岡田美幸詩歌エッセイ・評論集
『光のパイプオルガン』
岡田美幸氏は宮沢賢治の詩「告別」の最後の三行の「ちからのかぎり/そらいっぱいの/光でできたパイプオルガンを弾くがいゝ」から啓示されて「光のパイプオルガン」という題のエッセイを書き上げた。それを本書のタイトルにもしたことは、きっと多くの若き表現者を励ますだろう。(鈴木比佐雄 解説より)
| 解説:鈴木比佐雄 |
| 四六判/192頁/並製本 ISBN978-4-86435-688-6 C0095 |
| 定価:1,870円(税込) |
天使魚側面ばかり見せてくる
いくら正面を見せてとお願いしても思い通りにはいかない、自然の予測不可能性や不制御性に対するおかしみであり、その摂理に向けた寿ぎなのだろう。( 鈴木光影 解説より)
| 解説:鈴木光影 |
| 四六判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-687-9 C0092 |
| 定価:1,870円(税込) |
片山壹晴氏は《玉村町の風景を鳥瞰的に「嘴野」と名付けた》ことに創造的な意味を与える。それは若いころから「風土や風景というものと人間存在の関係」を考え続けてきたからだ。……きっと宮沢賢治が岩手を「イーハトーブ」と名付けたように故郷の風景を慈しむ精神を生きているからだろう。(鈴木比佐雄 解説より)
| 解説:鈴木比佐雄 |
| A5判/184頁/並製本 ISBN978-4-86435-685-5 C0092 |
| 定価:2,200円(税込) |
矢谷長治が石垣りんに描いた絵画「桜咲く子浦」のように、富永加代子氏は、伊豆半島の子浦を愛した義母や伯父の矢谷長治、そしてこの地で暮らす人びとや南伊豆を慈しむ人びとのためにこの小説を書いた。そこには新たな「楽園」を目指して「契」の記憶から未来を切り拓く花穂子や順一や明莉のような存在が立ち上がってくる。(鈴木比佐雄 解説より)
| 解説:鈴木比佐雄 |
| 四六判/192頁/上製本 ISBN978-4-86435-680-0 C0093 |
| 定価:2,200円(税込) |
宮城えみこ対談・証言集
『沖縄からの縄文の声―島袋(上江洲)由美子・亀谷正子・當山冨士子・儀保由美子・ 上原こずえ・兼城淳子・玉元一恵・屋嘉(野池)道子』
宮城えみこ氏は、沖縄の8名の対談者やその活動を支えた多くの人びとの中に「縄文精神」に基づく「太陽」や「真正」を発見していった。その原点である「縄文精神を学び、かつて人類が非戦の生き方をもった地点から学ぶ必要があるだろう」という人類の課題を私たちの深層に問いかけている。 (鈴木比佐雄 解説より)
| 解説:鈴木比佐雄 |
| 四六判/240頁/上製本 ISBN978-4-86435-681-7 C0031 |
| 定価:2,200円(税込) |
アンソロジー
『人新世(ひとしんせい)の生活世界詩歌集 ―気候変動・戦災・核災をもたらす科学技術偏重から始原の存在へ』
野原をおほびらにあるけたら
おれはそのほかにもうなんにもいらない
火薬も燐も大きな紙幣もほしくない
―宮沢賢治「火薬と紙幣」より
地球滅亡の岐路に立つ人類を問う218 名の詩・短歌・俳句!
| 解説:鈴木比佐雄 |
| A5判/336頁/並製本 ISBN978-4-86435-679-4 C0092 |
| 定価:2,200円(税込) |
松本 猛
『東山魁夷 絵と写真の秘密―ドイツ・オーストリアの心の旅』
改めて、魁夷の基本的なモチーフは人の排除された光景だったと思った。日常にある対象物から日常性をはぎ取り、純粋性を高めていくとアートになる。これはグリンバーグの主張だが、魁夷こそ、前近代の日本画を現代アートへと牽引した先駆者であったと本書は語る。魁夷はその中に、ほんの微かに生命の痕跡を埋め込む。それは魁夷の暖かさであろうか。真摯に追った松本猛氏のドキュメントに戦慄した。(千住 博:日本画家・日本藝術院会員)
| 解説:鈴木比佐雄 |
| B5判横/96頁/並製本 ISBN978-4-86435-678-7 C0071 |
| 定価:2,750円(税込) |
コールサック社新美南吉絵本コレクション3 (新美南吉/作 鈴木靖将/絵)
『ひろったらっぱ』
「トテ トテ トテ ト
たねをば まけよ むぎの たね」
戦争のやまぬ世界に、平和の誓いのらっぱの音が鳴り響く。
| 解説:鈴木比佐雄 |
| B5判/34頁/上製本 ISBN978-4-86435-675-6 C8793 |
| 定価:1,650円(税込) |
コールサック社新美南吉絵本コレクション2(新美南吉/作 鈴木靖将/絵)
『ごんぎつね』
「ごん、おまいだったのか。
いつも、栗をくれたのは。」
ごんと兵十の物語は、あなたの心のなかで生き続ける。
| 解説:鈴木比佐雄 |
| B5判/48頁/上製本 ISBN978-4-86435-673-2 C8793 |
| 定価:1,650円(税込) |
コールサック社新美南吉絵本コレクション1(新美南吉/作 鈴木靖将/絵)
『でんでんむしのかなしみ』
「かなしみは だれでも もっているのだ。」
じぶんのからにつまった「かなしみ」を知ったその日から、でんでんむしの旅が始まる。
| 解説:鈴木比佐雄 |
| B5判/26頁/上製本 ISBN978-4-86435-674-9 C8793 |
| 定価:1,650円(税込) |
井口時男評論集
『近代俳句の初志 ― 子規から新興俳句・震災俳句・沖縄俳句まで』
東日本大震災は、どんなに被害が大きくても、原発事故があっても、語弊があることを承知で言いますよ、東北なんです。私も新潟県の雪深い田舎で育って仙台で学生時代を過ごしましたから、どっちかと言えば東北の人間で、東北に大きなシンパシーを抱いています。でも、残念ながら、東北がやられても日本は変わらないんです。…中略…しかし、文学ジャンルの中で、東日本大震災後に大きく変わったジャンルが一つだけありました。それが俳句なんです。―「Ⅰ 喩の力 ―震災俳句を中心に」より
| 四六判/304頁/並製本 ISBN978-4-86435-667-1 C0095 |
| 定価:2,200円(税込) |
天瀬裕康混成叙事詩
『廃墟から平和都市を ―我がヒロシマ混貼帳(コラージュ) My Hiroshima Collage』
正田篠枝の原爆短歌を初めて読んだ時に師の山隅衛が「こんなものは短歌ではない」と言ったように、詩人、歌人、俳人の中には暗喩を重視し社会性のテーマを排除する芸術至上主義の人びとが数多くいる。そのような人びとが「これは詩・俳句・短歌・漢詩ではない」と呟くかもしれない。しかし、「永遠平和」や「広島の祈り」をテーマとする天瀬氏の『混成叙事詩』に真摯に耳を傾けて欲しいと願っている。 (鈴木比佐雄 解説より)
| 解説:鈴木比佐雄 |
| A5判/160頁/並製本 ISBN978-4-86435-665-7 C0092 |
| 定価:1,870円(税込) |
アンソロジー
『Perpetual Peace Poems from Hiroshima, Nagasaki, and Okinawa From the Chain of Reprisals to Kant’s “Perpetual Peace” and Kenji’s ‘‘True Happiness’’』
『広島・長崎・沖縄からの永遠平和詩歌集 ―報復の連鎖からカントの「永遠平和」、賢治の「ほんとうの幸福」へ』(英語版)
翻訳 岡和田晃・堀田季何・熊谷ユリヤ・大田美和・与那覇恵子・結城文・郡山直・水崎野里子
“Nuclear weapons cannot coexist with humanity.”
From the 2024 Nobel Lecture by Terumi Tanaka,
a hibakusha (atomic bomb survivor).
Poems from 269 poets share Immanuel Kant's “perpetual peace” with the people of the world.
「核兵器は人類と共存できない」
田中熙巳 被爆者(ノーベル平和賞授賞式スピーチより)
カントの永遠平和思想を世界の人びとに語り継ぐ269名の詩歌。
| A5判/368頁/並製本 ISBN978-4-86435-660-2 C0092 |
| 定価:2,200円(税込) |