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大塚史朗詩集
『昔ばなし考うた』 
平成とかの世は/日本国各地から 機織りの音/みんな消え去ってしまったのだが/やはり聞える 深夜になると/あちらこちら それぞれの場で/ギコ・カラー・トントン/ギコ・カラー・トントン 詩「鶴女房」より

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解説文:佐相憲一
A5判/96頁/ソフトカバー ISBN978-4-86435-138-6 C1092 ¥2000E
定価:2,160円(税込)

大塚史朗詩集『昔ばなし考うた』 

発売:2013年12月24日



【目次】



鶴女房
羽 衣
舌切りすずめ
兎と亀
古屋の漏り
さるかに
たにし長者
わらしべ長者
桃太郎
白兎伝説
かちかち山
かちかち山(続)
蚕神様
見るなの部屋・開けるな扉
一寸法師
竹取物語
ねずみ浄土
花咲か爺
聴き耳頭巾
三年寝太郎

  解 説  
   現代農民詩人による昔ばなし考察のうたの妙  佐相憲一

   あとがき  
   略 歴  



「鶴女房」




山ふところで暮らす貧しい若者は
段々田んぼで米を作る
アワ・ヒエの種子を播き 里芋を植える
木を切る 炭を焼く 粗朶を束ねる

天を見上げるとつるが舞う
ある日 ある時
傷ついたつるを助ける
ある晩 若い女が宿を求める
一晩が三晩
女が居着いたので女房にする

女房は働き者
機織り上手
おり部屋にこもって 一心に音をたてる
ギコ(縦糸を上下にする)
カラー(杼の走る音)
トントン(筬を打ち付ける)
ギコ・カラー・トントン
ギコ・カラー・トントン
日がな一日中音がする

織り布は天下一品
高い値段で売れたので
男はほくほく
毎日 毎夜 遊んで暮らす

機織り場だけは覗くなと禁じられていたのに
男は破る
正体を見られたつるは やせ細った体で
天に舞い去る

雪深い 越後や越前 丹後の女
空っ風吹きすさぶ 上州の女たち
やはり終日 織り部屋から音が流れる
︿これを織り上げてから お医者を呼んでやるからな﹀
といって幼児を失くし
︿問屋さんが来るまでに これを仕上げなくては﹀ と言って
高熱を押して織り部屋こもり
その夜 亡くなり
鶴女房のように 天に地に去って行った
多くの幼児や女たち

平成とかの世は
日本国各地から 機織りの音
みんな消え去ってしまったのだが
やはり聞える 深夜になると
あちらこちら それぞれの場で
ギコ・カラー・トントン
ギコ・カラー・トントン

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