の論者である。二一世紀に入っては中地義和、粟津則雄のみ。論考は半歩も進展しておらず、ランボー論の世界的低迷もむべなるかなだった。ランボー論が彼の生きざまと詩にまっとうに対峙して、論じられる日がくることを念じながら本書をまとめた。(「はじめに」より)
【発売】2016年6月24日
『茜色の街角』
46判/336頁/上製本 ISBN978-4-86435-255-0 C0093
定価:1,650円(税込)
いじめ、友情、恋愛、家族関係。少年少女の心の闇と成長の物語が、野宿者(ホームレス)支援問題にリンク。生きることのせつなさ、現代社会の深淵でつながるものに希望のありかを探る意欲作7篇‼(帯文)
【発売】2016年6月13日
『旅は心のかけ橋―群馬・東京・台湾・独逸・米国の温もり』
46判/224頁/並製本 ISBN978-4-86435-254-3 C1095
定価:1,650円(税込)
堀田さんは溢れるように詩を書くことが出来る豊かな詩的精神を持っている。この新しいエッセイ集は、それらの詩篇を生み出す源泉を語ってくれている。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2016年5月26日
『宮沢賢治の詩友・黄瀛の生涯―日本と中国 二つの祖国を生きて』
46判/256頁/並製本 ISBN978-4-86435-251-2 C1092
定価:1,650円(税込)
一九九六年八月二七日、宮沢賢治生誕百周年を記念して花巻を六七年ぶりに訪れた黄瀛は「いよよ弥栄ゆる 宮沢賢治」と題する講演で「皆さんの力で宮沢賢治はいよいよ世界的になるところです」と語っている。中国でも近年、宮沢賢治作品の翻訳が進んでいるが、その種をまいたのは黄瀛であり、その存在を抜きに宮沢賢治作品の中国への浸透を語ることはできない。(「はじめに」より)
【発売】2016年5月13日
『子規庵・千客万来』
46判/320頁/並製本 ISBN978-4-86435-248-2 C1092
定価:1,650円(税込)
子規庵には、西隣に住んでいた子規の恩人、日本新聞社社長でジャーナリストの陸羯南をはじめとして、俳人の内藤鳴雪、河東碧梧桐、高浜虚子、あるいは石井露月、佐藤紅緑、寒川鼠骨、歌人の香取秀真、岡麓、赤木格堂、伊藤左千夫、長塚節、そして画家の浅井忠、中村不折等、実に多くの友人たちが集まった。夏目漱石、森鷗外が訪れたのも、この子規庵である。(「はじめに」より)
【発売】2016年5月13日
『海の詩集』
A5判/272頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-247-5 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
この世界には海がある。そして海には詩がある。つながっていく心の波音に、時が動き、時が止まる。近現代の名詩人、現役詩人、入り乱れての大洋に命のふるえがこだまする個性的アンソロジー!!(帯文より)
【発売】2016年4月27日
『嘴野記』
A5判/208頁/並製本 ISBN978-4-86435-246-8 C1092
定価:1,650円(税込)
片山壹晴さんが俳句と随想を融合させて、古里に立脚しながらも何かとても個性的な随想句集をまとめた。少し不思議なタイトルとなった「嘴野記」は、片山さんが暮らす玉村町を指しているらしい。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2016年4月14日
『やさしく うたえない』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-250-5 C1092
定価:1,650円(税込)
ひおきとしこさんの詩の大きな特徴は、海で命を落とした少年の「悶え」の痛ましさを忘れずに、夭折した少年の「いのちの記憶」を反復し、この世に残された者が自己を断罪し心の奥底から悲歌の響きを奏でることだ。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2016年4月14日
『音たてて幸せがくるように』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-249-9 C1092
定価:1,650円(税込)
悲惨な現実が正面から出てくるにも関わらず、作品群の全体は親しみ深く温かい。つらいからこそ、そこにあるかけがえのない共感と交流の心を大切にする。告発すると共に、その先のひとりひとりの幸せこそを願っているのだ。困難を抱える地から命の祝福に満ちた詩集が届けられたことを喜びたい。(佐相憲一・解説文より)
【発売】2016年4月7日
『オタモイ海岸』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-243-7 C1092
定価:2,200円(税込)
小樽、オスロ、レイキャビク、四谷坂町。孤高の詩精神が語る愛の極北、生死の飛翔の物語。深いところに何かがしみて、幻想的な恋愛映画の名作を観た時のように、内側に海風を感じる。(佐相憲一跋文より)
【発売】2016年4月7日
『分かれ道』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-245-1 C1092
定価:1,650円(税込)
アゲハ蝶 キビタキ 故郷の欅の木 逝ったひとたち・犬 母の干潟 オシロイバナ 柱に刻んだ一年の命のしるし クヌギの根元の小さな毬 三線の音に 詩人のたましいの弦は 木魂し またたき ニガヨモギ はびこり止まない世を 許さず 水を湛える惑星のなか すくと 立つ (石川逸子 帯文より)
【発売】2016年3月28日
『春風に凭れて』
A5判/312頁/上製本 ISBN978-4-86435-244-4 C1095
定価:2,200円(税込)
私にとっての桜木は、都会で営む日常であっても、花開く春だけのものではない。夏は青葉に、秋は紅葉に、冬は休眠打破の蕾に、季節の変化を通して人生の想いを起こさせてくれる樹木である。(Ⅰ章「はじめに」より)
【発売】2016年3月28日
『宮沢賢治「宇宙意志」を見据えて』
46判/312頁/上製本 ISBN978-4-86435-238-3 C1095
定価:2,200円(税込)
NHK盛岡放送局で宮沢賢治の番組などを制作していた長沼士朗は退職後に賢治の「宇宙意志」や「デクノボー思想」を探求していく。本書は賢治の精神に影響を与えた仏教思想、ウパニシャッド思想、宇宙の根源を求める帰一思想、妹トシを亡くした喪失感を見据えて、賢治が実践した他者の「ほんとうの幸せ」を辿る研究ノートである。(帯文より)
【発売】2016年3月28日
『相逢の人と文学―長塚節・宮澤賢治・白鳥省吾・淺野晃・佐藤正子』
46判/304頁/上製本 ISBN978-4-86435-241-3 C1095
定価:2,200円(税込)
千葉貢さんの評論を読み進んでいくと、人が出会うことの本来的な意味(相逢)を強く心に感じさせてくれる。その出会った人びとや生き物や事物とのその後の関係の在り方に、いつの間にか再考を迫られて、本来的な関係を目指そうと襟を正される。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2016年3月18日
『たまどめ』
A5判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-240-6 C1092
定価:2,200円(税込)
高橋留理子さんの詩には深い悲しみの記憶があり、そこからいかに自らの生を救済して未知の時間を、創り出していくのかという切実な問いが秘められている。その問いは高橋さんが凝視し感ずる光景の中で、静かに答えとなって立ち現われてくる。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2015年2月18日
『名残の夢』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-239-0 C1092
定価:2,200円(税込)
若者を戦闘へ駆り出し、庶民のささやかな楽しみを疎外し、感動の心を追いやるものを彼は拒否する。そして持ち前の誠実さとユーモアで生のかなしみ、出会いの喜びを見つめて、自然と人間のうたを大切にする。そんな佐藤勝太さんの詩世界は、複雑極まる苦悩の現代に、人生の夢を思い出させてくれる。(佐相憲一「解説文」より)
【発売】2016年1月26日
『三谷晃一全詩集』
A5判/560頁/上製本 ISBN978-4-86435-236-9 C1092
定価:5,500円(税込)
なぜ三谷さんは福島県を離れずにそこに留まり、そこから発信し続けたか。その答えが「謙虚で控え目な文化」の現場からしか、自らの詩作や評論などの表現行為が危うくなることを熟慮していたのでなないか。その意味では二十世紀後半に二十一世紀の時代がどのような切実な課題に直面するかを透視していたことは疑いがない。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2016年1月26日
『古都の桜狩』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-237-6 C1092
定価:2,200円(税込)
鈴木春子さんは弥彦連山を今も心の中で見上げているのだろう。多様な植物や故郷の山々を愛し、良寛のように子どもたちを慈しみ、詩のミューズを探している人びとに詩集『古都の桜狩』を読んで欲しいと願っている。(鈴木比佐雄「栞解説文」より)
【発売】2015年12月22日
『亀谷健樹詩禅集』
A5判/528頁/上製本 ISBN978-4-86435-234-5 C1092
定価:5,500円(税込)
亀谷健樹さんは北秋田市の太平寺で長年住職を務め上げ後継者に寺を引き継ぎ、今も一人の禅僧として早朝から始まる坐禅、鐘撞き、寒行など一期一会を禅的な精神で、生きておられる求道者だ。(中略)詩と禅を創造していく『詩禅集』が北秋田の地から誕生したことは、稀有で誇るべきことだ。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2015年12月18日
『追憶の渋谷・常磐寮・1938年─勇気を出せば、みんなうまくいく』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-233-8 C1092
定価:2,200円(税込)
人生は悲しいことだけで出来ているのではない。希望の夢を抱いて生きよう。人生の道に迷っても、「勇気を出せば、みんなうまくいく」と信じてきた。そうすれば、幸せは自分のものだ。(序文より)
【発売】2015年12月18日
『福島・東北の詩的想像力―詩的反復力Ⅴ(2011-2015)』
A5判/384頁/並製本 ISBN978-4-86435-235-2 C1095
定価:2,200円(税込)
私の中で福島・東北に関わる詩人・俳人・歌人・評論家たちへの関心は、これからもっと深まってくる思いがする。なぜなら、石川啄木、宮沢賢治などを生んだ東北の精神は、縄文の精神や平和・非戦の精神ともつながっていて、私たちが立ち還るべき重要な源泉であるからだ。(著者あとがきより)
【発売】2015年12月8日
『続・宮沢賢治のヒドリ―なぜ賢治は涙を流したか』
46判/256頁/上製本 ISBN978-4-86435-223-9 C1095
定価:2,200円(税込)
和田さんの粘り強い東北の農民たちに寄せる論考は、賢治の置かれていた情況の中で賢治がなぜ「雨ニモマケズ」を書かざるを得なかったか、なぜ「涙を流したのか」を知るための想像力の基礎を提示している。その労作を多くの賢治研究家に読んで欲しいと願っている。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2015年11月11日
『異界だったり 現実だったり』
A5判/96頁/上製本 ISBN978-4-86435-231-4 C1092
定価:1,650円(税込)
現代詩の新鋭、鬼才あるいは奇才、世相と時代を背負ったまま、シュール、笑い、涙。無茶苦茶現実的な異界へ快走。中野ブロードウェイで生き別れた兄弟のように、独特の空気と絶妙な文学コラボレーション!!(帯文より)
【発売】2015年11月9日
『グレーテ・ザムザさんへの手紙』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-230-7 C1092
定価:2,200円(税込)
坂井さんの詩篇を読んでみると日常の描写の中に、なぜか強烈な磁場を持った非日常を発見してしまう。その非日常が実は日常に複雑に隣接していて、その重層的世界に奇妙な安らぎを感じてしまう。(鈴木比佐雄「栞解説文」より)
【発売】2015年11月9日
『夕暮れ時になると』
A5判/120頁/並製本 ISBN978-4-86435-227-7 C1092
定価:1,650円(税込)
安部さんのしなやかな詩的言語は、人の世の悲しみや喜びを知り尽くし、確かに味わい深い不思議な魅力があり、人間が存在しているという信頼に満ちている。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2015年11月5日
『大地の声』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-229-1 C1092
定価:1,650円(税込)
堀田京子さんは、「大地の声」に耳を澄ます、とても音感のいい耳を持った詩人だ。その「大地」とは、山河や田畑などの自然だけでなく、生きとし生けるもの全てを視野に入れているのであり、堀田さんの身体そのものも含まれる。(帯文より)
【発売】2015年10月22日
『飛鷹抄』
46判/172頁/上製本 ISBN978-4-86435-225-3 C1095
定価:2,200円(税込)
随筆集のタイトルは『飛鷹抄(ひおうしょう)』とした。登四郎が『鳰の手帖』としたのも「鳰」の庵号からきたものなので、私は句集名に『鷹の木』『滑翔』などもあることから「飛鷹」という名前を思いついた。(あとがきより)
【発売】2015年10月9日
『光と水と緑のなかに』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-228-4 C1092
定価:1,650円(税込)
終戦7か月後、広島県大竹港に帰国した胎児。戦後を生きて、郷里・信州の自然の中から、命の詩集を世に届ける。光と水と緑のなかに生まれでる、大切ないのちのつながりを願って。(帯文より)
【発売】2015年10月9日
『薔薇星雲』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-226-0 C1092
定価:1,650円(税込)
肉体も心も、生きることの夢のいろ。記憶と願いの陰影が、繊細なところから届けられる。関西の匂いと宇宙的な思考が独自の詩世界に。命の実感がじんわり伝わる待望の第5詩集。そっと語られるものの深みに大切なものが息づく。(帯文より)
【発売】2015年10月7日
『1月から12月 あなたの誕生を祝う詩』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-222-2 C1092
定価:1,650円(税込)
高森さんの新詩集の原稿を拝読した時に真っ先に感じたことは、柿本人麻呂の千年以上の昔から数多の死を悼む挽歌・鎮魂詩(レクイエム)が書かれてきたが、その対極ともいえる産まれた生命の誕生を祝い、その固有の人びとの誕生日を賛美する詩篇だけで成り立っている驚きだった。(鈴木比佐雄解説文より)
【発売】2015年9月28日
『無告の人』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-218-5 C1092
定価:1,650円(税込)
前田さんの言説と行為は一致していて、粘り強い思索と実践的な農作業から骨のある詩篇を生み出している。「直耕」することが地域のそこで暮らす人びとのコミュニティを豊かに育て、賢治の追求した皆の「ほんとうの幸福」につながる可能性を切り拓いている。(帯文より)
【発売】2015年9月25日
『森の波音』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-224-6 C1092
定価:1,650円(税込)
ホモサピエンス(人類)、愛、世界(社会)。心ゆさぶる深い森の波音に、現代の傷が洗われる。混沌とした21世紀初頭の現実を生きる者のかなしみと希望の灯り。気鋭の詩人が地球生命の視野で詩情豊かに描く、愛の詩世界。さまざまな詩の場、メディアに登場する話題の著者、最新刊!!
【発売】2015年9月14日
『線の彼方』
A5判/96頁/並製本 978-4-86435-219-2 C1092
定価:1,650円(税込)
生死の淵から甦った人、祈りの境地から生の実感を見つめて詩を書く。生命線、人類社会の見えない線、その彼方を願って。自らに言い聞かせ、他者に伝える大切なこと。生きる原点が新鮮な、著者初詩集。(帯文より)
【発売】2015年9月2日
『桜螢―ふくしまの連呼する声』
A5判/192頁/並製本 978-4-86435-217-8 C1092
定価:1,650円(税込)
木村さんは浜通りで亡くなった多くの死者の魂が桜の季節に「桜螢」となって戻ってくると幻視し、桜と螢を想像力で合体させてしまったのだ。それほど地震・津波・原発事故で亡くなった人びとの鎮魂の思いを決して忘れずに、その人びとの魂と共に木村さんは生きていることを実感している。(鈴木比佐雄 栞解説文より)
【発売】2015年9月3日
『名刺』
A5判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-208-6 C1092
定価:1,650円(税込)
台所から詩が生まれる。スーパーマーケット、電車、公園から、朝の支度、夕刻の帰路から、詩が生まれる。差し出された名刺から、たくましくひたむきな生のうたが響く。自分自身へ、世界へ、さりげない中にしみ込む詩情と批評性。暮らしの発見から平和の思いまで、実感と願いに満ちた詩集。(帯文より)
【発売】2015年8月28日
『つれづれなるままに』
A5判/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-210-9 C1092
定価:1,650円(税込)
肩ひじ張らないざっくばらんな庶民性でつづられる日常生活の積み重ねとしての内省語り。何気ないところに発見の喜びがあり、共感の温かみがある。人生の思いが豊かに伝わる詩世界だ。(佐相憲一 栞解説文より)
【発売】2015年8月26日
『むらに吹く風』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-220-8 C1092
定価:2,200円(税込)
本詩集を読み始めると、皆木という地名の「むら」に足を踏み入れて、土道を歩きながら風に吹かれて、谷あいの蛇行する川、田や畑、橋の向こうに点在する家々などの光景を追体験することになる。するとそこで暮らす「むら人」たちの立ち働く姿が、動き出して見えてくる。(鈴木比佐雄 栞解説文より)
【発売】2015年8月24日
『渚の午後―ふくしま浜通りから』
A5判/216頁/並製本 IISBN978-4-86435-216-1 C1092
定価:1,650円(税込)
原発事故で浪江町を追われた詩人、みうらひろこ。その詩は福島の悲しみを静かに語りかけ、勇気づける! 小説家、柳美里帯文!
【発売】2015年8月30日
『生存権はどうなった』
A5判/176頁/ソフトカバー SBN978-4-86435-215-4 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
進行する格差社会と、命の軽視、疎外感。<健康で文化的な最低限度の生活を営む権利>(憲法25条)はどうなったのか。ひとりひとりの切実な声がつまった詩文集。困難な現実とたたかいながら生きる思いを伝える。(帯文より)
【発売】2015年8月18日
『口ずさむとき』
A5判/440頁/ハードカバー ISBN978-4-86435-211-6 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
伊藤さんのエッセイの特徴は短歌の魅力を歌人の生き方を通して身近に語っているところだ。生きている喜びや苦悩など人間の内面の格闘を短歌の調べで整えて言葉にしていている歌人たちを、伊藤さんは自己に引きつけながら親しく物語っていく。短歌の分かりやすい解説であり、短歌を生きる歌人への讃歌である。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2015年7月30日
『「イリュミナシオン」解読』
四六判/320頁/ハードカバー ISBN978-4-86435-212-3 C1095
定価:2,200円(税込)
原文をノートに写し、単語を一つ一つ拾い、文を組み立てて既成訳と異なるものが見え、ランボー詩の真髓に迫ることが出来た。詩集の順序を飛ばさずに解読し、直訳を加えた。『イリュミナシオン』は、「見者詩人」を目指したランボーの、意志と復讐と恍惚と破綻と苦渋の詰まったものだった。どこにも明かされていない、彼の秘密の宝庫でもある。(著者「おわりに」より)
【発売】2015年8月1日
『平和をとわに心に刻む三〇五人詩集 ー 十五年戦争終結から戦後七十年』
A5判/432頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-214-7 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
戦後70年を迎えた夏、「平和をとわに心に刻む」詩篇が、読む人びとの心の奥深くに、15年戦争で亡くなった人びとや傷ついた人びとを想起させながら、夏蝉のように平和の精神となって沁み通っていくことを願っている。(帯文より)
【発売】2015年7月21日
『母の和音』
A5判/128頁/ハードカバー ISBN978-4-86435-206-2 C1092
定価:2,200円(税込)
渡辺恵美子さんの多くの詩篇には、私たちが心の奥底に秘めている母の記憶が通奏低音のように流れている。母と娘の関係を想起し母から受け取ったことをもう一度生き直そうとすることが渡辺さんの詩作の大きなテーマであったのだろう。(鈴木比佐雄「栞解説文」より)
【発売】2015年7月24日
『わたしと世界』
A5判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-213-0 C1092
定価:1,650円(税込)
若い頃、金子光晴に詩の才能を評価され、内面深く見つめる繊細さと、外界の現実を動かす大胆さを共に長年にわたって展開してきた作者は戦前、一九三九年の生まれである。生き続ける中で、そして激動の時代の中で、さまざまに体験し、さまざまに書いてきた。(佐相憲一 解説文より)
【発売】2015年7月24日
『昭和の玉村っ子―子どもたちは遊びの天才だった』
A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-209-3 C1095
定価:1,100円(税込)
私たち団塊の世代が、還暦を迎える年齢になってしまった。戦後生まれの私たちは、物心ついたころから、敗戦国の辛さ、貧しさを味わわされた。そんな中でも当時の子供たちは、明るく楽しく生きる術を知っていた。貧しく、何もない生活の中だからこそ、たくましく知恵を働かせ、精一杯、楽しく遊べるものを見つけ出せたのかも知れない。(「はじめに」より)
【発売】2015年7月15日
『吉祥寺から』
A5判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-205-5 C1092
定価:1,650円(税込)
悠木一政さんの詩を読んでいると、人間が最も大切にすべきとは何なのかを、静かに問いかけられてくる。その問いかけられるものは、私たちの傍にいて確かに存在する声を発していたのだが、日常の雑音で気付かなかっただけだ。けれども確かにかつても今もこちらが注意すればたちどころに現れてくる、身近な命の根源の存在なのだろう。(鈴木比佐雄 解説文より)
【発売】2015年7月10日
『木島始詩集・復刻版』
四六判/256頁/ハードカバー ISBN978-4-86435-202-4 C1092
定価:2,200円(税込)
伝説の戦後詩集が21世紀のいま甦る。危うい時代に青年詩人が発した熱く鋭く親しい詩の声。戦争の真実から恋愛まで、ほとばしる言葉の光。巨匠・木島始(1928~2004)の初詩集(1953年)を今日的装いでお届けする待望の復刻版。(帯文より)
【発売】2015年7月9日
『小鳥の羽ばたき』
A5判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-207-9 C1092
定価:1,650円(税込)
小学校事務職員の独自の存在感、こどもたちの心の的確な把握、しかも詩の世界にそんな人がいるということ。学校の日常をめぐる視点が、先生とも児童とも保健室とも違う微妙なところにある。問題点が見えるだけでなく、児童を応援し、先生を応援し、事務手続きや用品やりとりなどを通じて児童の家族背景にも優しい眼を寄せている。(佐相憲一 解説文より)
【発売】2015年7月3日
『悪政と闘う―原発・沖縄・憲法の現場から』
四六判/384頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-201-7 C1095
定価:1,650円(税込)
東京新聞「本音のコラム」111編と、57編の講演や評論を収録。原発・沖縄・憲法の現場で闘う人びとの思いを汲みあげ代弁し、現在の政治・経済・社会の人間性を否定する言説を批評し告発し本来的な「平和主義」の観点から危機的情況の本質を直言する。(帯文より)
【発売】2015年6月22日
「モンスーン」(MONSOON)
A5判/並製本/96頁 ISBN978-4-86435-204-8 C1092 ¥1000E
定価:1,100円(税込)
「MONSOON」(モンスーン)は、一般的には季節風やそれによる豪雨などの意味だが、韓国の高炯烈さんが提案されたその名の下に集まった韓国・中国・日本の詩人による「アジアから湧き上がる詩的精神」の詩運動の場であると宣言したい。(鈴木比佐雄〈創刊の辞〉より)
【発売】2015年6月22日
『島田利夫詩集』
A5判/並製本/144頁 ISBN978-4-86435-199-7 C1092 ¥2000E
定価:2,160円(税込)
伝説の夭折詩人、戦後詩の彗星、島田利夫(1929~1957)。硬質な抒情と多彩な表現が人間社会の深部をとらえる。奔放大胆に、繊細ストイックに、声がいまの世に甦る。群馬から日本・世界へ、戦後から21世紀へ。今日的編集でおくる行動詩人の詩の遺産。(帯文より)
【発売】2015年6月22日
『空と風と星と詩』
46判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-197-3 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
日本に留学、わずか28歳で獄死しながら、清冽な詩群をあふれるように遺していった尹東柱。その詩想に共感、訳した詩集からは、一葉に立つ風にも心を痛め、三度の冬を耐え、草群れのように萌えたつ春を夢見た詩人の魂が蘇る。(詩人 石川逸子 帯文より)
【発売】2015年6月12日
『前夜』
46判/352頁/並製本 ISBN978-4-86435-196-6 C0093 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
ヘイトスピーチを生み出した日本人の心の闇を抉り出し日本と韓国=朝鮮の和解の「前夜」を書き記す。(帯文より)
【発売】2015年6月10日
『細胞のつぶやき』
A5判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-203-1 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
まいにち まじめに/細胞のカケラは ばらばら/時間を手放していく//命がけで 底しれず あたたかく/時をつかむ
(序詩「生」より)
【発売】2015年4月21日
『それぞれの道~33のドラマ~』
A5判/240頁/並製本 ISBN978-4-86435-195-9 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
人生という道に迷うすべての人たちに贈る、波乱万丈、空前絶後、すべて実話の人生エッセイ集!
【発売】2015年4月21日
『果樹園まで』
A5変形判/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-192-8 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
言葉にすればやせ細るばかりの/指先ほどの実がばらばら落ちる/人の森を遠く来て/果樹園まで/路肩をくずしながら走っている
(詩「柚子」より)
【発売】2015年4月16日
『どくだみ』
A5版/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-194-2 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
戦後70年。歴史の大地に根を張った命のうたが聞こえる。どくだみのように、戦前戦後を生きてきた人の言葉がしみわたる。広島、西東京、福島、日本、世界。真の平和へつながる茎のひろがりを刻む。(帯文より)
【発売】2015年4月7日
『闇の炎』
A5版/128頁/並製本 ISBN978-4-86435-193-5 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
生きることの傷と光。個とつながりの深層から現代女性の心が語る。夢の香りで日常の中に灯る、闇の炎。疎外された大切なものがひたむきに綴られる。国際的な視野を持つ新鋭詩人、待望の新詩集。(帯文より)
【発売】2015年3月23日
『ことばの影』
46判/192頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-189-8 C1092
定価:2,200円(税込)
佐藤勝太さんの詩の言葉は、虚飾を排し自己の内面を見詰めて、等身大で語り続けようとする誠実さに貫かれている。その姿勢は他者や事物との一期一会に佇みながら、その時にしか感じられない切実な思いが記されている。(鈴木比佐雄「解説文」より)
【発売】2015年3月30日
『ある兄妹へのレクイエム』
A5判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-188-1 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
神原良は「兄妹」の死に関わる「鎮魂詩」を主題にして書き続けてきた。そのような独特な「兄妹」の魂の響き渡る場所は、例えばトラークルや宮沢賢治などの優れた詩人の詩篇の根底に潜在していたが、これほど露わにされて一冊の詩集にまとめられたことはなかったのではないか。(鈴木比佐雄解説文より)
【発売】2015年3月17日
『原爆地獄 The Atomic Bomb Inferno ―ヒロシマ 生き証人の語り描く一人ひとりの生と死』日英版
B5判(横長)/ソフトカバー /256頁(うちカラー128頁)/ISBN978-4-86435-191-1 C1095
定価:2,200円(税込)
広島原爆をテーマにした本書には、20世紀最大の悲劇である過酷な体験が被爆者自らによって刻まれている。この本を最後まで通読・通観することは、被爆直後の広島に入り込み、原爆雲の下の人びとがどのような運命を辿ったかを目撃することになる。 ―鈴木比佐雄(詩人・評論家)解説文より
【発売】2015年3月27日
『田中作子著作集』
A5判/528頁/ハードカバー ISBN978-4-86435-186-7 C1092 ¥5000E
定価:5,500円(税込)
あなたが 向うから/わたしが こちらから//ふたりで持つひとつの風//雲間から射してくる一瞬の陽ざし/まぶしい時間(詩「待合せ」全文)
【発売】2015年3月1日
『春に生まれたような』
四六判/224頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-185-0 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
生まれて初めて投稿した文が、朝日新聞「声」の欄に掲載されたのは、結婚した翌年、平成元年春のことでした。長男を身ごもりながら、小さな部屋の小さなテーブルで、何気なく書いた文を、たくさんの人たちが読んでくれているのだと思うと、言い知れぬ喜びで満たされました。(著者あとがきより)
【発売】2015年2月12日
『綺羅』
四六判/112頁/上製本 ISBN978-4-86435-187-4 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
ここから出して//未熟な産声 翼はどよめく/母屋を離れたのはいつのことなのか//そう欲した//行方も知らない手足は/生きるために心臓を繫いだ//恍惚の笑みにも卑屈な盗人にも等しく天使の祝福を//休息を迎えた戦士の傷口から滲み出る朱色の真に//綺羅 灯る(「呼吸」より)
【発売】2014年12月5日
『小田切敬子詩選集一五二篇』
四六判/256頁/上製本 ISBN978-4-86435-182-9 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
まっ白に 洗いさらされた/むつぎの かざぐるまが/すずしく すきとおった/朝の指先に押されて/くるくる/まわっている//羽根が くるりと むきをかえる/いぬふぐりの まばゆく青い/小花を散らした/かすみがかった産着を/広げたり たたんだりして/月満ちた女が/待ち侘びている(詩篇「かざぐるま」より)
【発売】2014年12月28日
『祝祭』
四六判/352頁/ソフトカバー/ISBN978-4-86435-183-6 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
辻直美さんの句は、眼に見えるものの命の背後に、それを支える様々な多様な命の蠢きを、想像力で見いだそうとして、それらの関わりの深さを鋭い直観と気品ある言葉で汲み上げようとしている。(鈴木比佐雄栞解説文より)
【発売】2014年11月21日
『詩と呼ばれる希望』
四六判/256頁/ソフトカバー/ISBN978-4-86435-179-9 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
清水茂さんの個人言語から伝わってくる粘り強い思索の軌跡に、私はいつのまにか引き込まれてしまった。清水さんの詩と詩論は「現実」と対峙して鍛えられ、精神の奥深い場所から、その名づけ難い未知の言葉を探している。(鈴木比佐雄解説文より)
【発売】2014年11月21日
『魂の種たち』
ISBN978-4-86435-174-4 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
『魂の種たち』は、多くの啓発的警句と幻想的な線画をまとめた珍しい本だ。詩的に表現された哲学と美術に興味のある人には有益な本である。読者はこれらの啓発的警句を読んで面白いと思うだろう。そしてまた、生き方や創作についての貴重な英知に満ちた短詩から得るところが大きいと思われる。(翻訳者あとがきより)
【発売】2014年11月19日
『バラードの時間―この世界には詩がある』
四六判/240頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-180-5 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
荒ぶる時代のど真ん中に、愛することの祈りをおく。ご神体は地球そのものだ。その化身である、ひとりひとりの命だ。生きる中で、詩の心を信じたい。(著者あとがきより)
【発売】2014年11月4日
『永遠の時間、地上の時間』
四六判/208頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-178-2 C0093 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
現実か?妄想か?それとも悪夢か!?想像力が加速して時間と空間を飛び越える、5つの不思議な物語。
【発売】2014年10月30日
『暁のシリウス』
四六判/272頁/ハードカバー ISBN978-4-86435-176-8 C0093 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
元教師小説家によるリアルな教育現場小説。ハンディを持つ児童、外国人児童との交流、君が代問題など、いま学校教育に奮闘する小学校教師たちを描く。
【発売】2014年10月24日
『島のいろ―ここは戦場だった』
A5判/並製本/192頁 ISBN978-4-86435-177-5 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
現地調査のため石垣島に移住した著者によってあぶりだされた、沖縄戦の真実と悲しみの声。
【発売】2014年10月6日
『父は小作人』
A5判/並製本/160頁 ISBN978-4-86435-175-1 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
栗和実さんは一九二八年に名古屋市に生まれ、五歳から父の故郷の浜松市に移り住み、今も毎日、農作業を続けている農民詩人であり、詩篇においては切実な実存的な問いを発する、内面の危機を書き記している存在論的な詩人でもある。
【発売】2014年9月24日
『リアリテの磁場』
四六判/352頁/ハードカバー/ISBN978-4-86435-171-3 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
福井県在住の民俗学者詩人が到達した、詩と民俗学の金字塔!仏像彫刻から小説家水上勉論まで、多彩な興味を引く評論集。
【発売】2014年9月19日
『ガラス体を貫通する』
四六判/並製本/256頁 ISBN978-4-86435-173-7 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
日韓詩人の掛橋でありアジアの視点を持つ詩人が、文明社会を鋭く内部批判した、日本語翻訳版第三詩集。
【発売】2014年9月18日
『海を越える翼―詩人小熊秀雄論』
四六判/並製本/384頁 ISBN978-4-86435-167-6 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
弾圧とファシズムの時代を風刺と抵抗精神で駆け抜けた詩人小熊秀雄。樺太、北海道、東京とその足跡を追い、昭和初期の時代状況と深く関わった詩人に新たな光をあてた待望の書。著者作成の小熊秀雄人物・事項小事典、詳細年譜を収録。
【発売】2014年9月10日
『生きぬくための詩68人集―死を越えて生を促すために』
A5判/並製本/336頁 本体価格1,500円+税 ISBN978-4-86435-172-0 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
学校・家庭・職場で生きにくさを感じ、悩む人たちに贈る、“死を越えて、生を促す”68人の詩人たちからのメッセージ。
【発売】2014年9月3日
『キス・ユウ(KISS YOU)』
A5判/160頁/ハードカバー/ISBN978-4-86435-170-6 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
宮﨑睦子さんの詩を読んでいると、自然と限りない愛が満ちている。故郷、父母、夫、息子、多くの友人たちの存在を賛美し、いつも再生を思い「キス・ユウ(KISS YOU)」とさりげなく読む者の心にキスをしてくる。(鈴木比佐雄 栞解説文より)
【発売】2014年9月3日
『SNSの詩の風41』
A5判/並製本/224頁 本体価格1,500円+税 ISBN978-4-86435-169-0 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
Facebook,Twitter,mixi,Blog,HP,e-mailに、人知れず存在する名詩がある。インターネットと詩との架け橋となる本書は、ネット世界・詩壇の双方に新たな風を巻き起こします!
【発売】2014年7月25日
『水・空気・食物 300人詩集 ― 子どもたちへ残せるもの』
A5判/408頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-166-9 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
宮澤賢治・村上昭夫から新川和江・若松丈太郎・峯澤典子まで、総勢300名の詩人が水・空気・食物の根源を問うエコロジー詩集!
【発売】2014年7月24日
『現代の風刺25人詩集』
A5判/192頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-165-2 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
ユーモアと批判精神を兼ね備えた気鋭の詩人たちが、いまの日本社会を風刺し笑い飛ばす画期的詩集!笑って考えさせられる現代の風刺詩が満載。
【発売】2014年7月23日
『宮澤賢治の原風景を辿る』
四六判/384頁/ソフトカバー/ISBN978-4-86435-162-1 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
本書は戦後の宮澤賢治研究を切り拓いた吉見正信の原点になった賢治論。賢治の足跡を辿り、足で書き上げた論考は、全国の研究者を震撼させた。岩手の雑誌に書かれた幻の論考を加筆訂正し著作集第一巻に収録した。追補の“「三.一一」と《イーハトーヴォ海岸》”では賢治の今日性を語る。「賢治の原風景」を問い続ける賢治研究家にとって必読の書が誕生!
【発売】2014年7月2日
『詩人・白鳥省吾』
A5判/656頁/ハードカバー/ISBN978-4-86435-154-6 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
省吾の足跡を探求すること四十年。その事蹟はもとより、単行本や発表誌などの書誌、交遊録、創作(依頼を含め)に至った由縁、作詞した校歌の一覧、刻まれた碑の所在など、実地調査に基づいて収集された労作が、満を持して上梓された。栗駒山を眺めながら伏流水によって育てられた二人の出会い―これを〝相逢〟と言わずに何と言おう。―千葉貢(高崎経済大学教授・博士)解説より
【発売】2014年6月27日
『魂の宇宙』
A5判/152頁/ハードカバー/ISBN978-4-86435-163-8 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
守口三郎さんの詩の特長は、「叡智の心臓」というような言葉でも明らかなように、観念と物質が融合された表現がされていて、さらにその心臓の心室から「脈搏つ時空」が迸り出てくる瞬間を感じている。頭脳でもある心臓から新たな時空が誕生することを賛美しているかのようだ。(鈴木比佐雄 栞解説文より)
【発売】2014年6月20日
『江戸俳句百の笑い』
四六判/336頁/ソフトカバー/ISBN978-4-86435-161-4 C0095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
江戸俳句の本質は笑いにあり!芭蕉・鬼貫・井月・子規研究の第一人者である復本一郎が、十年の歳月をかけ、滑稽性の謎を解き明かす。貞徳から一茶・井月まで江戸俳句を知る必読書。
【発売】2014年6月16日
『奇跡』
A5判/160頁/ソフトカバー/ ISBN978-4-86435-164-5 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
この地球には
石ころのような
じつに平凡な奇跡が転がっている
(詩「奇跡」より)
【発売】2014年5月28日
『薬水を汲みに』
A5判/144頁/ソフトカバー / ISBN978-4-86435-155-3 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
三十二篇の詩作品が一篇一篇ささやかに身がまえていて、最晩年の年齢域に突入した小生にとって、好ましい対応であった。素朴な展開で、水を少しずつ汲むような日常生活思想が伝わってくる。(〔帯文〕詩人 長谷川龍生)
【発売】2014年5月26日
『夕暮れの分娩室で―岡山・東京・フランス』
A5判/192頁/ハードカバー /ISBN978-4-86435-159-1 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
このナイーブさ、取り繕わぬ正直さ、肉親のみならず道ばたの草木にも寄せる温情は、天性のものであるのだろう。その特質も歳月も重ねた今、したたかな文学精神へと繋がって行く様相を示している。ありがとう、吉田さん――と私は、お礼を言いたくなってくる。詩や文章に書きなずんでいる時は尚更に。(〔帯文〕詩人 新川和江)
【発売】2014年4月24日
『父の詩集』
四六判/168頁/ソフトカバー/ISBN978-4-86435-157-7 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
世に母の詩集は山ほどあります。くらべて父の詩集の景色は、さびしいといえるかもしれません。その枯れ木の山の多少のにぎわいになってくれるとすれば、望外のよろこびです。(「あとがき」より)
【発売】2014年4月24日
『在り続けるものへ向けて』
四六判/232頁/ソフトカバー/ISBN978-4-86435-158-4 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
爛(ただ)れた世界からの囁(ささや)き声
おまえ、ちょっとへんだぞ。
おかしいぞ。
そんな言葉を、どうか信じないで。
(「あとがき」より)
【発売】2014年4月24日
『黒田えみ詩選集一四〇篇』
四六判/208頁/上製本 ISBN978-4-86435-153-9 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
何をしに生まれてきたかと問われたら/愛するためにと答えよう/人間を 友人を 家族を//何をして生きているかと問われたら/詩を書いていると答えよう/喜びを 希望を 感謝を//どこへ行くのかと問われたら/落ち葉のようにと答えよう/さわやかな風へ 流れる水へ 安らぎの土へ(詩篇「億年の朝」より)
【発売】2014年4月4日
『わが大正の忘れな草/旅素描』
A5判/288頁/並製本 ISBN978-4-86435-150-8 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
自由な心を隠した戦中の化粧ではなく、敗戦後にもう一度生き直そうと襟を糺し、戦後社会に出ていく直前の自分に相応しい化粧をする「はなやいだ心」が描かれている。同時に化粧に酔うような心持ちを拒絶する、「もうひとりのわたし」の冷静な心境が読み取れる。(鈴木比佐雄 帯文より)
【発売】2014年4月4日
『有山兎歩遺句集』
四六判/184頁/上製本 ISBN978-4-86435-156-0 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
卑弥呼を愛し/馬を愛し/俳句を愛し/そしてなにより/妻を愛した/有山兎歩/畢生の遺句集/ここに成る(松田ひろむ帯文より)
【発売】2014年3月31日
『荒川を渡る』
四六判/176頁/上製本 ISBN978-4-86435-148-5 C0093 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
町並みの緻密な描写に引きこまれた。人びとの生活臭に、ざわめきまで聞えるかのようで、青春群像が人間形成の大事な糧になっている。(帯文:早乙女勝元 作家)
【発売】2014年3月28日
『日下新介全詩集』
A5判/608頁/並製本 ISBN978-4-86435-151-5 C1092 ¥5000E
定価:5,500円(税込)
激動の戦後、現代社会で、この詩世界は時代の良心だ。
矛盾に負けない詩の心が、真に豊かで人間らしいものへの願いを響かせる。
北海道、福井から発せられた平和・民主主義の声の集大成。
草の根からの実践と人間交流がここに息づいている。
(佐相憲一・解説文より)
【発売】2014年3月28日
『またあした』
A5判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-149-2 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
絶望を見続けてきた伊谷さんの言葉は、心優しくも社会に適応できないで絶望を感じている若者たちの心にきっと響くだろう。また伊谷さんの母のような子の才能を信じ子の幸せを願って生きておられる親御さんや支援者にも読んでもらいたいと願っている。(解説文:鈴木比佐雄 詩人・評論家)
【発売】2014年3月24日
『鉛の心臓』
四六判/128頁/上製本 ISBN978-4-86435-152-2 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
言葉に出来ない思いを/深呼吸するように吸っては吐き、/沈め、沈めてゆく/身体の深奥。//取り戻した思考を/手放さずに/それが/自分であることを/やめないための。(「目を閉じて、瞼(まぶた)に感じる熱は。」より)
【発売】2014年2月28日
『若松丈太郎詩選集一三〇篇』
四六判/232頁/上製本 ISBN978-4-86435-144-7 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
千年むかしの光をうかべ北上川は流れる/この橋をわたり八キロ離れた高等学校へ通学したことがある/桜木橋に自転車をとめ川風をうける/岸の木だちが川風にそよぐ/風のように過ぎるものがある/あいつか/橋上に立つとここは全宇宙の中心のように思えるのだ(詩篇「北上川」より)
【発売】2014年2月26日
『緑の涅槃図』
A5判/144頁/上製本 ISBN978-4-86435-145-4 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
青天目さんの詩は、「今、生まれた/不思議なうれしさ/そっと掌に包み」生きていこうと自他に向けて希望や励ましを届ける詩だ。人がこの世に生まれてきた奇跡を想起し、福島の悲劇を乗り越えていこうとする精神性が詩の中に宿っている。(解説文:鈴木比佐雄 詩人・評論家)
【発売】2014年2月26日
『土着と四次元 ―宮沢賢治・真壁仁・三谷晃一・若松丈太郎・大塚史朗』
四六判/464頁/上製本 ISBN978-4-86435-147-8 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
前田新さんは一九三七年に会津に生まれ、昔も今もその地を耕し豊かな作物を収穫し、また農民たちの暮らしを良くする運動をしながら、詩、評論、郷土史、小説を書き続けている詩人・評論家だ。(解説文:鈴木比佐雄 詩人・評論家より)
【発売】2014年2月26日
『詩人中野鈴子を追う』
四六判/288頁/上製本 ISBN978-4-86435-146-1 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
詩人に限ったことではないのですが、死ぬとたちまち忘れ去られる酷薄な時代、こうして大切にされている中野鈴子さんを、仕合せな詩人だと思いました。いくつかの恋は実らずに終わったようで、そのくだりに、わけても胸を打たれました。(帯文:詩人・新川和江)
【発売】2014年2月6日
『薬山のつつじ』(日本語・韓国語)
A5判/248頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-143-0 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
金知栄(キム・ジヨン)さんは、三十年間も故郷に戻れないという、苦難の途上にありながらもいつも微笑を浮かべて、多くの在日の人びとや韓国と北朝鮮の統一を願う人びとを、鼓舞し励ましてきた心温かい女性詩人だ。(解説より 鈴木比佐雄 詩人・評論家)
【発売】2014年2月6日
『母の腕物語 増補新版 ―広島・長崎・沖縄、そして福島に想いを寄せて』
A5判/136頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-142-3 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
佐々木淑子さんの言葉は、とてもシンプルで分かりやすいが、この世のものとは思われない遥かな前世か遠くの未来から、訪れてくる不思議さを感じさせる。一言で言えば天使が忍び込んでくる透明感とでも言える瞬間なのかも知れない。(解説より 鈴木比佐雄 詩人・評論家)
【発売】2014年2月4日
『人間愛に生きた人びと―横山正松・渡辺一夫・吉野源三郎・丸山眞男・野間宏・若松丈太郎・石垣りん・茨木のり子』
四六判/256頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-135-5 C1095 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
新藤さんの重厚な文体の魅力は、歴史的ドキュメント映画に立ち会うような、新鮮な驚きを予感させてくれ、理性と真実の力を裏切ることなく、最後まで「人への愛」を貫き通し読者に希望を与えてくれるところだろう。(解説より・鈴木比佐雄 詩人・評論家)
【発売】2014年2月3日
『人生の花 咲き匂う』
A5判/160頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-141-6 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
堀内利美さんの図形詩集は、言葉が本来的に備えている温かい心を伝え、しなやかな遊び心に満ちている。どんなに過酷な情況に置かれてもユーモアを失わないで、人の心の深層から立ち昇る自由な言葉を探し出して、私たちの前に手品のように提示してくれる。(解説文・鈴木比佐雄 詩人・編集者より)
【発売】2014年1月16日
『レトロポリス』
A5判/144頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-140-9 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
原さんにとって短歌とは、人生に向き合った「哀しき玩具」ではなく、ひととき人生や病を忘れさせてくれる「魅惑的な玩具」であったのかも知れない(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2014年1月8日
『初鏡』
四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-139-3 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
一読すれば分かるとおり瑞子さんの句は、名前の「瑞」を体現するように美しく生気があり、玉のような存在感を感じさせてくれる。「瑞」という漢字は「みず」や「たま」と読まれて甘露や美しい雲など、めでたい兆候を意味している。(鈴木比佐雄・解説文より)
【発売】2013年12月24日
『昔ばなし考うた』
A5判/96頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-138-6 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
平成とかの世は/日本国各地から 機織りの音/みんな消え去ってしまったのだが/やはり聞える 深夜になると/あちらこちら それぞれの場で/ギコ・カラー・トントン/ギコ・カラー・トントン
詩「鶴女房」より
【発売】2013年12月24日
『千人針の腹巻き』
A5判/144頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-137-9 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
確かに中央に虎の姿が見える/赤糸を縫い付けた星が一面にちりばめてある/虎は千里走っても帰るのだという謂れにもとづき/出征する若者が身に付けていたのだ/女たちがひと刺しひと刺し結んだ赤糸の塊は/ひとり一人の帰還への希いが託されていたのだ
詩「千人針の腹巻き」より
【発売】2013年12月19日
『荒野に立ちて ―わが浪江町』
A5判/160頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-134-8 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
核災によって福島県浪江町の全町民はいまも避難生活を続けていて、その六割の人びとは数年後も帰還できないとされている。根本昌幸さんはそのひとりである。望まずして町ぐるみで故郷を追われ、暮らしを失うことがどういうことなのか。根本昌幸さんの悲痛な思いが読む者の心を撃つ。
帯文 若松丈太郎(詩人・南相馬市在住)
【発売】2013年12月17日
『いのちの源流~愛し続ける者たちへ~』
四六判/288頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-128-7 C1095 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
素手で 自分のことばで 人間と向き合う詩を紡いできた詩人が
3.11以後 今 真摯に問いかける
いのちが軽んじられている この国の質と文明
生き残ったひとを死なせないためにも
言葉にならない声に耳を傾け
加害と被害をともに超える丘をめざして
(帯文・石川逸子/詩人)
【発売】2013年12月5日
『一遇』
A5判/160頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-133-1 C1092 ¥2000E
定価:2,200円(税込)
見上さんの詩を読んでいると、とても温かく率直で心が洗われてくる。そして地球に暮らす人間もその他の生き物も含めて、この世界に存在するものに対して慈しむ心が湧いてきた。それはきっと見上さんが、出逢った人びとたちに誠実に向き合っているからに違いない。
(解説・鈴木比佐雄 より)
【発売】2013年11月26日
『岩本健詩選集①一五〇篇(一九七六~一九八一)』
四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-132-4 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
星は石塊だと、誰が言った?
ぼくが言った。しかし 星は
ぼくの心の おく底で いつ
も寂しく 光り続けていた。
そして、そんな光に支えられ
て、ぼくは 生きのびてきた。
(詩篇「石塊の星」より)
【発売】2013年11月5日
『わたしと瀬戸内海』
四六判/96頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-131-7 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
瀬戸内海に住んでいたんだよ/ナウマンゾウがいう/大陸と陸続きの森林だったから/仲間がいっぱいいた/ニンゲンもいた/今のニンゲンとは違うけれど/狩りの好きな野蛮人/昔も今もニンゲンは野蛮人
(帯文:「瀬戸内海のゾウ」より)
【発売】2013年10月18日
『ほおずきの空』
四六判/336頁/上製本 ISBN978-4-86435-129-4 C0093 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
傷つきながら、遠まわりしながら、自分の足で歩こうとする子どもたち。悩みつつ、学びつつ、その成長の支えになろうとする教師たち。教育とは、こんなにもやわらかく、優しく、美しいものか。本書に溢れるように語られる〝教育の心〟こそ、今もっとも求められるものだ。(帯文:三上満 教育家)
【発売】2013年10月9日
『明日のまほろば~越前武生からの祈り~』
A5判/136頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-126-3 C1092 ¥1500E
定価:1,650円(税込)
越前武生のまちから切実で豊かな命の祈りのうたが響く。人生を思い、人々の幸せを願う郷土の詩人が人間社会を見つめ、明日のまほろばを祈る。
(帯文:佐相憲一 詩人・評論家)